大阪府議会議員 かじき一彦 公明党

第3期

第2期

第1期

平成21年9月定例会 一般質問

2009年10月15日

日本の中の大阪の位置付け

質問

 初めに、日本の中での大阪の位置づけについてお伺いします。

 将来ビジョン・大阪には、目指す将来像として、ナンバーワンなら交流都市など7項目、オンリーワンなら「くらすなら大阪 分権先進都市」など8項目を取り上げています。これらの項目ごとに意識調査などを活用して現況を把握し、どの施策に重点を置くべきか、どういった事業を展開することが合理的かなど、施策展開の方向を的確につかもうとする仕組みを構築しております。

 その上で、新聞や雑誌などメディアでよく取り上げられるランキングは、多くの府民が目にします。大阪が全国の中でどのような位置づけなのか、府政をどういう方向に持っていくべきかを考える一助として大いに活用すべきと考えます。

 例えば、株式会社日経リサーチの2008地域ブランド戦略サーベイの地域ブランド力ランキングを見ると、大阪府は5位、前回調査に比べると点数はわずかに下がっただけですが、相対評価だと1つ順位を下げています。

 また、株式会社ブランド総合研究所の地域ブランド調査2009を見ると、都道府県の魅力度ランキングで、大阪府は7位に位置づけられております。認知度や魅力度など項目ごとに見ると、訪問率が2位、情報接触度が3位などとなっております。

 このようなランキングを活用する上で気をつけなければいけないのは、調査手法や対象が異なれば、出てくる結果が必ずしも実感と一致しないこともあるということです。

 かつて経済企画庁が、新国民生活指標、通称豊かさ指標というものを毎年公表しておりました。これは、暮らしの豊かさを都道府県ごとに、住む、働く、育てるなど8つの分野に分けて数値化をし、全分野の評価を単純平均して、総合順位を発表していました。都道府県ごとの順位が最後に公表された平成10年度の結果を見ると、福井県が5年連続で1位、埼玉県が6年連続の最下位、大阪府は前年の42位から45位に順位を下げていました。

 当時の埼玉県知事は、結果に対し、一つの見方ではあるが、豊かさの実態をあらわしていると思えないと抗議、この翌年から都道府県ごとの順位は公表されなくなりました。

 ですが、決して外部の調査機関などによるランキングにこだわらなくていいということではありません。いきなりナンバーワンは難しくても、一つでもいい順位、評価を得られるように取り組んでいただきたい。

 もちろん、それぞれのランキングには、さまざまな特性があります。そのことを踏まえた上で、①どのように生かしていくのか、②改善の後、ランキングがどう変化したか、③もし調査手法に問題があれば、その実施主体に必要な改善を申し入れる、こうした取り組みが大切です。そこで、知事に提案です。

 将来ビジョン・大阪に掲げるナンバーワンをオール大阪で実現すべく、多様なランキングを取りまとめ、府としての分析、見解とあわせて府民にわかりやすく公表し、日本の中での大阪の位置づけを明確にすべきと考えますが、知事の所見をお伺いします。

答弁
橋下徹知事

 僕は、今各種ランキングには徹底的にこだわるように、組織に伝えております。知事就任直後を思い出すと、あるランキングについて、大阪府が非常に低いランキングだったんですが、担当部局を呼んで事情を尋ねると、やはりランキングの手法自体がおかしいという、自分たちのランキングが低いということじゃなくて、ランキングの手法がおかしいと、今御指摘のこの当時の埼玉県知事と同じようなことを担当部局が言っていたのを思い出します。

 行政というのは、まず自分たちのランキングを真摯に受けとめるのではなく、そのランキング自体がおかしいということで、また言いわけをしてくるというところがあったんですけども、それはもう僕は許さないということで、やっぱり真摯にランキングをまず受けとめて、分析をして、一つでも上がるように、要は地方自治体といえども府民サービス、行政サービスを提供するサービス業の視点を重視して、顧客満足度を考える、上げていくということであれば、どういうランキングでも敏感に反応して、悪ければその要因分析をして一つでも上げるように努力をするということを今徹底しようというふうに思っております。

