第5期
2024年
第4期
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
第3期
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
第2期
2014年
2013年
2012年
2011年
第1期
2010年
2009年
2008年
2007年
質問事項
2009年11月5日
本日は、中央卸売市場とタウン事業につきましてお聞きをいたします。
まずは、中央卸売市場でございます。
一昨(平成19)年のこの決算特別委員会で、我が会派の林委員より、依然として厳しい経営状況にある市場経営につきまして、平成17年度から21年度までの5カ年計画である中期経営計画の取り組みについて質問がありました。経営基盤強化への取り組みとして資産の有効活用を取り上げ、具体的には旧花卉市場予定地有効活用事業の計画についてやりとりがなされております。
そこで、きょうは、この事業計画の経過と現状、目的である市場間競争を勝ち抜き、府民に安全で安心な生鮮食料品を安定供給することと、市場機能の強化と活性化は実現しているのか、また今後の市場の活性化等さらなる取り組みについてお伺いをいたします。
まず、この旧花卉市場予定地有効活用事業ですが、株式会社北部市場運送が量販店に向けた配送拠点になる生鮮センターを提案し、もう決定され、事業を開始されておりますが、簡単にその経緯を御説明いただけますでしょうか。
中央卸売市場は、北大阪地域の生鮮食料品を府民に提供するため、昭和53年5月に開設され、30年を経過したところでございます。
平成になってから、青果、水産物の取扱量の下降傾向が続いており、卸・仲卸業者の経営は厳しい状況でございます。
また、中央卸売市場会計は連続して赤字決算であり、さまざまな経営努力に取り組んでおりますが、平成20年度決算においても赤字となったことから、累積欠損金は121億円余りとなってございます。
平成17年度からは、平成21年度までの5カ年を取り組み期間といたしまして中期経営計画を作成し、経営改善のため、収益増加や経営効率化などに積極的に取り組むことといたしてございます。
具体的には、業務内容や業務配分の見直しなどにより、人件費や業務委託費の削減などに取り組んでおりますが、収益増加の取り組みにつきましては、未利用施設や遊休地について、その活用を進めているところでございます。
特に、旧花卉市場予定地でございました1.4ヘクタールの有効活用は長年の課題でもあり、土地の貸し付けを行うことで収益の向上を図り、市場の経営改善を期待するとともに、生鮮食料品の取扱量が増加し、卸・仲卸業者の取引が活発化することで、市場機能の強化と活性化に寄与するものと新たな期待を持ったものでございます。
公募の結果、株式会社北部市場運送が、主に量販店向けに配送拠点となります生鮮センターを昨(平成20)年11月に整備し、本格的な稼働を本年4月から行っており、現在、仲卸業者との新たな取引が始まっているところでございます。
以上でございます。
民間活力を導入しまして、市場機能の強化と活性化を図る施設を誘致できたことで、市場には土地貸付料が入り、収益の確保が図られております。
この平成20年度決算概要説明書の比較損益計算書、その営業外収益の中で雑収益というものを見ますと、前年度と比較して、その相当分が増加をしており、中期経営計画の一部が進んでいるように思えます。
そこで、この旧花卉市場予定地跡地に運送会社が整備した生鮮センターが稼働して約1年になりますが、市場機能の充実にどのように貢献、寄与しているのでしょうか。
生鮮食料品を生産、輸送、消費の過程の間で途切れることなく低温に保つ物流方式、いわゆるコールドチェーン化のための施設整備が当市場ではおくれておりますため、低温での保管が難しく、小売店などからの要請にこたえられていない状況にございます。
生鮮センターは、建物全体を低温化し、運搬車両も全車低温対応となってございます。また、24時間体制であることから、仲卸から購入しました生鮮食料品を遅滞なくタイムリーに移送するため、同センターは小売店からの要請に十分対応できるなど、市場機能をカバーする役割を果たしているところでございます。
さらに、仲卸では、同センターとの取引を通じて、市場における販売支援策として生鮮食料品流通の変化への対応や品質管理の高度化への取り組みを図りつつあり、今後、市場機能の充実が期待されるところでございます。
生鮮センターは、主に量販店対応の施設として整備されたもので、稼働は昨(平成20)年11月でございますが、本格稼働は本(平成21)年4月中旬からで、バイヤーの駐在で仲卸業者との本格的な取引交渉も同時期から始まっており、今後、取引の拡大に期待を寄せているところでございます。
現在まで約半年経過した状況での評価は難しいところではございますが、ハード、ソフト両面の整備や取り組みによりまして、取引状況は順調に推移していると聞いております。
