大阪府議会議員 かじき一彦 公明党

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平成21年9月定例会 府民文化常任委員会

2009年10月17日

大阪府の国際交流施策の現状と課題

質問

 まず初めに、大阪府の国際交流施策の現状と課題についてお伺いをいたします。

 人、物、金が国境を簡単に飛び越えて行き来をする時代です。競争と協調ということ、これがキーワードになるこれからの社会で、大阪府の国際交流施策を海外との交流といった外向けの視点と、大阪に暮らす外国人との共生といった内向けの視点で整理をしたいと考えます。

 外向けの施策については、橋下知事がみずから中国や韓国、タイを訪れるなど、経済成長を続けるアジア地域との交流を重視しておりますが、これまでの取り組み、また現状はどのようになっているのでしょうか。

 一方、内なる国際化の視点では、大阪に暮らす留学生やニューカマーと呼ばれる人たちを受け入れ、大阪の魅力を理解してもらうことが大事と考えますが、こちらも現状はどのようになっておりますでしょうか。

答弁
国際交流課長

 国際交流施策の現状についての御質問でございますが、まず海外との交流につきましては、委員からお話がございました中国や韓国、東南アジアといいましたアジア地域が経済成長をしてる中で、大阪がグローバルな都市間競争に勝ち抜き、魅力と存在感のある都市として持続的に発展してまいりますためには、この成長するアジアとの交流をし、その活力を取り込んでいくということが重要と考えてございます。

 このため大阪府では、平成19年度に北京、上海、ソウル、香港などアジアの主要11都市のトップを大阪にお招きいたしまして、アジア主要都市サミットを開催し、地域の共通課題について連携して取り組む方針を取りまとめました。

 昨(平成20)年度からは、この方針に基づきまして、アジア主要11都市のネットワークを活用いたしまして、環境・防災スタディエクスチェンジ事業--これは環境や防災の分野におきまして共同で専門家の派遣事業あるいは研修員の受け入れといったものを行う事業でございますが、こういった事業の推進や、府の一番古い友好都市でございます、そして東アジアの成長をリードする大都市であります上海市との間で職員の人材交流を行うなど、交流と協働、そして貢献と、この三つの視点を持って交流を進めております。

 現在は、来年本府との友好交流30周年を迎えます上海市で行われます上海万博、こちらへの出展を成功させるということが大きなミッションとなってございます。

 一方、留学生を初めといたします大阪に在住する外国人への対応につきましては、日本語が不自由な外国人などを対象にいたしまして大阪府外国人情報コーナーを設置し、英語、韓国・朝鮮語、中国語など九カ国語によりまして府政に関する情報提供を行うとともに、各種の相談に応じております。昨(平成20)年度はトータルで1248件、今(平成21)年度も9月末までの半年で640件の相談を受けておりまして、ことしは特に新型インフルエンザの流行もございまして、医療関係の相談が昨年に比べてふえております。

 また、昨年度から、商工労働部と連携をいたしまして、大阪に1万人以上いらっしゃいます外国人留学生が卒業後も大阪に残って活躍をしていただけるように、合同企業説明会の開催など就職支援の取り組みも進めております。

 この企業説明会の実績でございますけれども、昨年度は2回開催いたしまして、延べ1800名の留学生の参加をいただきました。今年度も、昨年と同様、2回の開催を予定しておりまして、6月に開催いたしました第1回の説明会では466名の参加をいただいております。また、引き続いて11月に第2回の開催を予定してるところでございます。

質問

 それぞれしっかり取り組みを進めていらっしゃるとのことでございますが、この取り組みを進めている中でどのようなことが課題になっているのでしょうか。

答弁
国際交流課長

 アジアとの交流を通じてその活力を取り込み、大阪の活性化につなげていくと、こういう方向性につきましては、今年の4月に策定をいたしました大阪府の外交方針においても再確認したところでございます。