 長くなって恐縮なんですが、仁川国際空港も、もう今や世界の中でもトップの空港ですが、あそこが空港ランキングの中で関西国際空港よりもトイレのきれいさのランキングが低かったときに、翌日にすぐ関西国際空港に来て、関西国際空港のトイレの清掃方法を学んで、翌年から一位になっていったというようなことも、やっぱりこれが僕は本来のサービス業のあるべき姿なのかなというふうに思っていまして、こういう意識を徹底するために、今ランキングにこだわるようにということを言って、政策企画部中心に今頑張っております。

 また、このランキング情報は、分析結果を踏まえまして、ランキングから見た大阪の姿として、年度内に取りまとめまして、ホームページ等を通じて府民にわかりやすく情報提供し、府民、企業、NPO、市町村等オール大阪でナンバーワンを目指していきますが、まずは職員の意識、悪ければその要因分析をして対応策を講じて、一つでも上げるということの積み重ねで、大阪府庁をナンバーワンに持っていきたいと思っております。

2009年10月15日

大阪ミュージアム構想について

質問

 次に、大阪ミュージアム構想についてお伺いいたします。

 将来ビジョン・大阪にありますように、まち全体が府民に愛される多彩なミュージアムとなるべく、昨年度の971件に引き続き多くの府民から魅力的な地域資源の推薦があり、9月に今年度分として195件が追加登録されました。

 こうした取り組みは、府民が大阪の魅力を再発見し、地域への愛着やコミュニティの活性化につながるものだと思います。自分たちにとっては当たり前と思っていることでも、ほかの人から見れば、十分に観光資源になり得る事柄は、まだまだあるのではないでしょうか。

 観光に力を入れている地域の取り組みを参考にすべく、9月に会派で北海道観光振興機構にお伺いしました。その中で興味を引いたのは、交流人口の拡大策の一つとして、北海道民による道内旅行を促進するというものでした。担当者の話によれば、これまで観光客を集めるといえば、海外や北海道外の人たちばかりに目を向けていた。だが、調査をしたら、実は観光客の87%が北海道民だった。さらに、当の北海道民が道外の人より北海道の魅力を認識していないため、道内の観光地に行ったことがない人がまだまだいるのではないか。そこで、今年度は、道民の道内旅行促進キャンペーンを実施しているとのことでした。

 もとより、自然や地理など諸条件が異なるため、単純な当てはめはできませんが、大阪に住む私たちはどうでしょうか。大阪府内のことならくまなく知っていると胸を張って言える人がどれくらいいるでしょうか。

 府は、今年度から複数の祭りやイベントなどの登録物を季節ごとのコンセプトに基づいて結びつけ、その魅力を発信する特別展を実施しております。トップバッターとして、河内地域を重点地域に指定し、祭りやイベントの情報発信に取り組んでいます。

 そこで、府民に対しての特別展の情報発信に際しては、開催地域も大切ですが、開催地域以外の府民、例えば大阪北部に住んでいる人たちに河内地域を訪れてもらえるような情報発信を行い、地域間交流を進めていくことが大事ではないでしょうか。

 また、登録物を磨き、より輝かせるための方策として、府内各地の祭りやイベントを運営する人たち同士が集まり、情報や意見交換をする場を設けてはいかがでしょうか。

答弁
府民文化部長

 大阪ミュージアム構想についてお答えいたします。

 府民の方々に、住んでおられる地域の魅力を再発見してもらう、これはミュージアム構想の基本でございますが、当然その他の地域についてもっと知っていただくということは、大阪ミュージアム構想の輪を広げていく上で、大変重要なことだというふうに考えております。

 このため、大阪ミュージアムの特別展、現在いろいろやっておりますが、その広報に当たりましては、例えば鉄道事業者の協力を得まして、府内の主要駅などでも案内チラシを配布していただくなど、開催地域以外の方々にもPRして訪れていただけるよう努めているところでございます。

