大阪府議会議員 かじき一彦 公明党

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教育常任委員会質疑

2020年3月11日

小学校での新学力テスト

質問

 公明党府議団の加治木一彦です。

 本日3月11日、私からも、東日本大震災で亡くなった方々に改めて御冥福をお祈り申し上げますとともに、今現地で復興に当たっていらっしゃる皆様に心より敬意を表するものであります。本日、質問入れのクリアファイルは、皆様御存じ、陸前高田の希望の一本松、「伝える命、伝わる命」というメッセージがあります。しっかりと胸に刻んでいきたいと思います。

 では、質問に入ります。まず、小学校での新学力テストであります。

 令和3(2021)年度より小学5、6年生に対し実施をする新学力テストについて、代表質問で、読解力や問題解決力を問う教科横断型の問題を出題や、一人一人の強み、あるいは課題が経年で分かる個人カルテを作成との答弁がありました。一方で、小学校のテストの結果が中学生のチャレンジテストと同じように、高校入試の内申書に使われるのではないか、また学校や市町村の間の競争をあおることにはならないかという不安の声も寄せられております。

 そこで、改めてこのテストの狙いとその実施時期、さらにテスト結果の活用方法、この3点について、小中学校課長、お願いいたします。

答弁
小中学校課長

 お示しの小学校の新学力テストの狙いは、多様な状況にある大阪の子ども一人一人の学力を伸ばすことでございます。特に、この間、大阪の子どもたちの課題となっております言語能力や、今後ますます必要となるであろう情報活用能力等を伸ばしていくものにしたいと考えております。高校入試の内申に使うものではございません。

 実施時期は、学習内容がより抽象化し、つまずきやすくなる4年生からの子どもの学習や生活状況を把握する機会として、5年生の4月に国語、算数、理科と教科横断のテストとアンケートを実施いたします。令和3(2021)年からを予定しております。

 テスト結果は、それぞれの子どもに学びの状況が詳しく分かる個人別の資料として示します。資料には、テストの点数だけでなく、学習の観点や領域別の当該児童の強みや、逆に課題となること、6年生以降は前年と比べての伸びなど経年変化も記載してまいります。また、アンケート結果から見えるその子の頑張り等も併せて記載し、子どもの意欲を高め、次の目標を持つことにつなげるようにしたいと考えております。

 市町村や学校には、結果を分析し、子どもを伸ばしている学校の取組や指導方法を提供することによりまして、授業の改善や一人一人の状況を踏まえた指導に生かすよう助言してまいりたいと考えております。

意見

 昨(2019)年の当委員会の決算審査で中学校のチャレンジテストを取り上げました。府教育庁、市町村教育委員会、各学校の3つの立場で結果を踏まえ、どのように学力向上につなげようとしているのか、その取組について確認をしました。今回、小学校の新テストは高校入試の内申に使うものではないと明確な答弁をいただきました。学校や市町村の現状を的確に把握し、児童の学力向上や学校の指導改善にしっかりと役立ててもらうことを要望しておきます。

2020年3月11日

SDGs(持続可能な開発目標)教育

質問

 続きまして、SDGs教育についてお聞きをします。

 我が会派は、さきの代表質問の際、府教育庁として、SDGsについての学習を小中学校でどのように進めようとしているのか、お聞きをしました。この問いに対し、SDGs学習プログラムを日本国際博覧会協会と協力をして開発を進めており、来(2020)年度には府内小中学校に提供する予定であるとの答弁をいただきました。

 そこで、この学習プログラムはどの学年を対象にし、またどのような力をつけようとしているのか、こちらも小中学校課長、お願いいたします。

答弁
小中学校課長

 委員お示しの学習プログラムは、小学校の5、6年生と中学生を対象に作成を進めております。まず、SDGsの17の目標について知りまして、それは実現するためにはどうすればよいかといういわば答えのない問いに対して、子どもたちが資料を集めたり関係者から話を聞いたりするなどの調査活動を行う中で自分なりの答えをまとめます。次に、それぞれの答え、考えを出し合いながら、より自分たちなりの納得できる答えを探り出していく学習でございます。

 この学習を通しまして、子どもたちには、世界で起きている様々な課題を知り、簡単には答えの出ない課題に対しまして挑戦していく力や、多様な意見を聞いてよりよい解決策を考える力、また未知の課題に対して、その改善のために身近なことから具体的に行動する力などを育みたいと考えております。

