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2022年11月11日
公明党府議団の加治木一彦です。本日は、決算に関しまして4項目質問させていただきます。
まず一項目めが、一般管理事業、財政管理事業、公債管理事業の成果についてです。
財務部の決算概要等報告書の42ページ、こちらに施策目標として、市場環境に応じた新たな資金調達の取組を検討するという記述がありました。その成果として、市場環境に応じた新たな手法として、外貨建て国内債の発行に取り組んだとあります。新たな資金調達手法として外貨建て国内債に取り組むことにした経緯につきまして、財政課長、お願いいたします。
大阪府はこれまで、安定的な財政運営を行うためには府債の安定的かつ効率的な発行が重要であるとの認識から、市場環境に応じた新たな資金調達手法の研究に努めてまいりました。そのような中、外貨建て国内債に取り組む地方自治体の事例が増加したことも踏まえ、大阪府においても、投資家層の拡大や発行コストの抑制などの観点から、外貨建て国内債の検討を行ってまいりました。
発行コストの抑制につきまして、具体的には、大阪府が発行している5年債については、入札形式で発行していることから、外貨建て国内債の検討を開始した当時は0.001%という非常に低い金利で発行することができておりましたが、例えば円高ドル安基調で円への交換が有利な状況を見込むことができるなどの市場環境が整えば、これまで以上に発行コストの抑制が期待できると判断いたしました。
外貨建て国内債は、投資家層を拡大することが期待できることに加えて、低い金利で府債を発行している大阪府におきましても発行コストの抑制を図ることが期待できることから、外貨建て国内債の発行に取り組むことといたしました。
府債の効率的かつ効果的な発行には、さらなる投資家層の拡大や発行コストの抑制というのは重要なことです。新たな調達手法として、外貨建て国内債というものに取り組んだとのことです。
一方で、この外貨建て国内債につきましては、円への交換が有利な状況を見込むことができるなど、市場環境が整ったら、これまで以上に発行コストが抑制できるとのことで判断をされたとのことです。
この外貨建て国内債の発行に取り組まれたわけですが、今まで発行ができていない状況であります。そのあたりにつきまして、財政課長、お願いいたします。
外貨建て国内債の発行に向けて、令和3(2021)年4月より具体的な準備を進め、同年9月には引受金融機関を選定し、市場環境が整えばすぐに発行ができるよう準備し、市場環境の注視を続けてまいりました。
しかし、令和3年度は米国の金融緩和によるドル需要の低下など、外貨建て国内債発行には厳しい市場環境が続いたことから、発行には至りませんでした。
また、令和4(2022)年度につきましても、令和3年度末までに引受金融機関を選定するなど年度当初より起債準備を整えているものの、米国金利が急上昇していることなど厳しい市場環境が続いておりまして、発行には至っておりませんが、引き続き市場環境を見極めながら、外貨建て国内債の発行に向けて取り組んでまいります。
ありがとうございます。
年の初めと比べたら随分円安が進みまして、多分こういうのをやるのは非常に難しいんやろうなというのは想像しております。
大阪府の場合、やっぱりそれだけ大きい資金需要がありますので、安定したお金をどうやって確保するかというのが一つ大事なことやと感じております。
今から30年以上昔、バブル経済華やかなりし頃に財テクという言葉がはやって、誰も彼も金融で一もうけするんやというような時代があったのを覚えております。そのときにバブルがはじけた後に、いろんな金融商品でそれこそ投資家がだまされた。それを証券会社が損失補填をしたとか、いろんなことがあったのは皆さんも御記憶にあるかと思います。大阪府がきちんと安定して出していく府債に関しては、しっかりと安定した資金を確保できるというのが何よりやと思います。
その一方で、この外貨建て国内債のように新しい仕組みをどんどん研究をしていっていただいて、その好機をうまく捉えていただければと思います。ですので、せんだっての委員会でグリーンボンドの質問をさせていただきました。これはきちんと安定して発行していくことが大事やと思いますが、こういう新しいものは発行すること自体が別に目的ではありませんので、ただ研究だけはしっかりと続けていただきますようお願いしまして、次のテーマに移ります。
2022年11月11日
次は、徴収率改善の背景についてということで、賦課徴収事業の成果についてお伺いをします。
同じく財務部の決算概要等報告書の84ページの施策成果として、府税のうち個人府民税均等割、個人府民税所得割及び地方消費税を除いたいわゆる府が自ら徴収する税目の徴収率が目標を大きく上回り、改善しているように見えます。この背景についてお聞かせください。
徴収率の改善の背景についてお答えいたします。
令和3(2021)年度における府が自ら徴収する税目の徴収率は、令和2(2020)年度から0.95ポイント向上し、99.36%となり、令和元(2019)年度の徴収率99.44%には届かなかったものの、一定の改善が図られたところでございます。
これは、令和2年度の課税におきまして、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた納税者の方々に対する徴収猶予の特例を適用したもののうち、約71億円が令和3年度に繰り越されたことから、令和2年度の徴収率は98.41%となり、令和元年度に比べマイナス1.03ポイントと大きく低下いたしました。令和3年度におきましては、これら徴収猶予の特例を適用したものの多くが猶予期限を迎え納付されたことが、徴集率改善の一つの要因になったものと考えております。