 あわせて、これまで開催されてきました特別展の模様を映像などにまとめましてホームページで紹介するなどによりまして、地域の魅力、地域住民の活動を広く紹介いたしまして、ミュージアム構想の輪をさらに広げていきたいというふうに考えております。

 また、今年度、河内地域で開催している特別展におきましては、地域を支える方々の御努力によりまして、イベントの規模を拡大されたり、あるいは新たにこういうものをやろうということで新たなイベントを開催されるといった、非常に積極的な取り組みが進められております。

 議員お示しのように、各地域の魅力づくりに取り組んでおられる方々が今後情報交換を行うということは、大変有意義であるというふうに考えておりますので、今後、特別展に位置づけられた祭りやイベントを支えておられる方々が一堂に会する交流会といったものを開催していきたいというふうに考えております。

2009年10月15日

一般家庭向け太陽光発電の普及支援事業

質問

 次に、大阪府における一般家庭向けの太陽光発電の普及支援事業についてお伺いいたします。

 二酸化炭素の排出量削減は、21世紀を生きる私たちにとって避けて通れない課題です。シンク・グローバリー、アクト・ローカリー、地球規模で考え、身近なところで活動するとの理念に基づけば、太陽光発電の普及拡大は、私たちができる地球温暖化対策として有効な手法だと思います。

 国は、この(平成21年)11月から太陽光発電で生まれた余剰電力を従来の2倍の価格で買い取る新制度、いわゆるフィード・イン・タリフを始める予定で、今後一層の普及拡大を目指しております。

 府も、今(平成21)年度、グリーン電力証書を活用したソーラーのまち大阪推進事業を立ち上げ、その普及を図っていくと聞いております。この事業は、一般家庭のソーラーパネルで発電された電力のうち、自宅で消費した分を認証機関による認証を経て、グリーン電力証書として証書化をし、この証書を府内の企業等が仲介業者を通して購入することで、その購入代金を発電者である各家庭に還元するシステムをつくるものです。

 ソーラーパネルを設置する一般家庭にすれば、発電した余剰電力を電力会社に買い取ってもらうだけでなく、自家消費分についても幾ばくかの収入が得られることになります。設置に係る初期投資の回収が早くなる可能性もあり、これから設置を考えている人たちには誘導策として、また既に設置されている人たちも金銭面で恩恵を受けられると考えます。

 この事業を成功させるためには、まず新規にソーラーパネルを設置する家庭の開拓や、既に設置している家庭に対する周知が重要になってきますが、どのように取り組まれるのでしょうか。

 一方、ソーラーパネルを設置している家庭の協力を得て、グリーン電力証書が大量に発行されたとしても、購入する企業がいなければ事業として成り立ちません。グリーン電力証書の需給バランスを保つためには、ソーラーパネル設置家庭の開拓と同様、購入企業の開拓が重要であります。ここで、商工労働部長の答弁を求めます。

答弁
商工労働部長

 ソーラーのまち大阪推進事業についてお答えをいたします。

 議員御指摘のとおり、この事業の成功のかぎの一つは、ソーラーパネル設置家庭にできるだけ多く参画していただくことであると考えております。現在、府内におけるソーラーパネル設置件数は、年々増加傾向にございます。平成20年度の一般家庭の設置件数は、3923件となっております。こうした府民の太陽光への関心の高まりを生かしながら、事業に参加していただける一般家庭を開拓していきたいと考えております。

 今回、選定をいたしました仲介業者の提案内容によりますと、太陽光パネルを設置、施工する住宅メーカーやパネルメーカーなどとの協力が盛り込まれております。このようなさまざまなチャンネルを通じまして、参加者を募集していきたいと考えております。