意見

 SDGsの根幹をなすサステーナブル・ディベロップメント(Sustainable Development)--持続可能な開発、というこの考え方を提唱したのは、21人の世界的な有識者から成る国連の環境と開発に関する世界委員会でした。1987年に取りまとめられました同委員会の報告書「アワ・コモン・フューチャー(Our Common Future)」が日本語に翻訳をされ、「地球の未来を守るために」とのタイトルで同年出版されました。委員長は、ノルウェーの首相を務めたブルントラント氏です。氏は、委員長の緒言の中で、報告書の受け取り手として各国政府や私企業を挙げた上で次のように記しています。「しかし、まず初めに、個々人に対して私たちのメッセージを送ります。個人の幸福が全ての環境及び開発政策の究極の目標だからです。個人の中でも特に若い人たちに届けたいと思います。全世界の先生方には、この報告書を若者たちに届けるという大切な役割があります」。

 同委員会の委員でもあった大来佐武郎元外務大臣が日本語訳の監修をしました。氏は「環境担当機関の機能を格段に強化することとともに、開発や経済政策を決定する責務を有する政府機関をはじめ、科学者、民間機関、市民の全てが持続的開発の考え方を共有することがぜひとも必要となっており、また問題解決のために世界が制度の大改革を含め早急に行動を開始すべきことをこの報告書は訴えている」と監修者はしがきに記しています。どちらも今から30年以上前のことです。

 既に各学校は、学習指導要領に基づき、ESD--持続可能な開発のための教育を進めているとお聞きしております。今回用意されましたSDGsの学習プログラムをなぞるだけでなく、ぜひとも各地域や学年に応じ、府内各地で作成者の意図を上回るすばらしい取組がされることを切に願っております。

2020年3月11日

日本語支援教育

質問

 続きまして、日本語支援教育についてお伺いいたします。

 これまでも度々取り上げてまいりましたが、大阪府内でも外国人児童生徒の人数が増えるだけでなく、子どもたちが話す言語も増え、住む地域も広がっている状況があります。そこで、さきの代表質問で我が会派から、府の今後の取組についてお聞きをしました。教育長は、次(2020)年度より、小中学校における日本語指導推進事業を実施をし、府内7地区に外国人児童生徒支援員を、夜間中学に日本語指導支援員を配置するという答弁をされました。

 これらの支援員を配置することでどのような効果を期待しているのか、こちらも小中学校課長、お願いします。

答弁
小中学校課長

 委員お示しの日本語指導に関わる支援には大きく二つございまして、一つは、府域7地区に、外国人児童生徒の支援のニーズに応じて、それぞれ2、3名、計16名を昼間の学校に配置いたします。もう一つは、府域に6校あります全ての夜間中学校に各1名配置するものでございます。

 昼間の学校では、配置された学校だけでなく、地区内の外国人児童生徒等の学校生活や、保護者の家庭における様々な相談に対応したり、授業の中で当該児童生徒を個別に支援いたします。夜間中学校では、生徒の年齢や国籍など個別の状況に応じまして、日本語を教えたり、授業中に当該生徒への学習補助を行ったりいたします。

 支援員が、児童生徒、また保護者に寄り添った支援を行うことで、外国人児童生徒一人一人が安心して学びに向かうことができるようになると期待しております。

質問

 次に、府立高校の状況についてお聞きをいたします。

 日本語指導が必要な生徒については、平成27(2015)年度は35校、321名でしたが、本(2019)年度は44校、381名となっており、対象となる生徒数が増えるとともに、こちらも先ほどの小中学生と同じく、少数言語や少数散在化への対応などの課題が一段と浮かび上がってきております。

 先日の我が会派の代表質問に対し、府立高校で来年度新たにICT(情報通信技術)を活用した遠隔授業などにモデル的に取り組むとの答弁がありました。

 改めましてその内容について確認をするとともに、この取組によりどのような成果や効果が期待できるのか、こちらは高等学校課長、お願いいたします。

答弁
高等学校課長

 委員御指摘のとおり、日本語指導が必要な生徒につきましては、生徒数の増加や少数散在化への対応が今後の課題となっております。

 府教育庁では、今後の府立高校における一人一台パソコンの環境の整備も視野に入れながら、母語指導の実績がある学校を拠点として、他校に散在する支援が必要な生徒に対してICTを活用した遠隔授業などを行いたいと考えております。

 次(2020)年度に行うモデル事業といたしましては、テレビ会議システムを活用いたしまして、拠点校の教員が行う授業等を他校の生徒が持つタブレット端末等に配信いたしますとともに、これを使いまして双方向でのやりとりをリアルタイムでできるようにするものでございます。

 生徒は、日本語指導や母語指導のノウハウを持った拠点校の授業を受けるだけでなく、同じルーツを持つ生徒同士が交流することも可能となるため、孤独感を和らげるなど安心して学校生活を送ることができるようになること、こういったことが期待されております。

