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質問事項
2015年12月4日
何のめぐり合わせか、一般審査の最後の質問者となりましたので、よろしくお願いいたします。
まず、東日本大震災と被災者支援事業についてお伺いをいたします。
昨(平成26)年度、私、都市住宅常任委員長を務めておりましたが、その際に管外視察で東日本大震災の被災地であります岩手県にお伺いをいたしまして、その現地を見て、またその仕事に当たっていらっしゃる方からさまざまお話をお伺いする機会がございました。
視察にお伺いした時点では震災から3年半が過ぎていたわけでございますが、大災害の傷跡が見られる一方で、急ピッチで復興が進められている状況を実際に目の当たりにしまして、国全体で助け合い、支え合っていくことの大切さというものを改めて認識した次第です。
このような中、政策企画部の決算概要等報告書68ページにございますように、大阪府も26人の職員を派遣し、被災地の復旧復興に貢献をしております。非常に意義のあるものであると考えます。また、昨年、視察にお伺いをいたしました際には、大阪府からの派遣で現地に行かれている職員の方より、担当業務が岩手県の復興に直接寄与していると感じるとともに、大阪ではできない大規模な事業の経験を得ており、やりがいを感じているというお話をお伺いするなど、被災地の復旧復興という本来の目的とともに、府職員のやる気、能力の向上にもつながるものであると感じた次第です。
被災地である岩手県の復旧復興のために府として最大限の協力をすることは重要でありますが、一方で、厳しい府の人員定数の中で貴重な人材を派遣している現状や、また将来、南海トラフ巨大地震の発生が危惧されていることを考えますと、被災地岩手県での経験を今後の府政に生かしていくことが重要であると考えます。
これら、被災地への職員派遣の意義等につきましては、これまでの議会におきましても、我が会派を含め、さまざま議論されてきたところでございますが、改めまして、岩手県派遣により職員が現地で得た経験が府政にどのように役立っているのか、防災企画課長にお伺いをいたします。
お答えいたします。
派遣職員が現地での業務を通じて培った知識や経験につきましては、職員自身のスキルアップにつながることはもとより、これを府政全般に生かしていくことも大変意義があるものと考えております。
このため、例えば南海トラフ巨大地震の被害軽減と発災後の迅速な復旧復興に向け、危機管理室が事務局となり、全庁を挙げて取りまとめました新大阪府地震防災アクションプランの策定や災害に備えた各種防災訓練の企画などにノウハウを反映してまいったところでございます。
また、平成27年4月に戻ってまいりました、平成26年度に派遣しておりました派遣職員につきましても、危機管理室における災害対策等の業務のほか、都市整備部における道路、河川等の維持整備業務、住宅まちづくり部における府有建築物の営繕等の業務、環境農林水産部における圃場整備や自然公園の維持管理等の業務、福祉部における子どもの心のケアなどの業務に従事しており、災害時の復旧復興にとどまらず、それぞれの担当業務におきまして、岩手県での知識や経験が生かされているものと考えております。
引き続き、関係部局と連携を図りながら、派遣職員の貴重な経験やノウハウを災害対策を初めとする府政全般に生かせるよう努めてまいります。
昨(平成26)年、お伺いをいたしました岩手県の大船渡市という沿岸部のまちでございますが、岩手県が出先の庁舎を構えていまして、その目の前に、いわゆるプレハブの仮設住宅と同じつくりの宿舎にその職員の皆さんが泊まってらして、暮らしてらして、一つお部屋をのぞかせていただきました。本当に職住近接なんていうもんじゃないです。本当に目の前です。そんな中で、なかなか気の休まる暇もないかもしれません。そういった環境で仕事をされたことがまたきっと皆さんの役に立ってくれることを私も切に願っております。また、大阪府政のほうにもしっかりと還元をしていただきたいと願っておりますので、よろしくお願いいたします。
2015年12月4日
続きまして、効果的な資金調達についてお伺いをいたします。
平成26年度の財務部、決算概要等報告書の45ページ、公債管理事業を見ますと、府債の償還金(利子償還金)として決算額が684億5096万3115円となっております。一方で、大阪府のIR--ここでいうIRは投資家向け広報ということですが、このIR資料によりますと、平成26年度の府債発行総額が約9300億円となっております。資金の多くを市場公募債やまた銀行等引受債といった民間資金から調達しているとお聞きをしております。
そこで、民間資金からの資金調達の実績が幾らあったのか、また発行量が多く代表的な10年債、5年債の発行利率はどのような状況だったのか、お答えください。
本府におけます資金調達についてでございます。
平成26年度、民間資金からの資金調達額は約8600億円でございます。
また、同年度、10年債の平均発行利率は0.546%で、25年度の0.752%と比べて0.206六ポイントの低下でございます。5年債は平均発行利率0.155%でございまして、これも前年度0.248%と比べて0.129ポイントの低下でございます。