 この外交方針に掲げましたアジア重視、アジア全方位で交流、協働、貢献を進めてまいりますためには、アジアの各地域とのネットワークの強化が重要な課題というふうに認識いたしております。中でも、上海やソウルといいました主要都市とのネットワークは重要でございまして、これらを一層強化してまいりたいと考えてございます。

 上海市との交流につきましては、来(平成22)年開催の上海万博を通じまして大阪の都市魅力や環境先進技術を中国や世界にアピールし、集客促進、ビジネス交流促進につなげてまいりたいと存じます。

 また、ソウル市との関係につきましては、ことし2回にわたります知事の訪問、あるいはソウル市長の来阪等によりまして、知事、市長--トップの信頼関係が醸成されまして、関係が強化されております。この機会をとらえまして、より幅広い交流に発展させてまいりたいと考えております。

 大阪を日本人も外国人も活躍できる都市にしてまいりますために、海外からの人材を誘致するとともに、在住外国人に対する支援も重要な課題というふうに認識いたしております。このため、大阪の魅力を内外に強く発信し、留学生を初めすぐれた人材を呼び込むとともに、外国人が暮らしやすい環境づくりを一層進めることが必要となっております。

 今後、大阪府のホームページの外国語サイトにおきまして、大阪の魅力や府政に関する情報をより充実させるとともに、大阪で生活する上で必要な情報を掲載いたしました大阪生活必携の改訂を行うなど、大阪の魅力発信とあわせまして、外国人にも住みやすいまちづくりを進めてまいります。

質問

 ことしの九月でございますが、国際交流監に新しく楠本政幸氏が就任をされました。民間出身者としては初めてで、この経験豊富な楠本国際交流監の今後の御活躍、ほんとに期待をしております。

 就任されてもう1カ月、中に入って初めてわかったこともさまざまあったかと思います。民間の視点でこれまでの大阪府の国際交流をどのようにごらんになったでしょうか。また、あわせて今後の抱負についてお聞かせをいただければと思います。よろしくお願いします。

答弁
国際交流監

 楠本政幸でございます。

 先般御紹介をちょうだいしましたとおり、この7月まで私、パナソニックで約37年間勤務してまいりました。その37年間でございますが、2度の海外勤務を含めまして、ほとんど海外関連の業務に携わってまいりました。

 それで、大阪府の国際交流活動でございますけれども、中に入ってみまして、非常に多彩な活動が行われておるなということで、かえってびっくりいたしました。

 例えば、毎週相当な数の海外のVIPがこの大阪府庁にお越しでございますし、それとあと、在阪の各総領事館との連携も非常に緊密なものがございます。これは私、民間におりましたときにはそこまでの理解も認識も余りございませんで、むしろへえっというふうに感心したことでございます。

 それから、もう一つの驚きは、橋下知事の人気のすごさでございます。府民の方は当然でありますけれども、海外から見えますVIPの方々の注目度も抜群でございまして、今後私ども、大阪を海外に発信する都市としてますます国際交流活動を活発にしていくわけでありますが、それをしていく上で、知事の絶大なる人気あるいは注目度というのは非常に大きな武器といいますか、原動力になるんではないかなというふうに大きな期待を持っております。

 私の仕事でございますけれども、入庁に当たりまして木村副知事と福田部長からは、単に外国のお客様をこの府庁で接遇するだけにとどまらないで、むしろ観光のプロモーションでありましたり海外とのビジネス交流の拡大、こういった分野で幅広く参画してほしいと、こういう御要請をちょうだいいたしました。

 私個人的には、何となくこの大阪に漂っております閉塞感でありましたり沈滞感、これを打ち破る一つの大きなヒントは、やはり海外とのつながりを強めることではないかというふうに思っております。つまり、大阪と海外との、先ほど議員おっしゃいました人、物、金の往来をどういうふうに飛躍的に高めていくかという点かというふうに思っています。

 その点、大阪はまだまだ経済基盤も強うございますし、それから歴史、文化の厚みもございます。大阪のおばちゃんといいますか、浪花節に例えられるぐらい、まだまだ人情の厚い土地柄でもございますので、国際都市に変貌するに十分なポテンシャルはこの大阪にあるかというふうに存じております。