 次年度のモデル事業の中で課題や成果を検証しながら、その他の府立高校への活用を検討してまいります。

意見

 日本語支援教育が必要な児童生徒への対応は、時代の変化や技術革新を受け、まずは教育庁内で課や室を超えた取組が既に不可欠になっていると感じております。

 大阪市内各所で外国ルーツの子どもたちの学習支援に取り組むボランティア活動を、昨(2019)年9月議会の私の一般質問で紹介をしました。主に小中学生が対象ですが、高校進学後も学びの場を求めて通ってくる生徒がおり、私もとある学習支援の場で一緒に英語の試験問題に頭を抱えたことがございます。

 また、高校段階でいえば、大阪で義務教育を受け高校に進学してくる生徒もいれば、直接海外から大阪の高校へ進学してくる生徒--ダイレクト生と言うそうですが、このような生徒もおります。このダイレクト生に関し、保護者も本人も日本語での手続書類の作成、面談がままならない中、運よく民間の支援団体に出会えれば高校入試にたどり着けるものの、出会うことなく入試すら受けることができない子どもがいるのではないかとの意見もいただきました。

 課題は多岐にわたっており、府教育庁だけで解決できるとはこちらも考えておりません。日本も批准をしております児童の権利条約の第28条に教育を受ける権利を規定しております。広く府庁のほかの部局や市町村、ボランティア団体などと連携して、子どもの学ぶ権利の保障にしっかりと取り組まれますよう求めておきます。

2020年3月11日

英語教育

質問

 続きまして、英語教育についてお聞きをいたします。

 この(2020年)4月から新学習指導要領が小学校で全面実施となり、いよいよ高学年は外国語科、中学年は外国語活動が始まります。昨(2019)年2月の当委員会で、小学校で英語を教えることをもともと想定していなかった教員がたくさんいるという前提で、研修や人的な支援など府の取組をお聞きをしました。人的な支援として、英語を専門的に指導する教員の配置や、中学校の教員が校区の小学校で英語を指導するなどの仕組みを取り入れております。

 そこで、そのような教員を配置したことによる成果と次(2020)年度の学校への人的支援について、府としてどのように取り組むのか、こちらは小中学校課長、お願いいたします。

答弁
小中学校課長

 今(2019)年度、小学校では教科外国語が試行実施される中、英語を専門的に指導する専科教員を、国加配を活用いたしまして213校--これは全体の35%に当たりますが--に配置いたしました。

 成果といたしましては、専科教員が他の教員に効果的な指導方法を伝えることで指導の充実を図ることができております。また、これまで時間がかかっておりました授業の準備につきましても、専科教員が教材を提供するなどで、初めて外国語の授業を行う教員の不安や負担の軽減につながっております。

 次(2020)年度につきましては、国加配を活用いたしまして英語専科教員をさらに拡充し、府域の小学校の約半数に当たります300校程度に配置する予定でございます。

質問

 続きまして、府立高校についてお聞きをします。

 こちらも先日の我が会派の代表質問で、府教育庁が次年度、スマートスクール推進事業の中で、パソコンやタブレットを使い英語スピーキング力を測るソフト開発する予定だとお聞きをしております。非常に有意義な取組だと考えますが、具体的にいつから実施できるのか、またその狙いや特徴は何なのか、併せてこちらは高等学校課長、お願いいたします。

答弁
高等学校課長

 委員お示しのとおり、府教育庁では、今後における一人一台パソコンの環境整備を見据えまして、次年度、府立高校1校をモデル校として、英語スピーキング力を測るソフトを開発することとしておりまして、令和3(2021)年度からはこれを他校でも活用できるようにしたいと考えております。

 本ソフトは自動採点システムを搭載しておりまして、授業中、各生徒がパソコンやタブレットの画面に映し出される指示に従って英語を話しますと、瞬時にその発話が評価をされます。評価は、英語が正しく発音されたか、コミュニケーションの目的が達成されたかといった観点に基づいて行われまして、その評価を確認することにより、生徒自身が自分のスピーキング力の伸びを実感できるものでございます。

 また、このソフトの特徴といたしまして、これまでの資格・検定試験では測ることが困難でありました日常生活における基礎的なスピーキング力を測定できることでありまして、英語に苦手意識を持っているなど、生徒の状況に応じて英語を話す場面や難易度を設定した学習ができるため、各生徒の意欲の向上も期待ができると考えております。

