大阪府議会議員 かじき一彦 公明党

小中高等学校での一貫した英語教育 1

小中高等学校を通した英語学習での10段階の指標づくりは2022年度「Steps in Osaka(大阪版Can-Doリストをベースとした英語学習ソフト)」として実現しました。
24年度は国の委託事業を使い、AIによる評価機能を搭載した学習アプリ「BASE in OSAKA」の授業や自宅学習、スピーキングテストでの効果的な活用について府内公立小中高校で研究を進めています。

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小中高等学校での一貫した英語教育

小中高等学校を通した英語学習での10段階の指標づくりは2022年度「Steps in Osaka(大阪版Can-Doリストをベースとした英語学習ソフト)」として実現しました。
24年度は国の委託事業を使い、AIによる評価機能を搭載した学習アプリ「BASE in OSAKA」の授業や自宅学習、スピーキングテストでの効果的な活用について府内公立小中高校で研究を進めています。

2022年5月31日 本会議一般質問より

質問

 大阪府はこれまで、府立高校で平成23(2011)年度から使える英語プロジェクト、26(2014)年度から骨太の英語プロジェクト、令和元(2019)年度から広がる英語プロジェクトとの事業名で、高校生の英語力向上を図っています。私も、何度か高校にお邪魔をして授業を見学したり、議会質問で取り上げたりしてきました。

 また、小学校は独自の英語教材DREAMを活用してきたほか、英語を専門的に指導する教員の配置、中学校でも英語教員の指導力を高めるリーダー研修を平成28(2016)年から3年間で240名が受けるなど、府は力を入れてきました。

 英語をコミュニケーションの道具として使いこなせるようになれば、大阪の子どもたちにとって将来の選択肢が大きく広がります。また、文化の多様性を理解する外国語教育としても、英語教育を一層充実させてほしいと考えます。

 外国語活動として学び始める小学校3年生から高校3年生まで、10年間あります。子どもたちの英語力向上を確かなものとするため、今後、どのような取組を進めていくのか、教育長に伺います。

答弁

 英語教育におきましては、子どもたちが読む、聞く、話す、書く、の4技能を確実に身につけられるよう、教員の授業力向上が重要であり、引き続きしっかり取り組んでまいります。

 これに加え英語教育では、ネイティブの音声を聞く、英語を発声するなどの活動において、ICTを活用することが効果的でありますことから、1人1台端末を活用して、子どもの力に沿った個別、な学びの実現に取り組んでまいります。

 また、今(2022)年度は、まず子どもたちが身につけるべき英語力や、自らの学習状況を把握するために、これまでは講師ごとに作成しておりました指標を整理し、外国語の学習到達基準として国際的に使用されておりますCEFR(セファール)を基に、新たに大阪府としての10段階の指標を作成をいたします。これにより、児童生徒がそれぞれの英語力に応じて、英語の学習に取り組むことができるように努めてまいります。

 また、併せて、国のオンライン学習システム上に、児童生徒が授業や家庭において、自らの学習状況に照らして発展的な問題に挑戦したり、基礎的な問題を学び直すことができますように、府独自の英語学習ツールを作成していきたいと考えております。このようなツールを活用することによりまして、児童生徒の英語力のさらなる向上に努めてまいります。

2024年6月10日 本会議一般質問より

質問

 わが会派は大阪府の英語教育について、何度も府議会の場で議論を重ねてきました。昨年(2023)年11月定例会で教育長より「児童生徒の『英語を話す力』を育成するため、AIによる自動採点機能を有した英語学習アプリ『BASE in OSAKA』を府教育長においてパッケージ開発し、令和6(2024)年度から府内で希望する学校が、安価で活用できるようにする」との答弁をいただきました。

 5月28日にはわが会派で府立四條畷高校に伺い「BASE in OSAKA」を使ってクラス全員が一斉にスピーキングテストを受けている授業を見学してきました。これまでスピーキングテストは教員と児童生徒一人ひとりの対面形式のため、実施や評価に時間がかかると聞いていました。

 デジタルコンテンツの活用で、より効率的に実施でき、教員の負担軽減にもつながるのではないか、と感じました。

 府内の小中高校の英語授業でのデジタルコンテンツの活用についての認識と「BASE in OSAKA」に関する今(2024)年度の取り組みについて、教育長に伺います。

答弁

 デジタルコンテンツを活用することにより、個別最適な学びの実現につながると認識しており、英語教育においては場所や時間を選ばず、自らの英語力に応じてネイティブスピーカーの音声を聞いたり、英語を発生したりする活動が可能になると考えています。

