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2013年11月21日
私からは、りんくうタウンのクールジャパンフロントについてお伺いをいたしますが、午前中もお2人の先輩議員からりんくうタウンについての質疑があったばかりでございます。どうあれ、お金に色はございませんが、巨額の費用を投じてこれまで開発が進んできたりんくうタウンでございます。それぞれ会派の違う先輩議員がそれぞれの問題意識を持ってされていることを興味深くお聞きしておりましたし、私も、府議会議員に当選しまして最初の二年間、住宅水道委員会に所属をいたしまして、何回か、りんくうタウンということについてお聞きをした次第でございます。
指摘もちょっとあったかと思いましたが、平成元年3月に出た南大阪湾岸整備事業土地利用計画委員会という長い名前の有識者会議が最終報告を出しましたと。そのときの報告を見る限り、すばらしいりんくうタウンの、こういうふうにしたらいいのではないかというまちが描かれていて、その新聞記事の中で、当時の大阪府企業局も、「いずれも時代を先取りしたものであり、難しい点も多いが、時間はかかっても提言どおりの未来都市となるよう最善を尽くす」と、24年前、企業局のどなたがおっしゃったのかわかりませんが、そのように夢を大きく抱いていたのが実はりんくうタウンだったと。
それから24年がたちまして、今のりんくうタウンがあるわけです。やはり今のりんくうタウンからきちんと議論を立てていかなければいけませんし、もともと、りんくうタウンは何でできたということを考えたら、関西空港を補完する、また関西空港と一緒になって地域のにぎわいをつくっていく、そういう拠点になっていくべき存在やったんじゃないのかなというふうに感じている次第でございますので、クールジャパンフロントについて、当初のりんくうタウンにそういう要素はなかったわけですが、当然、20何年、時代が変わればいろんなものが変わってきます。人の考え方も変わってきます。こういう要素があって、りんくうタウンにまちのにぎわいづくりというのも、それはそれで今の時代で考えていくべきことじゃないかなとも思っております。
平成23年度に、公募型プロポーザルによってクールジャパンフロントというまちづくりのテーマを決めて、これまでさまざま住まち部のほうで取り組みを進めてきてくれてはるわけでございます。平成24年度の決算報告を見ておりましても、民間のパートナー事業者と、そちらのほうに委託料を支払って、さまざま取り組みを進めてきたというふうになっておりますが、平成24年度、一年間どのような取り組みをされてきたのでしょうか。お聞かせいただけますでしょうか。
クールジャパンフロントのまちづくりに係る平成24年度の取り組みについてでございますが、平成23年度末に策定いたしましたまちづくり戦略プランに盛り込みました方針や、国内外向けのマーケティングリサーチなどの結果を踏まえまして、まちづくりのモデルプランを作成し、民間のパートナー事業者とともに、まちの開発や運営を担うディベロッパー企業、総合商社などに事業進出打診を行いますとともに、漫画やアニメなどのキャラクターの版権を持ったコンテンツ企業、旅行会社、ゲーム会社など幅広く出展打診活動を行い、合計50社以上に対しまして事業への参画打診やヒアリングを行いました。また、まちの実現に向けて、さまざまなアドバイスや情報提供など側面的支援をいただくことを目的としまして、ブリキのおもちゃ博物館館長の北原照久さんを団長としましてまちづくり応援団を立ち上げ、著名な漫画家や俳優、また国の省庁や地元市の代表者等にも参画いただき、アドバイスをいただきました。
このように、民間企業への参画打診活動やヒアリングを重ねた結果、クールジャパンでにぎわいをつくるというまちのコンセプトには賛同いただき、関心を示してくれた企業も複数ありましたが、コンテンツを扱う特殊な事業であることや中長期的に事業を行っていく上での経営面での不安などから、進出する事業者を見出すまでには至りませんでした。24年度の取り組みから、中長期にわたって集客し続けるビジネスモデルの構築とさまざまな業種の事業者間の調整によって実現に導くプロデューサーを発掘することが課題であるということを認識いたしました。