その他の要因といたしましては、府が自ら徴収する税目の徴収率は、令和5(2023)年度までに全国15位の徴収率の達成を目指しており、納期内納税率の向上や課税調査の推進とともに、納期限を経過し滞納となったものにつきまして、直ちに文書催告や納税交渉といった滞納整理に着手するなど、税収確保の取組を強化してきたことも徴収率の改善に貢献したものと考えております。
徴収率の改善につきまして、徴収猶予の特例という制度的な要因があったとのことですが、令和4(2022)年度以降につきましてはこういったある種特殊要因がなくなることに加えまして、急速な円安などなど経済の先行きが不安、不確実性が高まっているということで、確かにここの99.何%から先、徴収率をさらに向上させていくというのはなかなか大変やないかと考えます。
目標としている令和5(2023)年度までに全国15位の徴収率を達成するというために、令和4年度の目標設定及び現在の状況についてお聞かせください。
徴収率の目標設定についてお答えいたします。
令和4(2022)年度においては、直近の徴収実績や他府県動向を踏まえ、令和5(2023)年度までの目標達成をより確実なものとするため、令和3(2021)年度の徴収率から0.17ポイント以上向上させるとの非常に厳しい目標を設定しているところでございます。
しかしながら、委員御指摘のとおり、経済情勢の先行きは不透明であり、今後の徴収率の向上は厳しさを増すことも予想されますことから、令和4年度においては、そういったことも踏まえながら税収確保の取組をしっかりと進めていく必要があると考えております。
直近の徴収率の状況でございますが、令和4年9月末時点におきましては、前年同月と比べ0.18ポイントの向上と年間目標の0.17ポイントを上回って推移しており、これまでの取り組みの効果が一定現れておりますことから、令和5年度の目標達成に向け、より一層取組を強化してまいります。
ありがとうございます。
この決算概要等報告書に、令和元(2019)年、2(2020)年、3(2021)年の大阪府の徴収率と全国15位の徴収率というのがグラフで出ております。大阪府が頑張っても、その先の目標もまた頑張って上に行ってる。なかなかその15位に追いつくのが大変やなというのは、これを見てると感じる次第ですが、これやったらという特効薬がなかなかないのは重々承知しておりますが、地道な積み重ねでこの隙間を何とか埋めていただきますようお願いをしまして、次の質問に移ります。
2022年11月11日
ちょっと似たような質問ですが、次は、地方税徴収機構運営事業についてお聞きをいたします。
こちらも財務部の決算概要等報告書の92ページにあります地方税徴収機構運営費ということでお聞きをいたします。
この中に、平成27(2015)年4月、府内27市町と大阪府域地方税徴収機構を設置し、当初は3年間の時限設置としていたが、これまで3期にわたる継続設置となっているとの記述がありました。機構設置の効果とその継続設置とされた背景についてお聞かせください。
お答えいたします。
大阪府域地方税徴収機構につきましては、個人住民税をはじめとしました地方税の滞納整理を推進いたしますとともに、参加市町村職員の徴収技術の向上を図りますことを目的といたしまして、委員御指摘のとおり、平成27(2015)年4月、当初3年間の時限で府内27市町と共に設置いたしました。
当機構では、参加市町村から滞納事案を引き受けまして、市町村での交渉等だけでは納税に応じていただけない滞納者に対しまして、これまで約1万3700件の差押えを執行し、滞納処分を前提とします厳正な滞納整理を進めてまいりました。その結果、令和3(2021)年度までに92.1億円の徴収額を確保いたしまして、うち個人住民税につきましては50.4億円を徴収いたしました。
また、派遣市町村職員で構成いたします班に府職員の班長を配置いたしまして、日頃の滞納整理の中で派遣市町村職員の徴収技術の向上を図りますとともに、徴収事務や公売事務の研修、弁護士によります徴収リーガル研修など各種研修を実施いたしまして、市町村職員の人材育成にも努めておるところでございます。
以上の設置によります効果を踏まえまして、大阪府と府内全市町村で協議しました結果、参加市町村からは、引き続きの設置を要望する声がありまして、平成30(2018)年度から令和2(2020)年度、令和3(2021)年度から令和5(2023)年度、こういった二度にわたる継続設置をしたところでございます。
参加市町村から引き続きの設置を要望する声があり、平成30(2018)年度から令和2(2020)年度、令和3(2021)年度から令和5(2023)年度の二度にわたり継続設置をしたとのことです。現時点で参加市町村からどのように評価をいただいているのか、お聞かせください。
お答えいたします。
今(2022)年度6月から7月にかけまして、これまでの徴収機構におけます取り組みの成果や課題を検証いたしますため、現在、機構に御参加いただいております37の市町村に対しましてアンケート調査を実施いたしました。
アンケート調査の結果、徴収機構が行います滞納整理につきましては、高い徴収率、それから徴収実績、また処理困難事案、長期滞留事案や高額滞納事案の処理促進などを理由といたしまして、全市町村から評価するとの御回答を得たところでございます。
