大阪府議会議員 かじき一彦 公明党

第3期

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決算特別委員会

2009年11月26日

都市整備部の繰越事業費について

質問

 平成20年度の大阪府歳入歳出決算書の134ページ、都市整備費の繰越事業費繰越額という欄がございます。こちらを見ますと、268億6千万円余りが19年度から20年度に繰り越されてきたのに対し、135ページ、翌年度の繰越額、20年度から21年度への繰越額を見ると約92億円となっております。平成20年度の決算で繰越額が大きく減少しております。

 伺いましたら、平成20年度から流域下水道事業が特別会計となったことで、都市整備費から下水道事業になった影響がありまして、その分を差し引いたとしても177億円の繰越事業費。道路、河川、公園、港湾などの今の都市整備部の事業の範囲と見て、135ページの翌年度の繰越額と比較しても、約85億円の大幅な減少となったところでございます。これは、一体なぜこういうことが起きたのでしょうか。

答弁
都市整備部事業管理室長

 お答え申し上げます。

 平成20年度につきましては、財政再建プログラムを受け予算額が削減されたことが、翌年度への繰越額が減った要因の一つと考えますが、また同時に、職員の繰り越し削減に向けた取り組みも大きな要因であったのではないかと考えております。

 平成20年度の暫定予算の期間中は、維持管理など必要最低限の工事のみの発注で、大部分の工事が本格予算成立後の発注となったことから、例年よりも、実質の工事期間が最大で20年8月から翌年の3月までの8カ月間に短縮されることとなりました。このため、職員も問題意識を持って業務に臨み、本格予算成立後、直ちに工事発注ができるよう、地元や関係機関との協議調整、あるいは設計、積算等の事前準備を行うとともに、発注後の工程管理をより徹底するなどの取り組みを行ってきたことで、繰越額も削減できたものではないかと考えております。

 また、このほか、平成20年度に一般競争入札に係る事務改善を行いまして契約までの期間の短縮を行ったことや、本庁の各室課が連携いたしまして、出先事務所に精力的に赴き、事業推進を行ったことなども、繰越額の削減に寄与しているものと考えております。

質問

 今の御答弁によりますと、暫定予算が組まれた昨(平成20)年の4月から7月の間に、8月以降の本格予算の成立を見越して早目にそういう準備をさまざまされたということでございますが、その状況がわかる、発注状況など、19年度と20年度と比較してわかるようなデータはございますでしょうか。

答弁
事業管理室長

 維持管理的な工事が多い単価契約ですとか、あるいは随意契約を除きまして、新規の工事契約の件数について、暫定予算の期間であった20年度の4月から7月末までの間の契約済みの工事件数で比較いたしますと、平成19年度につきましては、全体の工事契約件数、1361件の約7%に当たる94件でございました。20年度につきましては、全体の工事契約件数が963件で、約4%に当たる41件のみでございました。これが、3カ月後の10月末の時点では、平成19年度が全体の契約件数に対して約33%の契約率であったものが、平成20年度には約35%となっております。

 このように、前年と比較して7月末時点で低かった契約率が10月末では回復し、それ以上となっており、暫定期間中に、先ほど申し上げましたような発注準備等を十分に行った効果が出ているのではないかと考えております。

質問

 予算執行に当たりまして、早期に発注できるようさまざま準備をされるといったこういう取り組みは、まさに限られた予算の中で効率的に事業を進め、繰り越しを減らすなど、事業効果を早期に出すためにも非常に大切なことであると思います。

 平成20年度は、4カ月間が暫定予算、その後が本格予算という、ある種、特殊事情に置かれた1年間だったわけですが、平成20年度のこういった経験を生かして、計画的な事業推進、繰越額を削減する、こういったことでさまざま効果が上がってくるかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

答弁
事業管理室長

 予算を繰り越すということは、施設の完成がおくれたり年度末に工事が集中するなど、府民サービスの低下をもたらすということにつながると思います。業務を計画的に進め、繰り越しを減らす、こういった取り組みは、こういった問題点を解消するとともに、府職員の人的資源の有効活用といった意味からも重要と考えます。