アニメなりコンテンツなり、さまざまに権利関係が複雑、それこそ一つの創作物に幾つもの企業が言ってみれば著作権を持っているというのはざらにあるわけです。ふっと思い出したんですが、ピカチュウでおなじみのポケットモンスターでも、毎年映画がありますけど、「マルシー(注:著作権マークのこと)」と書いた後、一体幾つ会社が並んでるか思い出せないぐらい、いっぱい会社が並んでおります。ということは、それだけ人気があるものを呼ぼうと思ったら、それだけいろんな折衝、交渉してやっていかないと目指すものができない、本当に大変なものであるとそれだけでも想像できるわけでございますが、24年度の話はお聞きをいたしました。今、25年度、もう11月、ここまで来ておりますが、現在どのようになっているのでしょうか。
25年度につきましては、パートナー事業者がプロデューサーの発掘に力を入れまして、その結果、具体的な事業展開のアイデアを持って多様な業種の企業に参画を呼びかけ、まちづくりの実現を目指す有力なプロデューサーを発掘し、現在、民間の中で検討が進められております。パートナー事業者によると、このプロデューサーのプランでは、現時点でのアイデアとして、キャラクターのテーマ公園を中心に、外国人旅行者を引きつける商業機能、宿泊機能、さらに大型イベント会場などを備えた大変ユニークなまちを目指すとのことで、東京、大阪で開催されている研究会には幅広い分野の多くの企業が出席し、ビジネスとして成功させるための活発な検討が行われているということでございます。
府としては、できるだけ早期に、民間事業者による実施のめどが立ち、まちの開発運営を担う民間事業者を選定するための公募を実施することを目標にしており、このように民間による活発な検討が行われ、各方面から応募していただける事業者が出てくることを強く望んでおります。
クールジャパン、それだけ人気があるものだと期待もしておるんですが、ちょっと気になることも幾つか指摘をしておきたいと思います。
ある地方都市で、そこの県も加わって、2日間ですが、クールジャパンというテーマでイベントをしはったそうです。クールジャパンだったんですが、そのイベントのお客さんの集まりは実にお寒い限りやったというようなことだったそうです。もとより、2日間のイベントとこういうしっかりしたテーマパークですので、比べてはいけませんけど、やはりきちんとしたコンセプトがないと、クールジャパンという看板だけじゃ人は来てくれないということは言えると思います。
そしてまた、(11月)17日の産経新聞で大きく取り扱われておりましたが、淡路島に淡路マンガ・アニメアイランドですか、人材派遣大手のパソナグループがこういうのをつくりますということで、兵庫県としてもこの計画を採択したという記事も出ております。これが果たしてりんくうタウンのクールジャパンフロントに対してライバルになるのか、それか、もしくはお互いうまいこと手をとり合って、こちらのほうに来てもらったらいろんなおもしろいものがありますよというふうになっていけるのかは、これからやと思います。
考えてみたら、りんくうタウンは、先ほどもございましたとおり、埋立地で何もなかったところに今まちができてきてます。私、このクールジャパンフロントのお話を最初お聞きしたときに、何でそんな何の縁もゆかりもないところにこんなものをつくるんだと御説明に来ていただいた方に言ったことを覚えておりますが、でもひっくり返して考えれば、東京ディズニーリゾートもユニバーサル・スタジオ・ジャパンも、東京ディズニーリゾートのほうは、千葉県は浦安市の何もないところを埋め立てた土地にできましたし、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、皆様御存じの某大企業が工場をどかした後につくった。どちらもやはり何の縁もゆかりもないところに物を持ってきて成功させた事例でもあるわけです。
どうか、いろんな失敗例、そしてまた成功例を見習いながら、このりんくうタウンに新たなにぎわいの要素となる可能性を大いに秘めた施設やと思いますので、関西空港もLCCの拠点として国内外から多くの人が、それこそ今まで飛行機に乗ったことのないような人たちが、この大阪のまち、関西のまちに訪れてきてくれておりますので、その人たちに、やっぱり一度はクールジャパンフロントを見に行ってみたいなと思わせる、1回見に来たら2回行こうとか、今度は友達に、あんた、ここ行ったらおもしろいでといって宣伝してみようとか思ってもらえるそういう施設をつくっていただきますようにお願いいたしまして、質問を終わります。