また、機構が行います人材育成につきましても、班長等によりますOJT、それから他の市町村等との人的交流の中での情報交換、情報共有などによりまして、職員のスキルアップに効果があるとして、全市町村から評価をするとの回答をいただいておるところでございます。
この地方税徴収機構は、今のところは令和5(2023)年度末をもって満了となります。参加市町村からは高い評価をいただいているとのことですので、また6(2024)年度以降の在り方につきましても、府内市町村の意見をしっかり聞いていただきまして、また今後の地方税を取り巻く状況をしっかり見据えていただきまして、その在り方を議論をしていただければと考えております。
実際、この地方税徴収機構からの督促が来たということで、それで慌てて私のところに相談に来られた方がいらっしゃいまして、やっぱり地元の市町村よりこの地方税徴収機構というのが出てくると、それでその人もびっくりしはったんかなと。そこへ行くまでにちゃんと払ってほしいんですけど、一番はそこです。しっかりと税金はやはり納めていただくものです。先ほどの府税のときにもお話ししましたけど、特効薬があるわけじゃないと思います。本当に地道な積み重ねやと思いますが、これがやはり府民の皆さんの税の公平感にもつながりますので、しっかりとした取り組みをしていただきますようお願いをいたします。
2022年11月11日
最後に、職員採用試験等に係るセミナーなどにつきましてお伺いをいたします。
少子高齢化が進んでおります。労働人口が減少していく中で、優秀な人材をどう確保するかというのは、公民問わず、またどんな組織でも重要な課題やと考えます。
財務部決算概要211ページに、採用試験の適切な実施の戦略的広報の展開ということで、民間企業の採用活動時期が前倒しになったのに合わせて、職員採用に向けたセミナーの開催時期も前倒しをしたとありました。その狙いについて改めてお聞かせください。
職員採用に向けたセミナーは、大阪府の組織、施策や職場環境に関する説明に加えまして、様々な職種、部署の職員の体験談や職員同士の座談会を通して、大阪府の魅力や仕事のやりがいを発信するものでございます。
大学卒程度の職員採用試験の具体的内容や試験スケジュールを併せて周知するため、従来、当該試験実施の公表日である3月1日、これは政府が民間企業等に要請している就職採用活動日程のうちの広報活動の解禁日に当たりますが、この日以降、3月中旬から下旬にかけて複数回のプログラムに分けて開催しておりました。
公民の人材獲得競争が激しくなる中、民間志望者にも広く府の魅力を訴求する必要がありますところ、昨今、新卒学生の就職活動時期は早期化しておりまして、学生は3月以前に先輩訪問や業界・企業研究を行い、1月から3月の間に志望する業界や企業を決定するケースが多いという状況になっております。
こうした実態を踏まえまして、従来より早い段階で大阪府に興味を持っていただけるよう、昨(2021)年度、セミナーの開催時期を2か月程度前倒しし、1月から開始したものでございます。
昨(2021)年度はコロナ禍でありました。就職活動の活動環境につきましても、コロナ禍以前と大きく変化をしたものと考えます。セミナーや採用試験の実施に当たりましてどのような工夫をされてきたのか、お聞かせください。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響によりまして、就職活動や採用活動におきまして、公民を問わずオンライン化が進んでおります。本府の職員採用に向けたセミナーにつきましても、多人数が一堂に集う対面形式ではなく、オンライン形式での開催に変更したところでございます。
開催に当たりましては、リアルタイムでの配信と併せて、同内容をアーカイブ視聴できるようにしたことで、就職活動中の方々が時間や場所の制約なく情報にアクセスできるようになり、幅広く大阪府の魅力や試験の情報を発信できるようになったと考えております。
また、採用試験における個別面接につきましても、従前は、面接会場における対面での面接のみでございましたが、他府県にお住まいで希望する方を中心に、最終面接以外の面接にオンライン面接を導入いたしました。特に技術職につきましては、他府県居住の受験者が多いことから、こうした取組により受験者の利便性の向上につながったものと考えております。
ありがとうございます。
せんだっての某新聞の記事で、霞ケ関のとある省庁の職員さんが、自分の出身高校に出向いていって、自分たちの官僚の仕事の魅力をお話をしてきはった、そういう取り組みをされているというのが出ておりました。大学じゃなくて高校なんやということで、非常にたまげた次第でありますが、それぐらいどうやって優秀な人材を確保するかというのは、先ほど言いましたとおり、どんな組織でも企業でも団体でもそれだけ不可欠なことになってきているんやなという、そういう現れやと思って読んだ次第です。
大阪府にとっても、まずはそれだけ多くの志願者に来ていただいて、そしてその中から選抜をされていくというのが大事なことになってくるかと考えます。職員採用に向けた広報ということで、先ほど次長からもございましたが、やっぱり必要なとき、時期を逃さないということは大事なことです。民間に負けないようにしっかりとやっていただければと思います。
また、任命権者と連携をして、受験者の利便性の向上、またどういう採用方法がいいのかとか工夫をしていただきまして、受験者数を増やしてもらえるようにしっかりと取り組んでいただければということを要望いたしまして、私の質問を終わります。