大阪府議会議員 かじき一彦 公明党

府議会文化振興議員連盟で山本能楽堂を訪問

11月28日(月) 晴れ

 大阪府議会文化振興議員連盟の視察研修で山本能楽堂(大阪市中央区)を訪れました。

 1927(昭和2)年に建てられた能楽堂は大阪大空襲で焼失したものの、50(昭和25)年に再建され、現在は登録文化財となり、大規模改修を経て床暖房やLED照明といった新しい技術も取り入れられています。

 この日は代表して府議会議長が能の衣装を体験しました(写真)。普及啓発や子どもたちへの継承にも力を入れておられます。大阪の大事な伝統芸能としてしっかり受け継いでいきたいですね。


府立生野高校のSETの授業を視察

11月24日(木) 晴れ

 府立生野高校の「スーパーイングリッシュティーチャー(SET)」の授業を視察しました。(写真1)

 SETに課せられた役割は、英語の読む、聴く、書く、話す、の4技能を高校3年間で英語圏の大学に進学できるレベルに生徒を引き上げることです。当然、SETには高い英語力に限らず、教える力が問われます。

 生野高校は70分授業のため、どのような流れで進むのか非常に興味がありました。印象に残ったのは生徒たちがペアで英語を話し、相手の話している内容を聞き取る練習をしているときに積極的にしゃべっていることでした。(写真2)

 授業の最後は画面に一瞬だけ映し出された数字を小さい順にきちんと選べるチンパンジーの動画が流されました。半分の生徒が動画を見て、見なかった残りの半分の生徒に英語で見たとことを説明します。断片的とはいえ、大事な要素をきちんととらえていました。

 クイズ形式で生徒に考えさせるなど、70分授業を退屈させない工夫は各所に見られました(写真3)。ぜひとも高い英語力を身に着け、大いに活躍してほしいですね。


写真1

写真2

写真3

会派で長野県、新潟県を視察

11月21、22日(月、火) 晴れ

 会派の視察で長野県、新潟県を訪れました。

 長野県は①信州こどもカフェ事業(子どもの居場所づくりモデル事業)②信州やまほいく(信州型自然保育)普及事業、の2つをお聞きしました。(写真1)

 「子どもの貧困」というキーワードがあちこちで聞かれます。家庭でまともな食事がとれなかったり、学校の授業についていけなかったりと、日常生活の様々な面で困難に直面する子どもたちに貧困を受け継がせてはならない、との問題意識のもと、各地で取り組みが広がっています。

 信州こどもカフェ事業はひとり親家庭や子供だけで過ごすことの多い家庭環境にある小中学生を対象に食事の提供、学習支援、悩みごとの相談などいくつもの役割を1か所で担う取り組みです。

 現在、松本市と飯田市の2か所で週1、2回程度実施しており、10月末時点で平均11.4人(松本市)、17.5人(飯田市)の小中学生が参加しています。

 県の担当者は「やってよかった」というのが実感だそうで、落ち着きのない子どもが座って勉強するようになったり、ボランティアに来ている大人と普通に会話ができるようになったりと変化がありました。こどもカフェは楽しい場所だということで、参加した子どもが仲間を呼び、参加者の増加につながっています。

 平成29年度以降は市町村と連携し県内各地に取り組みを広げ、10年後には県内160の中学校区ごとにこどもカフェをつくるのが目標とのことです。

 もう一つ、信州やまほいくは長野県の豊かな自然と多様な地域資源を生かし、積極的に屋外での体験を積み重ねる保育・幼児教育のことです。幼児期の子どもの「生きる力」をはぐぐむとともに、子育て世代の移住・交流を進める狙いもあります。(写真2)

 保育所、幼稚園、認定子ども園、認可外保育施設など公私立問わず様々な団体が参加しており、10月時点で100団体が認定を受けており、31年度には県内園の3分の1に相当する230園の認定を目指しています。

 地元紙に取り上げられた団体は里山を拠点に1日5時間の保育を実施、日平均で8000歩を歩く子どもたちの骨密度や体力は同年齢の子どもたちより高い傾向を示したそうです。

 「幼児教育の経済学」の著者でノーベル経済学賞受賞者のジェームズ・ヘックマン教授は自己肯定感や社会性、主体性などは乳幼児期の早い段階から教育で意識することが将来にわたって効果的だと指摘しています。「子どもの幸せな未来」を自然保育を通して実現しようとする取り組みは大いに参考になりそうです。

 2日目は新潟県にお邪魔しました(写真3)。18年に男子中学生がいじめを苦に自殺したことを受け、「いじめ根絶県民運動」をスタート、以後22-24年度まで「深めよう 絆 県民運動」、25年度から「いじめ見逃しゼロ県民運動」を展開しております。

 27年には小中高校生によるいじめ防止を呼び掛ける動画CMコンテストを実施したほか、今年は啓発ポスターコンテストをしました。候補作品を見せてもらいました(写真4)。

 学校ごとに児童・生徒が主体的に実践する「いじめ見逃しゼロスクール集会」の開催や、保護者・地域と取り組む「いじめ見逃しゼロ強調月間」といった学校現場での事例もお聞きしました。

 スマホ利用のルールを明示した親子間の「契約書」つきの啓発チラシ(写真5)も県民運動の一環で県内の小中高校生に配布しています。

 県の担当者は「いじめはないほうがいいが、子どもたちのいざこざは必ずある。乗り越えることで人間として成長する。早期発見・対応を目指す『いじめ見逃しゼロ』を具現化したい」と話していました。

 今回の視察は大阪も同じように悩みを抱え、現場で悪戦苦闘している課題を取り上げました。根の深さを痛感したとともに、乗り越えていかなければならない、との思いを強くしました。最後は視察に参加した府議団のメンバーです。(写真6)


写真1

写真2

写真3

写真4

写真5

写真6

淀川区医師会看護専門学校の戴灯式に出席

11月19日(土) くもり

 昨年度までは「戴帽式」と呼んでいたこの式典、今年度から男子学生が入学したことや、看護師がナースキャップを被らなくなったことを踏まえ、名称が変わりました。看護師の象徴、ナイチンゲールの像に立てられたろうそくから、学生たちがろうそくに火を受け継ぐ点は変わりません。一人ももれなく看護の現場で活躍されることを心より願っております。

 写真は祝辞を述べる石井校長です。