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2015年11月2日
本日は4つ質問させていただきます。
1つ目は万博公園です。
府民文化部の平成26年度決算概要等報告書の特別会計、日本万国博覧会記念公園事業についてお伺いをいたします。
万博記念公園については、平成26年4月1日に国の万博機構から大阪府に移管をされ、土地や基金などを府が承継しました。
私は、平成24年9月定例会の府民文化常任委員会で、万博公園の国からの事業承継について質問しました。当時の都市魅力創造局副理事から、府が新たな財政負担をしなくても公園事業を運営できるとの趣旨の答弁をいただいております。また、事業承継後の方向性として、みどりに包まれた文化公園として後世に引き継ぐこと、府民ニーズを踏まえながら地域経営の視点に立って運営し、にぎわいや地域の活性化につなげたいとの答弁をいただきました。これらの点は、私も全くそのとおりだと思っております。
1970年(昭和45年)の大阪万博のテーマを皆さんは覚えていらっしゃるでしょうか。人類の進歩と調和でございます。それからことしで45年、万博公園の北側は、日本庭園を初め貴重なみどりの空間となり、南側は、間もなく開業する大型商業施設やガンバ大阪のメーンスタジアムなどがあります。今も大阪万博のテーマが形を変えて生きているのではないかと感じております。
さまざまに注目を集め、移管初年度となりましたこの26年度、実際に万博公園の特別会計は、府が新たな財政支出をしなくてもきちんと運営できたのでしょうか、歳入歳出の状況についてお聞かせください。
万博記念公園に係ります平成26年度の歳入歳出の決算額についてお答えいたします。
歳入につきましては、総額で約49億2800万円となっております。主なものを申し上げますと、入園料収入等が約3億4100万円、駐車場収入が約4億5600万円、運動施設などの使用料収入が約4億2200万円、土地貸し付けなどの財産貸付料収入が約18億2500万円となっております。
続きまして、歳出につきましては、総額で約43億600万円となっております。主なものを申し上げますと、人件費が約4億3900万円、国有地の借り受け料が約2億3500万円、植物管理や清掃、警備などの園内管理に係る委託料が約11億300万円、老朽化した園路や休憩所などの改修費が約6億4700万円となっております。
なお、歳入決算額の49億2800万円と歳出決算額の約43億600万円との収支差額約6億2200万円につきましては、一部工事等の繰越明許費を除きまして、平成27年度において日本万国博覧会記念公園基金に積み立てることといたしております。
ただいま御答弁をいただいたところですが、当初見込んでいた予算があったかと思いますが、その予算と大きく違ったような項目は何かあったでしょうか、それぞれ歳入歳出、お聞かせください。
当初見込みから大きく変わったものといたしましては、収入に関しましては、当初、平成26年度の自然文化園--有料ゾーンでございますが--の入園者数の目標を180万人としていたところ、実績では194万人に御入園いただいたことなどによりまして、当初の予算見込みよりも自然文化園の入園料収入が約5400万円の増、また駐車場収入も約6300万円の増となり、合計約1億1800万円の収入増となったところでございます。
歳出に関しましては、入札差金及び万博記念公園東口橋梁の耐震工事など一部の工事を平成27年度に送りましたことにより、普通建設事業費において約3億4500万円の差額が生じましたが、これらの工事につきましては、平成27年度に着実に着手しているところでございます。
昭和45年の大阪万博、当時1歳でしたが、私が父親に抱かれて写った写真が残っております。私にとっては、この万博公園、エキスポランドなどは本当に身近にあった非常に思い出がいっぱい詰まった場所です。そしてまた、今回、府に承継された後も引き続き入場者がふえているということで、これは非常に歓迎すべきことやと思います。これからまたますますにぎわいもできてくるかと思います。大阪の人たちだけでなく、広く国内外の人たちから愛される質の高い万博公園として引き続き運営されますようお願いをしておきます。
2015年11月2日
続きまして、教育委員会のほうにお聞きをいたします。
教育委員会の平成26年度決算概要等報告書の16ページ、教育振興事業のうち学校経営推進事業費についてお伺いします。
大阪府教育振興基本計画を踏まえ、高い効果が見込まれる事業計画を提案する学校に1校当たり750万円を上限として学校経営推進事業費を配当し、学校経営計画の実現と府全体の教育力向上を目指すとのことです。
まず、平成26年度に何校が応募して、何校が選ばれたのか、そしてまたどのように選ばれたのか、その選考方法についてお聞かせください。
委員お尋ねの学校経営推進費ですが、これに応募できるのは、高校、支援学校を合わせてですが、府立学校と、あと府内の私立高校です。平成26年度に応募がありましたのは、府立学校が76校、私立高校が3校でして、合計79校でした。そのうち、府立学校19校と私立高校1校をこの推進費の支援対象校として選びました。
選考に当たりましては、事業目標や取り組みの内容、それから成果指標とその検証方法について、妥当性や具体性などを点数化いたします。まず、そういった点数化したものを第一次審査で書類選考いたしました上で、第二次審査では各学校にプレゼンテーションをしていただきます。そういったことを踏まえ、最終的に支援対象校を決定いたします。