 今後は、平成20年度に行った取り組みやその経験を生かしまして、本庁と出先事務所の連携を一層密にして、計画的な事業の進行管理に努めてまいります。

意見

 ただいま御答弁にもございました。これから年末、年明け、年度末と、どうしてもこれからの時期に道路工事なんかやっていると、また年度末の予算消化かとか、さまざま、やはり色眼鏡で見られてしまいます。本来、なるほど確かにその時期にやらなければいけない仕事というのはもちろんあるかと思いますが、きちんと進行管理をして、そして予定していた工期のうちに仕事を終わらせる、それもそれで立派な府民サービスだと思います。そしてまた、平成20年度の昨年1年間というのは異常事態ではありましたが、その異常事態を経験することで、仕事の進め方に関しても一定見直しがされたのだと思います。ぜひとも、この経験を生かして、府民サービスの向上にしっかりと努めていただきたいと思います。

2009年11月26日

密集市街地の整備事業について

質問

 続きまして、住宅まちづくり部にお伺いをいたします。

 まず、密集市街地の整備事業についてであります。

 密集市街地の整備事業につきましては、昨(平成20)年度、財政再建プログラム案におきまして、市町村と府の役割分担をはっきりさせるという観点から、補助対象とするところを重点化するということで、制度そのものが存続するということになりました。改めてお伺いいたしますが、この基礎的自治体が行う密集市街地の整備に大阪府が補助を行う必要はどこにあるのでしょうか。

答弁
住宅まちづくり部居住企画課長

 密集市街地の整備におけます大阪府が補助をする必要性についてお答えいたします。

 これは皆さん御存じとは思いますが、戦後の大都市への人口流入に対応しまして、低廉な木造賃貸住宅の供給によりまして、十分な道路、公園などが整備されないまま無秩序に市街地が進展し、大阪市周辺の市町に広範に密集市街地が形成されました。密集市街地には、老朽化した木造建築物がいまだ多数存在しておりまして、災害時に火災が発生しやすく、道路が狭いため消防活動も難しいことから、市街地大火に発展しやすい地域でもございます。また、避難経路も確保されていないなど、災害時の安全性に大きな問題がございまして、居住環境の改善とあわせまして早急に取り組む必要がございます。このため、国におきましても、平成13年度に密集市街地の緊急整備ということで、都市再生プロジェクトに指定するなど、国家的課題としても位置づけられております。

 広範に広がる密集市街地の整備につきましては、大阪府としても、府民の生命、財産を守るため取り組むべきという考え方のもと、密集市街地に係る整備方針の策定、それから国庫補助の導入とあわせまして、特に重点的に取り組まなければならない地区におきましては府費の補助を行うことをしております。特に、府費の補助につきましては、防災機能の強化に効果的な箇所に重点化をするとともに、地元市が、防火・準防火指定といった規制誘導策を活用するということを前提としまして、補助を継続するということにいたしました。

質問

 次に、この事業の進捗や最終目標というのを、なかなかこういう面的な市街地整備でありますので、数値などで示すのは確かに難しい事業ではあるかと思いますが、具体の事業成果についてお伺いをしたいと思います。

答弁
居住企画課長

 進捗でございますけども、燃え広がらないまちづくりの指標ということで不燃領域率の向上、それから消防活動の困難さを示します消防活動困難区域の解消という2つの指標で進捗を管理しております。

 平成14年度にインナーエリア再生指針というのをつくりまして、先ほど言いました大火の可能性が高い市街地を重点的に整備する地区ということで、アクションエリアという形で935ヘクタールを抽出しております。このエリアにおけます進捗状況ということで、不燃領域率の進捗状況を申し上げますと、平成17年度から20年の3カ年にかけまして1.8%、20年の数字でいきますと36.3%まで来ております。目標が24年の40%というところですので、あと3.7%のところまで来ております。

 もう1つの指標、消防活動困難区域につきましては、同じく平成17年3月で140.3ヘクタールがまだ残っております。20年3月現在で128.8ヘクタールほどで、約12ヘクタールほど縮小しておりますが、まだ100ヘクタールを超える区域が残っているというとこでございます。