以上でございます。
この生鮮センターでも、市場から生鮮食料品を購入して量販店等に効率的に運送できるため、市場との取引が拡大することを期待しております。
このため、生鮮センター内に量販店のバイヤーが常駐をし、仲卸業者との取引交渉を行う体制を設けるなど、仲卸業者とのマッチングが図られておりますが、その効果はどのようになっているのでしょうか。
市場は、近年、取扱量の減少や流通形態の変化によりまして一般小売業者が減少し、量販店への出荷が増加するなど、搬出状況が大きく変化してきております。これらの変化に、仲卸業者の経営状況も厳しさを増しておるところでございます。
この生鮮センターが整備されまして、ここに量販店のバイヤーが常時駐在することで、仲卸業者にとりましては新たなビジネスチャンスが生まれたことになります。
生鮮センターでは、当市場との年間取引額を施設整備前より倍増させる計画を示しておりますため、過日、聞き取り調査を行いましたところ、本格稼働を始めたこの4月から6月までの3カ月間における前年同月比較では約1.5倍増加しておりました。今後、搬送先店舗数の増加に合わせて、取引量はさらに増加する見込みでございます。
また、消費者ニーズへの迅速な対応を図りますため、品ぞろえや商品加工においてはより工夫が求められ、付加価値を高めた商品販売に対応しつつあることから、こういった変化によりまして取扱量の拡大を促すなど、仲卸には今後の経営改善につながることが期待できると考えてございます。
この生鮮センターが完成したことにより、市場内業者、特に仲卸業者にとって新たなビジネスチャンスが生まれたことはとってもよいことであると考えております。
20年度の市場における取扱数量は31万1千トンで、前年度と比較して6万トン余り増加しておりますが、取扱金額は前年度に比べ26億円余り減少して、1千26億円余りとなっております。取扱数量及び金額ともに減少傾向にありますので、仲卸業者などは厳しい経営状況になっている点は、ほかの委員の皆様からも指摘があったところでございます。
このセンターを起爆剤として、取扱数量や金額がふえることで、仲卸業者の取引がふえ、経営改善が図られるのではないかと考えております。
大量に集荷した生鮮食料品を速やかに仕分けし配送する保冷施設を整備するなど、生鮮センターと同様の機能を有した施設を整備することで、さらに市場機能の充実や活性化が図られるのではないでしょうか。そのためには、相当規模の敷地が必要になってくると考えます。開設者として、今後どのような機能の充実及び活性化を図ろうとされているのでしょうか。
平成20年11月に北部市場運送が整備いたしました生鮮センターは、本年4月中旬から本格稼働いたしましたことで、当市場の仲卸業者からの取引が活発化し、取引の拡大につながっているものでございます。
このことから、当市場においては、今後も取引量がふえることが期待されておりますため、本年4月から、青果立体駐車場東側にあります買出人駐車場約1,800平米のうち1,000平米を、雨天の際にも大量の荷さばきなどが可能なスペースとして利用することを目的に、青果卸売協同組合に貸し付けたところでございます。
また、今後、生鮮センターに隣接いたします保留地2千平方メートルの利用につきまして、場内業者のニーズを把握した上で、定期借地権方式による貸し付けの活用も含めまして検討することといたしております。
これらの施設の整備を進めることで、さらに市場機能の強化や活性化につながり、ひいては仲卸業者等の経営安定に寄与するものと考えております。
この中央卸売市場で取り扱う青果物、水産物の量、金額ともに、消費需要の低下に加え、産地直送の普及、市場外取引の拡大などを要因として減少してきており、市場経営はもちろんでありますが、卸、仲卸などの市場関係者を取り巻く環境は非常に厳しい状況であります。
このため、平成17年度に中期経営計画を策定し、市場内業者の活性化と市場経営の改善を図るように工夫をされてきているところであります。遊休地の有効活用などは、外部の資金を使って市場の能力を引き出そうとしているものであり、一定の評価ができると思います。
この配送機能を有する生鮮センターが整備をされたことで、市場機能と物流システムが組み合わされ、時代に合った市場への変身が期待をされるところです。それが、府民の台所を支える総合食品供給基地として、当初の目的であった市場機能がより発揮できるようになるのではないでしょうか。
今後とも、この生鮮センターのより積極的な活用が図られますよう要望をしておきます。
また、9月24日の戦略本部会議でこの中央卸売市場の現状と課題について討議が始まったとのことです。ほかの委員からの質疑があり、また指摘もございましたが、この際、この議論を進める中では、市場内業者を初め多くの関係者の意見をよく聞いていただき、卸売市場の役割をよく認識した上での議論をお願いしておきます。