 府教育庁では今(2024)年度、国の「デジタル技術を活用した発信力強化事業」の委託を受け、府内公立小中高等学校それぞれに研究校を指定し、これらの学校において議員お示しの「BASE in OSAKA」を使って授業や家庭学習、スピーキングテストにおける効果的な活用について研究を進めているところです。

 今後、研究校における取り組みや研究の成果等を府内の全公立小中高等学校に周知し、デジタルコンテンツの活用促進を図ることにより、小学校から高等学校まで一貫した英語教育の充実につなげてまいります。


四條畷高校の英語授業を視察(2024年5月28日)

四條畷東小学校の英語授業を視察(2016年6月17日)

東淀川高校で生徒と一緒に英語の授業に参加(2012年9月25日)
新大阪駅構内の案内表示を改善 2

大阪府が府内のホテル等に宿泊した利用者から徴収している宿泊税を活用した補助制度でJR西日本と大阪市交通局(当時)が運行案内を示すモニターの設置や、床面への経路案内を整備しました。

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新大阪駅構内の案内表示を改善

大阪府が府内のホテル等に宿泊した利用者から徴収している宿泊税を活用した補助制度でJR西日本と大阪市交通局(当時)が運行案内を示すモニターの設置や、床面への経路案内を整備しました。

2017年10月6日 本会議一般質問より

質問

 新大阪駅は、2019年春、長年待ちわびていたおおさか東線が乗り入れる予定でホームの工事が進められています。また、2030年度開業目標のなにわ筋線の乗り入れや阪急新大阪連絡線の計画など、ますます新大阪駅と周辺の重要性は、高まっていきます。

 一方で、大阪を訪れる国内外の観光客やビジネス客がふえており、新幹線や在来線、地下鉄を合わせた新大阪駅の一日当たりの乗車人員は、2010年から2015年の5年間で約17万人から約20万人に約2割増加しております。当然、新大阪駅に来るのが初めてという人もいるでしょう。

 私は、駅の案内がわからず、道に迷ってしまった人を正しい場所まで案内したことが何度かあります。わかりやすく便利に次の目的地に行くことができる乗り継ぎの利便性の向上は不可欠です。

 現在でも、JRが、方向だけでなく移動距離を明示した案内表示を出すなど力を入れておりますが、鉄道事業者任せではなく、行政も関与し、さらなる乗り継ぎ利便性の向上を図るべきではないでしょうか。

 新大阪駅では、どのように取り組んでいくのか、都市整備部長にお伺いします。

答弁

 大阪府では、宿泊税を財源として複数の鉄道事業者が、乗り入れる鉄道乗り継ぎ駅において、他の事業者の情報も含めた案内を表示するなど、観光客の利便性向上に取り組む鉄道事業者に対する補助制度を創設いたしました。

 この制度を活用して、今(平成29)年度、新大阪駅において、JR西日本と大阪市交通局が連携して整備を行うこととしております。具体的には、新幹線を含めたお互いの時刻表や運行情報を表示する案内モニターをそれぞれの改札口付近に設置するとともに、床面に経路案内表示を整備する予定です。


JR新大阪駅構内の乗り換え案内表示

JR線の運行情報を示す案内モニター(地下鉄新大阪駅構内)
日本語指導が必要な児童生徒への支援 3

両親またはどちらかの親が外国出身で日本語指導が必要な児童生徒は増える傾向にあります。また1つの学校に数名しか在籍していない少数散在化や少数言語を含めた多言語化も進んでいます。こうした児童生徒を孤立させない方法として一堂に会する機会づくりや、オンラインを活用した双方向での日本語指導やクラブ活動などで支援の機会を増やしてきました。

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日本語指導が必要な児童生徒への支援

両親またはどちらかの親が外国出身で日本語指導が必要な児童生徒は増える傾向にあります。また1つの学校に数名しか在籍していない少数散在化や少数言語を含めた多言語化も進んでいます。こうした児童生徒を孤立させない方法として一堂に会する機会づくりや、オンラインを活用した双方向での日本語指導やクラブ活動などで支援の機会を増やしてきました。

2022年5月31日 本会議一般質問より

質問

 私は、平成30(2018)年9月定例会の教育常任委員会で、ロールモデルとなる先輩と接する機会をつくってほしいと提案。府から、母国の言葉や文化に誇りを持ち、自尊感情を高めることができると、開催の意義を認める趣旨の答弁がありました。

 以後、令和元(2019)年から昨(2021)年まで計3回、OSAKA多文化共生フォーラムが開かれ、私も全て出席しました。写真は、昨(2021)年7月、府教育センターで撮影したものです。ふだんであれば、出会う機会の少ない当事者たちが一堂に会し、同じ思いをしているのは自分一人ではないと感じたことでしょう。