 次に、購入企業の開拓についてでございますが、特に地球温暖化対策など社会貢献活動に取り組む府内の企業に対しまして、積極的に購入を働きかけてまいります。今年度中に、最低でも100社にアプローチをいたしまして、10社の購入企業の確保を目標に取り組んでいきたいと考えております。

 府内の一般家庭で生み出された環境価値を府内の企業が購入するエネルギーの地産地消によりまして、企業の環境意識を高め、一般家庭のソーラーパネルの設置を促進してまいります。

 また、本(平成21)年3月、温暖化防止条例に基づきます対策指針が改定されております。その結果、条例対象事業者がグリーン電力証書を購入した場合には、そのグリーン電力量に相当する温室効果ガスの排出量を削減量として算定できるようになったところでございます。こうした点もあわせましてPRをしていきたいと考えております。

質問

 この事業につきましては、当初の3年間、今(平成21)年度から平成23年度までは重点的に支援し、4年目となる平成24年度以降は、府の支援がなくてもグリーン電力証書の販売収入で事業を続けていく方針と聞いております。

 無人化、省力化を徹底することでシステム維持に係る経費を最小限に抑えると聞いておりますが、4年目以降の自立化に向けて、今後どのような事業見通しを立てていらっしゃるのでしょうか。再度、商工労働部長の答弁を求めます。

答弁
商工労働部長

 本事業の事業見通しにつきましてお答えをいたします。

 本事業を運営していくためには、ソーラーパネル設置家庭や購入企業の開拓、グリーン電力証書の発行手続などに要しますコストを賄っていく必要がございます。本府といたしましては、立ち上げ期の3年間は支援をいたしまして、事業が軌道に乗ることを想定しております。

 4年目以降、この事業が自立化していくことを想定しておりますけれども、この事業で採算をとるためには、試算上、平成24年度には約600件のソーラーパネル設置家庭の参加が必要と考えております。このため、グリーン電力証書のPRに努めますとともに、仲介事業者に事業ノウハウを蓄積させることや事業に参画する企業を通じたネットワークの形成を図っていこうと考えております。

 こうした取り組みを通じまして、ソーラーパネル設置家庭や購入企業を確保できるように、着実に努力をしていく所存でございます。

2009年10月15日

府営住宅の諸課題

質問

 続きまして、府営住宅の諸課題についてお伺いいたします。

 昭和40年代の人口急増期に、府は多くの府営住宅を建てました。当時の府営住宅に対する考え方を象徴するものとして、住宅すごろくというものを御存じでしょうか。昭和48年、当時京都大学の助教授であった建築家の上田篤氏が、人の一生に合わせて住まいがどのように変化していくかをすごろくで表現したものです。

 この中で、公営住宅は赤い丸--ちょうど12番目のこまになっております。通過点として描かれ、ゴールが黄色い丸、庭つき一戸建て住宅とされました。それから30年以上が過ぎ、上田氏は今から2年前、平成版の住宅すごろくをまとめました。社会やライフスタイルが大きく変化したことにあわせ--周りに黄色い丸が6つございますが--農家回帰、都心高層マンション居住、外国定住など6つを例示しております。

 府営住宅を見ますと、建設当初から入居する世帯の多くは、子ども世代が独立して年老いた親世代だけが残り、新たについの住みかとして入居される高齢者がふえているため、入居者の高齢化が進んでおります。平成7年当時、府営住宅の入居者の年齢構成を見ると、65歳以上の高齢者は13.1%、大阪府全体の高齢化率11.9%と比べてやや高いぐらいでした。それが平成17年度末には、入居者の24.5%は高齢者で、府全体の18.5%を6ポイント上回っておりました。今(平成21)年3月末時点だと、入居者の29.6%が高齢者になっております。

 入居者に若年層が少なくなったことで、定期的な清掃、階段や廊下などの電球の交換といった自主管理が難しくなっております。以前に訪れたある団地でお会いした子育て世代の女性が、若い入居者が少ないため、自治会のいろんな仕事が私のところに回ってくると嘆いておられたのは、決して珍しいことではないと思います。