それから、26年度に限ったことなんですが、府教育委員会は、学校のネットワーク回線の増強を検討していましたことから、昨(平成26)年度に限りましては、インターネット活用の先進事例となる計画に限定して、この学校経営推進費の予算の中から別途募集をすることにいたしました。その結果、府立学校2校を支援対象校として決定をいたしております。
したがいまして、学校経営推進費を昨年度配当した学校は、決算報告書にありますように、府立学校が21校、私立高校が1校となります。
この1校当たり750万円を上限として配当された予算が有効に、適切に活用されているかを検証することは非常に大切なことであると考えます。この決算概要等報告書には、箕面高校と久米田高校とだいせん聴覚高等支援学校、この3つの学校の成果、事例が紹介されておりますが、この活用状況の把握、成果検証についてはどのように府教委として実施されているのでしょうか、お聞かせください。
この支援対象校は6月ころに決定をいたすんですが、そしてその後、順次、予算を配当していくことになります。予算執行後は、府教育委員会の高等学校課の担当者が11月から2月ごろにかけまして、この支援対象校全てを訪問しまして、施設設備の整備状況も含めて、この予算の活用状況を実際に見て、検分をいたします。あわせて、年度末には、各学校が提出をいたします報告書に基づいて、可能な限り定量的な指標を用いて成果の検証を行っております。
各学校の報告書と府教委の担当者の方の実地検分ということで、この学校経営事業費がきちんと成果を上げたのか検証しているということで、それで間違いないですね。
順調に成果を上げていたらいいんですけど、中には、この支援対象校になった中に、計画どおりに事業が進まなかったり、また期待した数値に到達しなかったりした学校もあるんやないかと気がかりな点もございます。こういった成果の上がっていない学校、こちらとしては、その学校にしっかり頑張っていただきたいわけですけど、頑張ってもらうために、府教委としてどのような指導、対策をとられているのでしょうか、お答えください。
この学校経営推進費を配当した学校には、その年度はもちろんなんですが、それから3年間にわたって報告書の提出を義務づけております。その内容を精査しまして、今、委員からもありましたように、計画の進捗が不十分であったり、あるいは目標達成がこのままでは難しいんじゃないかという学校に対しましては、我々高等学校課の担当者が学校を訪問しまして、直接指導に当たります。具体的にどんなことをするかといいますと、校長や教頭、あるいはそのプロジェクトの中心となっている教員がおると思うんですが、そういった人から聞き取りを行いまして、進捗が思わしくない原因を明確にいたします。その上で、例えば、他校では同じような事例でこんなふうにしたらうまいこといっていますよというような成功事例も紹介するなどして、状況の改善に向けて指導助言を行っております。
何事も相手が、この学校の場合、当然、高校生、生徒がいる話です。校長、教頭、また学校の先生の思いだけでうまくいかんこともあるかと思いますが、そこはしっかり、通う高校の生徒のためになるように、府教委もしっかりと応援をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
2015年11月2日
続きまして、中学生学びチャレンジ事業費です。
決算概要等報告書の42ページ、市町村教育振興事業のうち、この中学生学びチャレンジ事業費についてお伺いをします。
府教委として、平成26年度、中学生学びチャレンジ事業として、教材プリントのウエブ配信と中学1、2年生を対象に学力調査を実施したとあります。
まず、府教委が作成をした教材プリントについてお伺いします。
作成の目的はどういうものだったのでしょうか。また、作成した教材は、府教委がウエブで配信をすれば、それで終わりというものではありません。学校が活用して、学力向上につながってこそ意味があるものと考えます。
そこで、新たに作成した教材プリントの学校での活用状況やその効果について、あわせてお答えください。
委員お示しの教材プリントは、中学生の学力向上に向け、日々の授業内容が生徒にしっかり定着しているかどうかを確認するため、作成いたしました。本プリントは、基礎的な問題や発展的な問題を生徒自身が選べるようになっており、個々の生徒の学習理解の程度に応じて活用できるものであり、今回、新たに社会、理科を作成し、昨(平成26)年10月、教育委員会のウエブページに掲載したところでございます。
3月に実施いたしました活用状況アンケートでは、今回新たに掲載した社会のプリントを活用した学校は府内全中学校の69%、理科は67%となっております。ちなみに、このアンケートでは、ウエブページに以前から掲載している教材の活用も聞いておりまして、国語のプリントにつきましては78%、数学は79%、英語は73%の活用でございます。
市町村の教育委員会からは、各学校がこのプリントを授業での活用に加えて、放課後学習や家庭学習の課題にするなど、教材の充実に役立てているというふうにお聞きしております。
この理科と社会のプリント、いわば半年間しか公開されていなかったわけですが、それにすれば、7割近く活用されたということですので、1年間を通して公開されている科目と比べても、よく頑張ったんやないのかなと、これは私の受けとめ方です。
では、次に行きます。
次、このチャレンジテストのほうですが、昨(平成26)年度、初めて実施されたものですけど、このチャレンジテストの実施そのものに特に問題はなかったのでしょうか、その運営の面についてお答えください。