 実は先日、御堂筋kappoと水都大阪2009、私、特にお役目はありませんでしたので、一市民として行ってまいりましたけれども、正直、非常に感動、感激を持って家に帰った次第であります。ああいったイベントというのは、ある意味で行政ならばこそできるという一つの仕掛けでございますけれども、行政がここまでできるのかということに非常に感激して帰った次第でありました。

 今後私、先ほど議員からもお話ございましたように、こういった分野でも、やはり元気な大阪あるいは夢ある大阪をつくるという意味で、その動きの中で、私も一緒に汗を流していきたいと存じますので、加治木委員初め皆様方の御指導、御鞭撻を切にお願いする次第であります。よろしくお願いいたします。

要望

 交流監、どうも本当にありがとうございます。ますますほんとに御活躍いただきますことをお願い申し上げますとともに、府民文化部だけじゃないでしょうけど、府庁の皆さんもぜひとも、この交流監に思う存分働いてもらえる、そういう環境をつくっていただきますように、切にお願いを申し上げておきます。

2009年10月17日

文化を通じた次世代育成

質問

 続いて、文化を通じた次世代育成についてお伺いをいたします。

 子どもたちの可能性を引き出す上で、さまざまな芸術に触れる機会を確保することは大切なことだと考えます。私自身、小学校、中学校、高校すべて公立の学校に通いましたが、小学校のときには人形劇団が来ました。中学校のときは映画鑑賞。高校では、まだ(大阪)センチュリー(交響楽団)がなかった時代ですから、大阪フィルハーモニーの演奏会。そしてまた、今や人気劇団になってしまいました劇団新感線が私の学校に来て、お芝居をやってくれました。

 このように、私自身が今、音楽や演劇に親しむ、またそれを見に行く、そういう素地をつくってくれたのは、やはり子どものころに接する機会があったからだと、非常に痛感をしております。

 かつては大阪府も、単独の事業でこの次世代を担う子どもたちに芸術に触れる機会をさまざま提供しておりましたが、悲しいかな、財政再建という四文字の旗印のもと廃止をされてしまったことは、大変に残念に思っております。

 今年度、府の文化振興会議に対しまして、文化を通じた次世代育成をテーマに知事から諮問がなされ、現在その方策を次世代育成検討部会が検討していると聞いております。どのような状況でしょうか。

答弁
文化課長

 子どもたち一人一人が感動し、生きる力を感じ、視野を広げ、夢や創造性をはぐくむことができるような、文化を通じた次世代育成事業は重要であると認識しております。その認識のもと、現在、文化振興会議におきまして部会を立ち上げ、検討を行っているところでございます。

 部会での委員の御意見を御紹介いたしますと、まず子どもの成長に応じた取り組みが必要であり、特に幼児期が重要である。この時期に親と一緒にさまざまな文化芸術に触れることで感動を共有し、言葉が生まれ、親子の対話が図れる。

 また、プロの芸術家等の本物に触れることが重要、学校での芸術鑑賞などは文化に接するきっかけとなる。

 また、文化施策を考える上で、多くの子どもたちが一緒に経験できる学校という仕組みは大切。しかし、授業日数が減少する中、学習指導要領を守るためには芸術鑑賞の機会の余裕がない。

 学校でできない部分を地域でカバーすることが必要。その際には、地域の中にいる文化芸術にかかわっている人に参加してもらうべき、地域の枠組みを機能的に活用すべきなどといった御意見をいただいております。

質問

 本物に触れることが重要ですという意見が出ているようです。私は全く同感です。確かに、子どもたちによって感じ方は人それぞれ違うとは思いますが、やはりこういう機会をつくり出すことは大人の責務だと思っております。

 文化庁が、子どもたちが合唱や演劇、オーケストラ、バレエなどのすぐれた舞台芸術を鑑賞し、身近に触れることで豊かな情操を養う事業として、本物の舞台芸術体験事業というものを実施しております。