9300億円に対しまして約8600億円ですので、9割以上を民間資金で調達しているという、ざっとした計算になるかと思いますが、この市場金利、歴史的にも低水準でございます。私が議員になってことしで9年目でございますが、いつか上がってくるだろうと思いながらいまだに低金利が続いておりますので、これはこれでお金を借りる側にとっては非常にありがたい話であるわけですが、大阪府もこの低い金利で調達できることで将来の利払いも当然軽く済むわけでございます。
そのために、さまざま、その中でもより調達金利を大阪府として低く抑える工夫が必要と考えますが、平成26年度の資金調達に当たりまして、府としてどのような取り組みをされてきたのでしょうか、お聞かせください。
委員御指摘のとおり、調達金利は低下傾向であるものの、府債の発行に当たっては、より低利で調達することで、それに加えまして安定的に発行することが重要と考えています。
このことを実現するための取り組みとして、借入期間が短く金利の低い2年債を発行して、当面の公債費を抑制しております。
一方で、お話しのように、低金利の環境下が続いておりますので、超長期債であります20年債を発行することによりまして、平均調達期間を延伸し、借りかえによる将来の金利上昇リスクを減らす取り組みを行ってございます。
このように、代表的な10年債、5年債だけじゃなくて、さまざまな年限の府債を発行することによりまして、短期的にも長期的にも現下の低い金利メリットを享受するとともに、幅広い投資家を確保し、安定的な調達を実現しているところでございます。
資金調達のためにさまざま工夫をされていることは、今お聞きをした次第でございます。その一方で、投資家にもっと大阪府債を買いたいと思ってもらうことも大事だと思います。
そこで、冒頭申し上げました大阪府の財政状況や投資家が必要とする大阪に関する情報を提供する、まさに投資家向けの広報、IR活動が非常に大事なことであると考えますが、大阪府として、今、このIRに関してはどのような取り組みをされているのでしょうか。
先ほど委員から御指摘もあったように、大阪府では、資金調達の9割以上が民間資金からのものでございまして、またその額も非常に大きいということで、市場との対話が不可欠というふうに考えております。投資家を拡大しまして、府債を低利かつ安定的に調達するためには、府の施策、行財政改革の成果を投資家に対して丁寧に説明して御理解いただくためのIR活動は重要と認識しております。
26年度におきましては、市場公募地方債を発行する団体による合同IRへの参画、それから投資家との直接対話によってお互いの理解をより深めることができる個別訪問形式のIR、こういったものを約100件実施しております。
また、IR資料については、大阪府の財政状況や行革の成果だけでなく、大阪の成長戦略や都市魅力など、大阪の活気を伝える内容も盛り込んだことによりまして、投資家からは、以前よりも府債をめぐる状況について理解が深まったと好評をいただいているところでございます。
このIR活動についてもしっかりと力を入れているということでございますが、今後も大阪府債を安定して資金調達できるようにするためには、より効果的にIRを実施していく必要があると考えます。この26年度の取り組みを踏まえて、今後のIR活動をどのように対応していくのか、また対応されているのかをお聞かせください。
刻々と変化しております市場環境や金利状況、投資家の需要動向などに臨機応変に対応し、低い金利で、かつ安定した調達を行うために、市場との対話を深め、新たな投資家の獲得や投資家のニーズを的確に把握するために、戦略的なIRを行う必要があると認識しております。
具体的には、PDCAサイクルを導入しまして、単に相手先を訪問して説明してくるだけではなくて、IRに行った際には、直接、投資家に対してヒアリングやアンケートを行いまして、具体的なニーズを調査してございます。これらの情報をもとに、どのようなタイミングで投資家へIRを行うのが最も効果的か、府債の安定調達により貢献するためにはどんな手法がとれるのかなどのIRの効果検証を行っております。
今後は、この検証結果を活用して、より効果的なIRの実現に努めてまいりたいと思っております。
私も府議会に送り出していただいて9年目になるわけでございますが、私が府議会に送り出していただいたその年に、大阪府の減債基金の積立不足というのが明らかになったのを覚えてらっしゃると思います。太田知事がやめられる直前ぐらいで、府議会でもえらい大騒動になったのを非常に覚えております。最初は一体何を意味するのか私もよくわからなかったんですが、とにかく大阪府が大変な状況に置かれているということをそのときに思い知らされたことを覚えております。
そして、その後、一般質問の機会をいただいたときに、やはりここはIR活動、投資家向けの広報、当時の橋下知事に対してトップセールスで行くべきでないのかということを提案させていただきまして、橋下知事も実際にやっていただいたわけでございます。
IR活動はさまざまなやり方があるのは御承知やと思います。個別の投資家を回って丁寧に情報を説明する、こういったことも大事ですし、また時として、トップがしっかりと方向を示すことも必要になってくるんやと思っております。両方相あわせて、しっかりと、大阪府がどっちの方向を今向いているのか、だから大阪府債を安心して買ってくださいと言えるような、そういった状況をつくっていただきますようにお願いをしまして、質問を終わります。