昨(平成26)年度におきましては、市町村教育委員会の御協力のもと、適切に実施することができたというふうに考えております。
2回目となる本(平成27)年度に関しましては、新たに教室監督者用のマニュアルを作成するなど、中学校現場で円滑に実施できるよう取り組んでいるところでございます。
このチャレンジテストにつきましては、高等学校の入学者選抜をめぐり、絶対評価による評定の公平性にかかわる部分が注目されていたと感じております。
しかし、本来、チャレンジテストが担わなければならない役割や達成すべき目的はほかにあると私は感じております。それは、一つには、中学1、2年生が当該の学年でその科目についてどれだけ学習できたか、何ができなかったのかを生徒自身が確認した上でさらに学習に取り組むことであり、もう一つは、生徒に適切な学習指導をしていたのか、学校として成果と課題を分析、把握し、次年度以降の教育活動の改善に生かしていくことと考えます。
大阪府内の中学生を対象に実施したチャレンジテストを単なる生徒の評価を決めるための物差しにしか使わないなら、実にもったいない限りです。府教委は、昨(平成26)年度実施したチャレンジテストが府内の中学生の学力向上に資するものであったとお考えでしょうか、お考えをお聞かせください。
府教育委員会といたしましては、各学校の学力向上の取り組みに生かしていただくために、テスト結果を分析、検証いたしまして、府全体の状況についてお示しするとともに、課題が見られる問題やその改善の方向性について指導助言を行っているところでございます。
また、市町村の教育委員会からは、各中学校において自校の結果を分析し、教員の指導の改善につなげるとともに、学習内容の定着が不十分だった生徒への補充を行ったり、課題の大きかった問題を春休みの宿題にするなど活用したと聞いておりまして、学力向上に資する取り組みが進んだものと考えております。
先ほども指摘をされた委員がいらしたと思いますが、この4月の中学校3年生の学テが急にかなり順位が上がったと、そのこと自体は非常に喜ばしく思っております。ですが、これがことし限りにならないように、しっかりと定着したものになるように、学校現場でまた努力をしていただきますようお願いをしておきます。
2015年11月2日
最後に、市町村教育振興事業の英語教育推進事業費のうち、小学校での取り組みについてお伺いをします。
平成32年度に予定をされている次の学習指導要領の改訂で、現在は小学校5、6年生で実施をされている外国語活動が教科になって、3、4年生に外国語活動が前倒しされる予定であるとお聞きをしております。英語を実施する学年や時間数がふえることで、小学校での英語教育の状況というものは大きく変わっていくのではないかと思っております。
国の動向を踏まえまして、府教委が英語教育推進事業で小学生向けの英語学習教材を開発しているとお聞きしておりますが、独自に新たな教材を開発している意義というのはどういうことなのでしょうか。また、開発の進捗状況がどのようになっているのでしょうか、お聞かせください。
大阪の子どもたちの英語のコミュニケーション能力を向上するためには、聞く、話す、読む、書くといった4技能をバランスよく身につける英語学習が重要と認識しております。
そのために、小学校1年生から英語の文字と音の関係を重視したフォニックスと呼ばれる指導法を活用することが効果的であると考えました。そこで、小学校において、英語の専門でない学級担任が単独で無理なく指導できるよう、英語の歌や物語などさまざまな素材が一つになっている教材を用いることが適切と考えまして、昨年度から大阪版の英語学習DVD教材の開発に着手いたしました。
府内16の小学校を研究協力校に指定いたしまして、そこでの実践研究の成果を生かし、開発を進めております。12月末には完成の予定であり、現在は、サンプル版を用いて、府内の全ての市町村に対して説明等を実施しているところでございます。
この教材を開発するに当たりまして、今、研究協力校で実践研究をされているとのことでしたが、具体的にどのような成果が上がっているのでしょうか、お聞かせください。
各研究協力校におきましては、週3回、1回15分程度、既存の映像教材等を用いまして英語学習を行っております。校長先生を初めとした教職員の熱心な取り組みにより、子どもたちが自然に英語の歌を口ずさんだり、新しい単語に出会ったときも自分で読んでみようとする姿が見られるといった成果報告をお聞きしております。府教育委員会といたしましては、これらの成果を生かして、教員にとってより使いやすい教材づくりを進めているところでございます。
ありがとうございます。
まさに、小学校で英語教育といった場合、小学校の先生はそもそもそういった英語を教えるということをしないままに小学校の先生になってはるわけで、その先生方が使える英語教材というのは本当に大事なものやと思います。そしてまた、高校、中学校の、先ほどの質問にもかかわるわけですが、当然、つくって、つくりっ放しじゃ何の意味もありません。つくったものをどうやって使うのか、今現在、この研究校でどのように活用されているのか、それをきちんと各学校に教えていただくことで、どこの学校でもその英語教材を使って、英語を学ぶというか、まさに楽しんでもらいたいというのが小学生に対して一番私が願うところです。英語に限らず、これを通していろんな科目に、苦手な科目に挑戦しようと思ってくれれば何よりやと思っておりますので、ぜひともこの英語教材、ええもんをつくってもらいますようにお願いいたします。
以上で私の質問を終わります。