 今後とも、地元市と一緒に不燃領域率の向上、それから消防活動困難区域の解消に取り組んでまいります。

質問

 今現在、府が補助を実施されている地域におきまして、何か具体的にこういった取り組みの成果がなされたということがありましたらお答えをいただけますでしょうか。

答弁
居住企画課長

 数字だけではわかりにくうございますので、具体的な地区を例に申し上げたいと思います。

 20年度の関係でいきますと、寝屋川市萱島東地区におきましては、約2000平米の市の保育所跡地を活用いたしまして、防災性向上に役立つ萱島あやめ公園の整備を今計画しております。20年度には、ここに建ちます老朽建築物の除却、それから公園の設計を行いました。その計画の策定におきましては、地元の市民の方々、ワークショップを開催するなど、地元の方々との協働による取り組みを行っております。21年度以降、この整備を、また密集市街地補助を使って行っていくということになっております。

 それから、門真市におきましても、密集住宅市街地整備促進事業と土地区画整備事業を組み合わせて面的に整備を進めるということを行っておりまして、平成20年度には、小路中第一地区、それから石原東・大倉西地区、本町地区の3地区におきまして、20戸の老朽住宅の買収除却、840平米の道路用地の取得、それから260平米の公園用地の取得を行っております。

 その他、豊中市、東大阪市等におきまして道路・公園用地の取得、それから老朽建築物の除却を行ってきております。

 また、地元市とあわせまして着実な取り組みを進めてまいります。

質問

 平成20年度の具体的な取り組みについては今御答弁をいただいたとおりでございますが、途中の目標に向けて、今後どのように進めていかれるのでしょうか。

答弁
居住企画課長

 密集市街地の目標としまして、先ほどの不燃領域率40%以上の確保、それから消防活動困難区域の解消ということで、これを達成してまいりたいと思っております。

 まずは、国の住宅市街地総合整備事業、これはいわゆる密集事業ですが、これを活用しまして地域全体、密集市街地全体の整備を進めてまいりますとともに、今委員御指摘のアクションエリア、重点的に整備する区域につきましては、府費を投入いたしまして重点的に事業を進めることで、効果的、効率的に不燃領域率の向上、それから消防活動困難区域の解消を図ってまいる予定です。

 また、準防火地域指定拡大など規制的な、お金が要りませんので、都市計画手法を用いまして不燃領域率の向上も目指してまいります。既に、密集事業を実施している各市におきまして、16年に守口、それから17年に門真市が準防火地域指定拡大を行っておりますので、その他の各市におきましても、この取り組みを進めてまいりたいと思っております。

 それからさらに、地域の住民の方々によるまちづくりということも非常に大事だと思ってます。例を挙げますと、豊中市の庄内幸町3丁目というところでは、地域の方々が自主的な取り組みで、みずからの家の不燃化と、それから災害時の安全な道路空間を確保するということで、まちづくりのルールを皆さんでつくろうということで今研究をされています。20年度からは、国の支援もいただきましてワークショップが開催されているということですので、こういう取り組みをほかの市にも広げてまいりまして、住民による改善活動というのも進めてまいりたいと考えております。

 今後、地元市とも連携いたしまして、いろんな創意工夫を重ねながら、密集市街地の整備に取り組んでまいりたいと思います。

要望

 せんだって、伊丹空港から往復でちょっと飛行機に乗って出かける機会がありました。改めて、伊丹空港から出ていくとき、また帰ってくるとき、大阪の町並みを見おろしてますと、もうどこからどこまでが何市で何区で、わからないぐらいにずっと家が建ち並んでいると。必ずしも密集市街地という意味ではありませんが、それだけもう都市化が、それこそ生駒の山すそまで進んでるんだなというのを改めて実感した次第です。

 私の地元淀川区にもこのような地域がございますが、やはり暮らしている人が安心に暮らせる、先ほども質疑の中で、減災という観点で質疑をされた委員もいらっしゃいましたが、そういった観点からも、密集市街地の整備事業というものは着実に進めていただきますよう要望しておきます。

2009年11月26日

新婚・子育て世帯への家賃減額補助制度について

質問

 続きまして、新婚・子育て世帯への家賃減額補助の制度についてです。

 住宅供給促進事業費の特定優良賃貸住宅供給促進事業の中に、新婚・子育て世帯向けの家賃減額補助というものがございます。この補助制度の創設の経緯について、まずお伺いをします。

答弁
居住企画課長

 新婚・子育て世帯向け家賃減額補助の制度創設の経過についてお答えいたします。

 安心して子育てできる居住環境の形成を促進するために、一定の整備基準を満たした優良な民間の特定優良賃貸住宅への入居を支援するという形で、新婚・子育て世帯向け家賃減額制度を平成19年に創設し、今までありました一般の特定優良賃貸住宅家賃減額制度の予算の枠内でモデル的に300戸の入居者募集を行いました。