 さらに、教員にとりましては、これまで生徒一人一人と面接形式などでスピーキング力の測定や評価を行っていたため、これに多くの時間を費やしておりましたが、このソフトを活用することによりまして、1クラス一斉かつ短時間で実施できるようになるため、一層効率的に授業を展開することができるようになると考えております。

2020年3月11日

LINEによる教育相談

質問

 これまでも英語教育を取り上げてまいりましたが、引き続きよろしくお願いいたします。

 続きまして、LINE相談です。

 質問に入ります前に、3月3日の我が会派の代表質問で、新型コロナウイルス感染症の対策で各学校園が臨時休業になったことに対し、相談窓口を設けるよう要望いたしました。これに対し、保護者向け問合せ窓口、児童生徒向けの教育相談でそれぞれLINEを活用した対応を始められました。まず、この取組に御礼を申し上げます。

 さて、いじめなど子どもの悩みに対応する相談体制について、我が会派が強く求めてきたLINE相談は、本格実施をされて間もなく2年となります。今(2019)年度は7月より、高校生、中学生を対象として週に1度の相談日が開設され、さらに1月からは小学生も対象とし、相談時間を1時間早めて対応されております。

 LINEは、子どもにとって相談しやすく、悩みを打ち明けやすいツールであることから、実施期間や対象者の拡充は有効だと考えます。あわせて、子どもの話を聞くだけではなく、重篤な事案に対応することも重要であり、その体制も十分にとっていただかなければなりません。

 国は次(2020)年度も事業を継続する予定であり、府にも引き続きの実施を求めます。今(2019)年度の実施状況を踏まえ、さらに改善された内容で実施をしていただきたいと考えます。こちらは教育センター所長、お願いいたします。

答弁
教育センター所長

 LINE相談の2月までのアクセス数は1233件でありました。7月の開始直後は非常に多くの相談があり、対応できないこともありましたが、その場合は自動応答で、再度アクセスするか、電話相談もあるということを案内しました。なお、8月以降の対応状況は改善しております。また、1月以降に対応しました相談のうち、4割が小学生からの相談でありました。

 現時点では、いじめや児童虐待等により緊急に対応した事案はありませんでしたが、緊急時に適切に対応できるよう関係機関との連携体制を整えています。

 次(2020)年度は、今(2019)年度の実績を踏まえ、4月から通年で相談体制を整えることにより、子どもの不安が高まりやすい時期を検証し、よりよい相談体制の整備に努めてまいります。

2020年3月11日

医療的ケアの必要な児童生徒の通学支援

質問

 引き続きしっかりお願いをいたします。

 続きまして、医療的ケア通学支援事業の拡充についてお聞きをします。

 代表質問でも取り上げましたが、今後、本事業の利用には、同乗する看護師や介護タクシー等の車両の確保が必要になります。地域によっては各種事業者が偏在しているともお聞きをしており、看護師や車両が確保できるか不安をお持ちの保護者もいらっしゃるのではないでしょうか。

 保護者が本事業を利用しやすくするために、府教育庁としてどのような取組をされているのか、こちらは支援教育課長、お願いいたします。

答弁
支援教育課長

 次(2019)年度、医療的ケア通学支援事業を本格実施するに当たりましては、まずは、日頃利用されている訪問看護事業者や放課後等デイサービス事業所、介護タクシー事業所等に対しまして相談、依頼をしていただきたいと考えております。

 また、教育庁といたしましては、府のホームページを活用して府内の関連事業所等に関する情報を提供いたしますなど、学校と連携しながら保護者の不安解消に向け、サポートに努めてまいります。

 あわせて、訪問看護ステーション協会やタクシー協会に対しまして、本制度の周知と協力の要請を直接働きかけるとともに、放課後等デイサービスなど関係する事業者に対しまして、市町村をはじめとする関係機関と連携して、広く協力の呼びかけを行い、保護者にとりまして利用しやすい環境を整えてまいります。

意見

 私ども委員会で、先日、西淀川支援学校にお伺いしました。それこそ児童生徒、そしてまた学校の先生、保護者、皆さんが笑顔になるのがこの通学支援だと思います。ぜひともしっかりお願いいたします。

2020年3月11日

幼児教育、非認知能力の育成

質問

 では、続きまして、幼児教育、非認知能力の育成についてお聞きをいたします。

 私自身、この4月から年長組になる男の子の親です。先日、啓発資料として作成されたリーフレット「乳幼児期に育みたい!未来に向かう力」を拝見しました。身につまされることも多々ございましたが、子育てがうまくいかないと思うのは一生懸命しているからですねとの一言に慰められもしており、実によくできていると感じました。