 そこで、府営住宅のコミュニティを活性化するために、政策誘導をして、若い世代の入居者をふやすことが必要なのではないでしょうか。

 国土交通省は、子育て世帯の入居促進を図るため、入居収入基準を現行の小学校就学前から小学校卒業前の子どもがいる世帯まで広げる方向で検討されていると聞いております。

 また、府も、若年者向けの募集戸数を平成20年度の700戸から平成21年度には1000戸に引き上げるなど、若年層の入居促進に努めております。今後も、社会全体で少子高齢化が進む中、子育て世帯に魅力のある団地とすることや募集に工夫を図るなど、子育て世帯等の若年層の入居促進の取り組みをより一層進める必要があると考えます。住宅まちづくり部長の所見をお伺いします。

答弁
住宅まちづくり部長

 府営住宅での若年層の入居促進策についてお答えいたします。

 府営住宅におきまして、子育て世帯などの若年層の入居を促進し、団地コミュニティの活性化を図っていくことは重要であると認識しております。このため、若年層の募集につきましては、平成16年度から新婚子育て世帯向け募集を、18年度からは期限つき入居制度も実施し、これらの募集戸数につきましては、平成16年度400戸から今(平成21)年度1000戸まで順次引き上げ、若年層の入居促進に努めているところでございます。

 議員御指摘の子育て世帯の入居資格緩和の件につきましては、府としても国へ要望してきたところであり、政令改正が行われれば、速やかに対応してまいります。

 今後は、空き家などを活用した子育て世帯のための拠点づくりや、エレベーターのない住宅の4階、5階の一部を優先的に若年世帯向けに募集するなど、工夫を図りまして、若年層の入居促進の取り組みを進めてまいります。

質問

 次に、府営住宅の耐震改修に関連し、用途廃止が決まった私の地元、淀川区の東三国住宅についてお伺いします。

 大阪府は、平成18年にストック総合活用計画を発表、その中で昭和55年以前に建てられた耐震性の低い高層住宅については耐震改修を原則とし、工事の施工性や住宅の経営上の観点からやむを得ない場合、用途廃止、つまり建物を取り壊した後に府営住宅は再建されず、入居者は全員転出する選択肢もあり得るとしています。

 東三国住宅は、今(平成21)年の春、取り壊しの方針が入居者に伝えられました。いきなりの話だったため、私のところにも怒りや不安など多くの声が寄せられております。

 2年前の9月定例会住宅水道常任委員会でも、東三国住宅の問題について、どのように耐震改修を進めるのか質疑をし、平成20年度には団地の現状を精査した上で、安心していただけるよう最も適切な方法等を総合的に検討してまいりたいとの答弁をいただいております。

 東三国住宅は昭和43、44年度に府営住宅としては第一号の高層住宅として建てられ、5600平方メートルの敷地に11階建ての建物が4棟、計366戸あります。東を新御堂筋、西側を公園、北を下水処理場、南を民間所有地に囲まれた高密度の団地です。

 府の決定に至るまで、入居者、住宅まちづくり部の担当者と何度も意見や情報交換をし、何とか安心して暮らし続けられる方法を見出してほしいと、切に願っておりました。

 決定が入居者に、伝えられた後も、耐震補強はできないのか、建てかえることはできないのか、知人の建築家にも意見を求めましたが、何よりこの団地は現行の建築基準法に照らせば既存不適格、つまり同じ建物は建てられません。

 仮に、現地で建てかえた場合、供給戸数を減らすため、東三国団地を去らなければならない人が出てきます。耐震補強を選んだとしても、戸数を減らす、または部屋の中に筋交いを通すため、狭くなる上に室内に光が差しにくくなるなど、負担を強いることになります。ならば、残念でなりませんが、耐震性に不安のないほかの府営住宅などに引っ越ししてもらうことを次善の策として選ばざるを得ないのではないか、そのように考えております。