 この制度の概要といたしましては、対象住宅としまして、政令市を除く市町内に府が供給してきた特定優良賃貸住宅であること、それから対象世帯につきましては、新婚世帯か、夫婦のいずれもが50歳未満で1年以内に婚姻した世帯、それから子育て世帯につきましては、小学校卒業前までの子どもを扶養する世帯でございます。それぞれ府営住宅の新婚・子育て世帯の世帯要件に整合させております。

 補助額は、世帯の月額所得が26万8千円以下の場合は月額2万円、それから26万8千円を超え32万2千円以下の世帯の方々は月額1万円を補助しているという形です。

 補助対象期間は、国の制度に合わせまして6年間ということにしております。

質問

 平成19年度は、モデル実施に引き続きまして、昨年度、平成20年度も実施をされているわけですが、この実施状況はいかがだったのでしょうか。また、昨年度実施をされて見えてきた効果、課題等、お答えいただけますでしょうか。

答弁
居住企画課長

 制度の実施状況、それから効果と課題についてお答えいたします。

 まず、入居者募集の状況でございますが、先ほど言いました19年度のモデル事業のときは、制度立ち上げ時でございましたが、19年8月7日から20年1月末まで、6カ月間で300戸すべて達成することができました。平成20年度におきましては、平成19年度、これはモデル実施でしたが、このモデル実施の結果から、必要性が高く、需要が見込まれるということから、新婚・子育て家賃減額補助制度という形で本格制度として実施をいたしました。当初は4月から本格実施するということにしてたんですが、暫定予算の関係もございまして、本格予算成立後ということの募集開始ということで、平成20年9月11日から募集を開始しました。もうモデル実施によって制度が浸透してきたということもありまして、9月11日から11月末までの2カ月半で300戸の募集枠に達してしまったということで、なかなか盛況だったということでございます。

 この効果と課題ですが、入居者の内訳を見ますと、新婚世帯が57%、それから子育て世帯が43%となっておりまして、良好な居住環境の住居を望まれる新婚の方、子育て世帯の方への供給がなされたということとあわせて、良好な特定優良賃貸住宅の入居促進にもつながったというふうに考えております。

 課題といたしましては、入居者募集を一時期、2カ月半の短期間で終了してしまったということで、例えば転居が多い年度末だとか、小学校、幼稚園の夏休みなどの子育て世帯が住宅を必要とする時期に募集の対応ができなかったというのが反省点でございます。

質問

 短期間で入居者の募集が終わってしまい、子育て世帯に対する募集時期に関しては考慮すべき点があったということでございますが、今年度の募集時期や、なぜその時期に募集するのかといった意図など、平成20年度の実施でわかった課題を踏まえてどのような対応をされているのか、お伺いをします。

答弁
居住企画課長

 新婚世帯、子育て世帯が良好な居住環境の賃貸住宅への入居を支援するということは、非常に大事だというふうに思ってます。予算の許す範囲ということで、平成21年度の募集戸数は、昨年度までの300戸から200戸ふやしまして、21年度は500戸としております。それから、今年度の入居者募集は、子育て世帯、それから結婚シーズンといった新婚世帯の皆さんのニーズに合わせまして、今(平成21)年ですと年3回に分けて実施をしております。1回目が、ジューンブライドもございますので、結婚シーズンに配慮しまして4月から5月に200戸、それから2回目は、夏休みの転入居の方々に配慮しまして8月から200戸、先着順に募集をもう既に実施したところでございます。3回目は、年度末の転入居者に配慮いたしまして、1月から2月にかけて残りの100戸を募集する予定でございます。

 また、今年度からになりますが、年度初めにまず総募集戸数と、それからいつごろ募集するのかという情報をホームページに、それから報道機関にも資料提供を行いまして、皆さんに活用いただけるように周知に努めております。

要望

 大阪府が、まさに新婚世帯、また子育て世帯に対して応援をしておりますよというメッセージを届ける上でも、大事な事業であると思います。ぜひとも、今後ともこの制度、しっかりと活用していただいて、また活用していただけるように周知徹底も工夫していただくなど、取り組みをお願いいたします。