 そこで、このリーフレットや研修教材を活用し、非認知能力の育成に向けた来(2020)年度の取組について、こちらは地域教育振興課長、お願いいたします。

答弁
地域教育振興課長

 非認知能力は、乳幼児期にその土台が形成され、認知能力とともに子どもの将来にとって大切な力でございます。その育成に向けた取組を府域に広めていくためには、府が実践モデルを作成し、住民に身近な市町村で活発に取り組まれることが重要と考えております。

 このため、来(2020)年度は2つの市町村に事業委託を行いまして、今般作成いたしました啓発リーフレットや研修教材等を活用いたしまして、多様な保護者に非認知能力育成の大切さを知っていただけるよう、講演会や講座、乳幼児健診、訪問支援など機会を捉えて啓発を行ってまいります。

 また、委託市町村での取組事例を基に、場面に応じた保護者への効果的な支援方法を取りまとめました手引書の作成に着手するとともに、シンポジウムや養成人材のフォローアップ研修等の開催により、府域における子どもの非認知能力の育成に向けた取組を推進してまいります。

2020年3月11日

日本遺産

質問

 こちらもしっかりとお願いをいたします。

 続きまして、日本遺産についてお聞きをいたします。

 こちらも何度となく取り上げてまいりました。府内で最初に認定された「竹内街道・横大路」は、今(2019)年度が国の補助事業の最終年度ですが、今後も取組を続けることが大切と考えます。来(2020)年度、竹内街道は国の補助を受けずに日本遺産の取組を進めることになりますが、その内容はどのようなものでしょうか。

 また、今(2019)年度、日本遺産の認定を受けた泉佐野市の「中世日根荘の風景」と河内長野市の「1000年にわたり護られてきた中世文化遺産の宝庫」は、2年目となる来(2020)年度、どのような取組を予定しているのか、こちらは文化財保護課長、お願いいたします。

答弁
文化財保護課長

 竹内街道の来(2020)年度事業につきましては、これまでの活動を通じて構築したボランティアガイドとの関係性を生かした周遊促進事業等を計画しているほか、これまでに作成してきたパンフレットや映像等のコンテンツを、地元や全国規模のPRイベントにおいて積極的に活用して府内外へ魅力を発信することを予定しており、引き続き取組を進めてまいります。

 来(2020)年度が日本遺産認定後2年目となる泉佐野市では、今年度に引き続きボランティアガイドの育成を行いますとともに、他県の関係者とも連携した荘園サミットの開催、日本遺産ガイダンスセンター等の設置による周遊ルートの整備、魅力発信のための動画作成等を進める予定でございます。

 また、同じく2年目となる河内長野市では、今年度に引き続き小学生を対象とする歴史体験学習を行うほか、東京でのシンポジウム開催、羽田空港におけるデジタルサイネージ放映やブース出展による魅力発進を予定しております。

 府教育庁といたしましても、これらの動きを支援してまいりたいと考えております。

意見

 日本遺産の新規認定は、次回の認定が当面最後であり、大阪府を通して提出された案件が、大阪市と堺市、河内長野市、大阪狭山市の3件とお聞きをしております。最後のチャンスに大阪府内から一つでも多くの日本遺産が誕生することを願っております。

2020年3月11日

新大学のPR

質問

 最後に、新大学のPRについてお聞きをします。

 今も府立大、市立大は海外の多くの大学や研究機関と学術交流協定を結んでおります。一つの大学となることで学部や研究分野が広がることに伴い、締結先も広がる可能性が出てくると考えます。

 このようなつながりを生かし、海外の大学や研究機関などに新大学の魅力を広くPRし、認知度を向上させる取組が大切と考えますが、いかがでしょうか。

答弁
府民文化総務課参事

 今後、新大学の認知度を高めていく上で、その魅力を世界に向けて発信していくことは非常に重要と認識してございます。

 委員お示しの学術交流協定につきましては、現在、府立大学におきまして40の国と地域、161の大学、8研究機関、市立大学におきましては25の国と地域、170大学、18研究機関等と協定を締結してございます。新大学の設立に当たりましては、これらの大学等と改めて協定を締結することとしておりまして、法人では、その機会を活用いたしまして新大学をPRしていくこととしてございます。

 その他、協定先以外の海外の大学や研究機関等に対しましても、海外での会合や新たな留学生獲得に向けたプロモーション活動で渡航した際など、海外での様々な活動の機会を捉えまして積極的にPRを実施してまいりたいということを考えてございます。

意見

 新大学の誕生は絶好の機会です。多方面にわたる交流はおのずから新大学の魅力になります。好循環を生み出す取組をされるよう要望しておきます。

 以上で私の質問を終わります。