我が会派としましても、今後の動向に注目をしていることをつけ加えておきます。
2009年11月5日
続きまして、タウン事業についてお聞きいたします。こちらも、午前中から多くの委員の方が質疑をされ、私も2月定例会の住宅水道常任委員会で、りんくうタウン、阪南スカイタウン等細かくお聞きをしましたので、もう簡単にきょうはお聞きさせていただきます。
りんくうタウンのほうでございますが、最新の企業の誘致状況はどのようになっているのでしょうか。
りんくうタウンの分譲、定期借地を合わせました契約状況でございますが、本年3月の収支見直しの改定時から3件の成約を得まして116.8ヘクタール、計画面積が129ヘクタールでございますので、率にいたしまして90.5%になっております。
各ゾーン別の契約状況でございますが、商業業務ゾーンが78.4%、流通製造加工ゾーンが100%、住宅関連ゾーンが92.2%、空港関連産業ゾーン81.1%、工場団地ゾーン95.3%でございます。
今紹介いたしました3件の契約でございますが、1件は定期借地でございまして、先ほど先生からお話がありました2月定例会の住宅水道常任委員会で契約に向けて調整中ということで紹介いたしましたスポーツ施設でございます。面積0.6ヘクタールでございまして、無事成約に至りまして、この9月から会員制テニスクラブとして活動を始めております。
残る2件は会計移管でございますが、環境農林水産部の家畜保健衛生所0.1ヘクタールで来(平成22)年4月のオープンに向けまして、現在、急ピッチで工事が進んでいるところでございます。
もう1件は大阪府警察本部の警察学校用地約6ヘクタールでございまして、現在、PFI手法によります建築運営業者の選定が進められているところでございます。
今後とも、多方面に積極的に、そして粘り強く営業活動、誘致活動に取り組んでまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
阪南スカイタウンにつきましては、先ほど土井委員からもお話がございました。8割強の契約率に対して、私も2回ほど現地を訪れましたが、やっぱり高台から眺めると本当かなという気がします。
また、りんくうタウンも、今お話しの90.5%で、どうしても、あのりんくうタウン駅前の北側の一等地がいまだにあいてる分、かなり印象としては損をしてるのかなという気がいたします。
どちらも、府のタウン推進室の皆様がきちんと数字をまとめていらっしゃいますので、これが何よりの大前提となるわけでございますが、平成23年度末には地域整備事業会計を廃止して事業を収束させるというおしりはもう決まっております。
確かに、見た感じは本当に大丈夫なのかという気がするわけでございますが、その辺、部長の意気込みのほどをお願いいたします。
りんくうタウンの契約率でございますけども、委員お示しのように、分譲、定期借地を含めて90%を超えています。
阪南スカイタウンは計画に対して85%ということで、確かに先ほど土井先生もおっしゃってましたけども、見る場所によってはそう見えるでしょうけど、平たいところ、いわゆるまちの中へ入っていきますとそうでもないと。それとまた、ある固まりでどうもうまくいってないところがあるというような状況にはあるんですけども、今後、23年度に向けまして、これらの契約率を引き上げていかなければなりません。
一方、りんくうタウンで申しますと、駅周辺の商業業務ゾーンの企業立地につきましては、地元市等からも、まちの顔となる魅力ある企業を誘致してほしいという要請もいただいてますし、阪南スカイタウンはやはり良質なまちづくりを進めていくということが求められております。
深刻な経済状況、また先行きの不透明感がいまだぬぐい切れない状況ではございますけども、りんくうタウン、阪南スカイタウンとも創意工夫を図ってまいりまして、企業誘致や住宅地の分譲供給に努めるなど、企業や住んでおられる方々に、進出してよかった、また住んでよかったと思っていただけるようなまちづくりに今後とも精力的に取り組んでまいります。
時々、ふと過去が変えられるものならと、私、思うことがあるわけでございます。このタウン事業も、そんなことができればと、あそこであんなことができれば、ここでこういうことをしておけばということは多分いっぱいあると思います。
そういったことで、反省すべき点は反省をしていただくのは当然なんですが、今、部長からも答弁がございました。今現在ここで働いている人、暮らしている人、その方々にとっては、過去はどうであれ、今暮らしているこのまちが本当ににいいまちになってほしい、働く場所としていいところになってほしい。まさにこれから未来に向けてよりよいまちとして発展していく、その責任はタウン推進室としてしっかりと果たしていただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。