 そこで、ほかの府営住宅への引っ越しをあっせんするとのことですが、現在入居している321世帯の人たちは高齢者も多く、長く住み続けてきたため、今から土地カンのない場所へ引っ越しして新たな暮らしを始めることになれば、相当な負担をかけることになります。

 入居者の移転先については、アンケートを実施したと伺っております。希望に沿った住宅を確保できるようにするのが、何より大切なことと考えます。住宅まちづくり部長に、現状と今後の見通しについてお伺いします。

答弁
住宅まちづくり部長

 府営東三国住宅の用途廃止についてお答えいたします。

 大阪府営住宅ストック総合活用計画では、平成27年度に耐震性を満たす府営住宅の割合を全ストックの90%以上とすることを目標に掲げておりまして、この中で耐震性の低い高層住宅は、住みながらの耐震改修を行うことによりまして、耐震性を確保することとしております。

 しかしながら、東三国住宅のように施工性などからやむを得ず耐震改修を行わないと判断する住棟につきましては、安全性を確保できませんので、入居者への適切な対応を図りまして、用途廃止を行うこととしております。

 用途廃止では、申しわけございませんけども、他の住宅へ移転していただくことが必要となります。東三国住宅から退去せざるを得ない皆様が、移転先として、具体的にどのような地域や間取りの住宅を希望されているのかをきめ細かく把握するため、アンケートを実施し、それとともに入居者個別の状況について伺います個別相談会を実施したところであります。

 今後は、これらの結果をもとに移転先として、同じ淀川区内や隣接する東淀川区等の府営住宅に加えまして、都市再生機構の賃貸住宅を借り上げるなど、入居者の皆様の希望に沿えるよう努力してまいります。

質問

 私のところには、持病があって近くにかかりつけの病院があるから、また障がいを抱えた子どもがいるから、今さら遠くへは引っ越しできない、もうこの家が私にとって、ついの住みかだから、地震で壊れたら一緒に死ぬからそれでいい、そういった言葉も、声も寄せられております。入居者にすれば、何の落ち度もないのに、大阪府の都合で立ち退きを迫られたのです。その気持ちを察していただきたいのです。

 そこで、知事にお願いがございます。府営住宅だけでは近隣の住宅として、移転先として戸数が不十分なため、大阪市営住宅の空き家のあっせんを市長に申し入れることはできませんでしょうか。取り壊し、用途廃止事業は、現在住んでいる団地から入居者全員が移転する事業であり、長年培ってきたコミュニティを壊すことを意味します。これまで府が進めてきた建てかえ事業や耐震改修事業とは、大きく異なると考えます。このようなことから、入居者に対して移転先の確保と一層の配慮が必要なものと考えます。かつて府営住宅に住んでいらした知事です。ぜひとも知事の見解をお伺いいたします。

答弁
橋下徹知事

 地震に備えるためとはいえ、東三国住宅から移転せざるを得ない入居者の皆様には、大変な御心労をおかけしております。大変申しわけなく思っております。

 現在の居住環境をできる限り維持することを原則としまして、さまざまな視点から、この東三国住宅の建てかえ問題を検討してきましたけれども、先ほど議員御指摘のとおり、いろいろ考えたんですけれども、最終的には用途廃止、入居者の方には、大変申しわけありませんが、移転をしていただくということの方法、やむにやまれざる理由によってそのような最終的な判断となりました。人命を尊重する観点から早期に移転していただく必要がありまして、他の耐震性のある府営住宅等を近隣であっせんすることに最大限の努力をいたします。

 議員御提案の大阪市営住宅をあっせんしてもらうことについては、市長にもお願いをいたします。

 また、必要な戸数が確保できない場合の対応策については、今後検討いたします。

 地元である議員にも、いろいろと入居者からいろいろな問い合わせ等もあり、大変御迷惑をおかけするかと思いますけれども、ぜひ議員と一緒に連携を組んで、入居者の皆様に、できる限り心労をおかけしない形での移転を実現したいと思いますので、またよろしくお願い申し上げます。