 また、芸術家や伝統芸能の保持者等を学校への文化大使として派遣をし、講話や実演に触れる機会を提供する、学校への芸術家等派遣事業というものも実施をしております。

 大阪府での活用状況はどのようになっているのでしょうか。

答弁
文化課長

 文化庁が実施しております本物の舞台芸術体験事業につきましては、大阪府内で20年度の実施校は33校でございます。公演の種目は、合唱、オーケストラ、児童劇、ミュージカル、伝統芸能などでございます。学校別の実施数ですが、小学校で26校、中学校で6校、特別支援学校1校となっております。19年度は19校で実施し、20年度は19年度に比べ14校増加しております。

 また、同じく文化庁が実施しております学校への芸術家等派遣事業の実施校ですが、教育委員会から21校というふうに聞いております。

 文化庁では、22年度予算で両方の事業を拡充する予定であると聞いております。

質問

 この文化庁の事業は非常に有意義なものでありますが、本物の舞台芸術体験事業が33、学校への芸術家等派遣事業が21。数は調べていませんが、大阪府全体の小中高校からいえばほんのごくわずかというのは、もう皆さんわかっていただけようと思います。

 大阪府としても、より広く子どもたちに一流の芸術や音楽、演劇などに触れる施策を行い、国の施策だけじゃ足りない部分を補うような取り組みをしてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。

答弁
文化課長

 文化を通じた次世代育成事業につきましては、子どもの発達段階に合わせてどのような形で文化に触れることが効果的なのかというビジョンを示すことが必要であることから、現在部会において議論を行っております。

 今後、文化振興会議での議論を踏まえながら、府の果たすべき役割、具体的な施策を検討してまいりたいと考えております。

要望

 私の卒業しました小学校ですが、ことし、世界的バイオリニスト五嶋みどりさんが主宰をするNPO法人ミュージック・シェアリングが実施する学校訪問コンサートの対象に選ばれました。今(平成21)年と来(平成22)年の2年間で4回、さまざまなジャンルの演奏家が訪問して、児童参加型のコンサートを開いてくれるそうです。

 これは、たまたま五嶋さんの活動をテレビで見たこの小学校の教諭が直接NPOに連絡をして選んでもらったそうですが、これはまさに、ほんとにレアケースだと思います。

 多くの子どもたちが豊かな心と夢を持つことができるよう、今後、文化を通じた次世代育成事業が、大阪に住む志のあるさまざまな分野の一流の芸術家と連携をし、府域で数多く効果的に実施できる方策を導き出していただきますように要望しておきます。

2009年10月17日

大規模スポーツイベント(自転車レース、大阪マラソン)

質問

 続いて、大規模スポーツイベントについての質問に移らせていただきます。

 まずは、自転車を使ったイベントです。

 大阪には、自転車に関連する有名企業も幾つも立地をしております。ここであえて名前は挙げませんが、皆さん思いつくところがあると思います。大阪でこのような自転車に関するイベントに力を入れることは、また新たな発見にもつながることと思います。

 これまで、自転車のイベントについては、東京シティサイクリングなどのように、サイクリング協会が中心になって開催をしている場合が多いようです。

 今回、大阪府が中心となって大阪サイクルイベントというのを開くとお聞きをいたしましたが、この大阪府が中心となって開催する意義はどういうことにあるのでしょうか。

答弁
都市魅力創造局副理事

 お示しの東京シティサイクリングなどの一般的なサイクルイベントと申しますのは、大体一般道をコースとして設定しておりまして、コース規制をせずに、信号を守りながら、サイクリングの普及啓発を主な目的として実施されておられます。

 今回のサイクルイベントは、まず自転車ではふだん走行できない高速道路をサイクリングコースとして設定しております。そして、府民参加型の、だれでも参加できるサイクルイベントを開催することによりまして、まず大阪を元気にする、そして元気な大阪、笑顔あふれる大阪や大阪の都市魅力を発信していくということ、そして府民のスポーツに対する関心を高め、生涯スポーツ社会の実現を図るために実施していくものでございますので、府が中心となって開催していくものでございます。また、開催規模につきましても、5000人を予定しております。