 外国ルーツの高校生が同じ立場の中学生に、自分たちの体験を共通の母語で話し、中学生も積極的に質問する姿に、開催した成果があったと強く感じました。今後も充実していくべきと考えます。

 また、日本語指導でも少数散在の児童生徒への対応として、オンラインを活用した仕組みをつくられるとのことでした。

 改めて日本語指導が必要な児童生徒への支援を今後どのように充実されるのか、教育長に伺います。

答弁

 全ての日本語指導が必要な児童生徒が、大阪府域のどの学校に在籍しても、自らのアイデンティティーを大切にできるとともに、授業を理解できる日本語能力を習得していくことが必要と考えております。

 府教育庁では、日本語指導が必要な児童生徒や家庭に対する相談員の配置に加えまして、少数散在している学校の児童生徒への日本語指導を充実させるため、今(2022)年度より新たに1人1台端末を活用して、複数校の当該児童生徒をオンラインでつなぎ、府に配置した専門指導員4名が、双方向で日本語指導を行う取り組みを始めているところでございます。

 この授業の中では、指導員が日本語を教えるだけでなく、当該児童生徒同士が、お互いの国や好きな物事などを話すことで、安心して学ぶ様子が見られているところでございます。

 また、放課後でも児童生徒同士がオンラインで交流することができるように、ゲストティーチャーも参加したオンライン国際クラブを新たに開設をいたしました。これらの取り組みによりまして、子どもたちが安心して日本語学習を続けられるように取り組んでまいります。


オンライン国際クラブを視察(2022年5月16日)

OSAKA多文化共生フォーラムを視察(2021年7月17日)
リトルベビーハンドブックの作成 4

全国各地で小さく生まれた赤ちゃんを育てる保護者向けの手帳が作られています。当事者団体の声を公明党府議団として受け止め、大阪府に働きかけて2023年1月「おおさかリトルベビーハンドブック」ができました。

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リトルベビーハンドブックの作成

全国各地で小さく生まれた赤ちゃんを育てる保護者向けの手帳が作られています。当事者団体の声を公明党府議団として受け止め、大阪府に働きかけて2023年1月「おおさかリトルベビーハンドブック」ができました。

経緯

 他府県で「リトルベビーハンドブック」作成が広がっていることを受け、大阪の当事者団体「キラリベビーサークル」の方より公明党府議へ相談があったことが始まりです。

 2022年5月議会で一般的な母子手帳では子どもの成長を記載できない低出生体重児のご家族の支えとなるリトルベビーハンドブックを大阪府で作るよう吉村洋文知事に求めました。知事は「1日でも早い時期に、必ず府が責任もって作り届けるようにする」と答弁しました。

 私も2021年8月と12月、府議団政調会長としてキラリベビーサークルの皆さんや府庁の担当職員との意見交換の場に同席し、ハンドブック作成を支援してきました。


<おおさかリトルベビーハンドブックについて>

 府内のNICU(新生児特定集中治療室)に入院中の出生体重がおおむね1500グラム未満の子ども(2020年1月1日以降出生)とその保護者にお配りします。

 府外で出産された方や、すでに退院された方で同ハンドブックを利用される場合はお住いの市町村の母子保健担当窓口へお問い合わせください。府のホームページにはPDF版もあります。リンクはこちらです。


おおさかリトルベビーハンドブック

キラリベビーサークルの皆様と(2022年11月12日)
榎木橋の歩道に安全柵設置 車道の舗装も改修 5

淀川区十八条と吹田市江の木町を結ぶ榎木橋の歩道に車道への転落を防ぐ安全柵が2014年春、取り付けられました。同時に車道の舗装も改修されました。

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榎木橋の歩道に安全柵設置 車道の舗装も改修

淀川区十八条と吹田市江の木町を結ぶ榎木橋の歩道に車道への転落を防ぐ安全柵が2014年春、取り付けられました。同時に車道の舗装も改修されました。

経緯

 もとは私のところへ寄せられた「歩道上ですれ違う際、車道側だと危ないと感じる」との声が始まりでした。橋を管理する府茨木土木事務所に改善の要望を伝え、管理費用を折半している大阪市に対しては杉田忠裕市議が働きかけていました。

 当時、十八条に新しくスーパーマーケットが開店し、橋を通行する歩行者や自転車も増えてきていました。「安全柵ができてよかったです」と喜びの声をいただきました。


改修前の榎木橋

改修後の榎木橋