質問

 今、5000人規模のサイクルイベントを開催するとの御答弁でございましたが、もうちょっと検討状況についてお聞かせいただきたいと思います。

答弁
都市魅力創造局副理事

 平成22年3月に供用開始予定をしております第二京阪道路の一部区間で、サイクリング走行やサイクルイベントを実施していきたいと考えております。

 今(平成21)年8月21日には、河内長野にあります関西サイクルスポーツセンターというのを運営しております財団法人自転車センター、大阪サイクリング協会、大阪府自転車競技連盟とともに大阪サイクルイベント開催準備委員会を設立いたしました。そこでそれぞれの皆様、専門的な見地からさまざまな意見を伺いながら、事業計画などを現在策定しているところでございます。

質問

 この大阪サイクルイベントでございますが、実際どういうことが行われるのか、その具体的な内容と、そしてまた一般の人たちでも気軽に楽しめるようなイベントになるのでしょうか。お願いいたします。

答弁
都市魅力創造局副理事

 具体的な内容といたしましては、まずサイクリング走行と、それから午後にはイベントを実施したいというふうに考えています。

 サイクリング走行は、2つのコースがございまして、まず自転車に対してある程度知識とか経験のある方用に、ロードレーサー、マウンテンバイクなどのスポーツタイプの自転車、これは1500台を予定しているわけですが、門真インターから枚方南インター--いずれも仮称でございます--往復約30キロをさっそうと走るスポーツ自転車のコースでございます。

 もう一つは、シティーサイクル、いわゆるママチャリと言われるものなんですが、そういった自転車や、それから子ども用の自転車が走ります、大体1000台を予定しているんですが、寝屋川北インターから枚方南インター、往復10キロのコースをファミリーなどで楽しく走っていただきたいというふうに考えております。

 参加者に応じましたコースを設定することにより、サイクリングを楽しんでいただきたいと考えております。

 これらに加えまして、自転車マナーアップイベントのほか、まちでは乗ることができないユニークな自転車、例えば上下の運動だけで前へ進んでいくとか、あるいは足を開いたり閉じたりすることによって前へ進んでいくようなおもしろ自転車試乗会や、それから電動自転車試乗会などを開催いたします。

 また、本イベントとあわせまして、ウオーキングイベントなどを地元の市とともに検討しているところでございます。

質問

 今回のサイクルイベントは、第二京阪供用開始前の高速道路を使われてのイベントでございますから、交通規制も何もしなくていいわけですが、まだ1回目が終わってもいない前から2回目、3回目の話をするのもいかがかとは思いますが、この先、このサイクルイベントを続けていくとするなら、開催場所、今度また高速道路など、そういうふだん私たちが車以外で通ることができない場所を探さなければいけなくなってくると思います。

 この大阪サイクルイベント、次年度以降をどのようにされるのか、今の時点でどのようにお考えでしょうか。

答弁
都市魅力創造局副理事

 今後とも、元気な大阪、笑顔あふれる大阪を発信していくためには、サイクルイベントのような大規模なスポーツイベントの実施が有意義であると考えております。

 次年度以降の実施につきましては、このイベント終了後、当イベントの参加者も含めました府民アンケートを行いまして、府民の意向も踏まえながら、開催場所等々、事業内容についても今後検討していきたいというふうに考えております。

質問

 続きまして、マラソンについてお聞きをいたします。

 我が党は、平成18年度の2月定例会におきまして、東京マラソンに匹敵する大規模なマラソン大会の可能性について検討すべきだと、当時の太田知事に要望しております。

 来(平成22)年2月に開催をされます東京マラソン2010、参加料が1万円という高額にもかかわらず、3万5千人の定員に対し31万人を超える申し込みがあったそうです。また、沿道で応援される方々も130万人。東京マラソンに代表されるように、市民参加型のマラソン大会というのが多くの支持を得ているということは、これを見てもわかると思います。

 私ごとですが、私の義理の兄が昨年、この東京マラソンに応募しまして、無事に当たりまして、家族挙げて東京へ出かけていって、その帰りにディズニーランドに行って帰ってきたと。東京以外から来る人がマラソンに出ると、そういう二次的、三次的な効果も出てくると思います。

 脱線しましたが、ところで、現在大阪府で検討しております大阪マラソン、どのような状況になっておるのでしょうか。

答弁
都市魅力創造局副理事

 大阪マラソンは、3万人といった大勢のランナーが大阪の誇る名所や旧跡を駆け抜けるという、スポーツの一大イベントでございます。また、ランナーはもちろんのこと、多くの府民の皆さんにも楽しんでいただける、大阪を挙げての大規模なお祭りにしたいというふうに考えています。

 現在の検討状況につきましては、8月27日に、大阪市、大阪陸上競技協会とともに大阪マラソン開催準備委員会を設立したところでございます。このマラソンのコンセプトや、マラソンコースを初めとする大阪マラソンの基本的な方針について、三者において精力的に議論を行っているところでございます。今(平成21)年度末を目途に、大阪マラソンの基本計画案を固めていきたいというふうに考えております。

質問

 このような大規模なマラソン、3万人が走り、マラソンですから当然42.195キロ、コースがあるわけですが、このようなマラソン大会の開催に当たっては、資金確保、交通規制などなどさまざまな課題があると簡単に想像されますが、今現在どのような課題があると認識をされているのでしょうか。

答弁
都市魅力創造局副理事

 こういった大規模なマラソンにつきましては、本当にいろんな課題があります。資金の確保や、あるいはどんだけ魅力的なコース設定ができるか、そのコースをふだん使っておられる、沿道にお住みの住民の方々の、府民の理解がどれほど得られるかといったようなことが課題だと考えております。今現在は、魅力あるマラソンコースを設定できるというのが一番の課題だというふうに認識しております。

質問

 この大阪マラソンを成功に導くためには、マラソンコースがどれだけ魅力あふれるものかが大きなポイントになってくると思います。

 例えば、先ほどの東京マラソンでしたら、新宿副都心の都庁前がスタート地点になっております。ずうっと走っていけば、そういう東京の観光名所を走っていくようなルートになっております。ベルリンマラソンならブランデンブルク門、ニューヨークシティーマラソンならマンハッタン島のセントラルパークなど、それぞれの都市を代表する名所が必ずマラソンコースに取り入れられております。

 この大阪マラソン、国内外から注目を集めるためには、御堂筋、大阪城など観光名所をマラソンコースに取り入れていくべきだと思います。例えて言うなら、もしテレビ生中継があるならば、そのコースを全部走っていったら大阪の重立った名所が一目でわかるような、そういうコース設定、いろいろと制約があると思いますが、そういうことも工夫されてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。

 ◎都市魅力創造局副理事(浜野浩一君) 大阪マラソンにふさわしいコース、スポットにつきまして、現在インターネットによります府民アンケートをとっております。府民がどのようなコース、どのようなスポットを走ってみたいかといったこともお尋ねしているところでございます。府民の皆さんから寄せられた御意見等を、先ほど紹介いたしました大阪マラソン開催準備委員会などで、大阪市や大阪陸上競技協会とも議論を重ねていきたいと思います。

 大阪マラソンのコースづくりにつきましては、委員御指摘のような、御堂筋や大阪城など大阪の誇れる観光名所をめぐるコース、大阪の都市魅力を国内外に発信できるようなコースを念頭に置きまして、引き続き検討してまいりたいというふうに思います。

要望

 現在検討中のサイクルイベント、マラソンのような大規模なスポーツイベントは、大阪の町を盛り上げていく起爆剤になってくれるのではないかと、非常に期待をしております。

 大阪らしい知恵や発想をふんだんに取り入れていただき、多くの府民の方々が参加できるようなスポーツの祭典として、一回こっきりで終わらせるのではなく、大阪のまちの伝統になるように、しっかり取り組んでいただきたいとお願いをしておきます。