第5期
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2007年
2012年10月12日
おはようございます。公明党府議団の加治木一彦です。当委員会は2年ぶり、3回目の所属となります。この年度も府民文化部の幅広い事業につきまして、あれやこれや、隅から隅までつついてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず最初に、ピースおおさかのリニューアルについてお伺いをいたします。
ことし(平成24年)9月の政調会の説明のときには、近現代史の教育のための施設の議論を踏まえて検討していくという説明をお聞きをしておりましたが、その後、今現在どのようになっているでしょうか、お願いをいたします。
ピースおおさかのリニューアルでございますけれども、昨(23)年の9月に基本的な考え方をお示しし、府議会からさまざまな御意見をいただきました。
本(24)年度、大阪府市で予算措置いたしました展示リニューアル検討費を使いまして、運営主体である財団法人大阪国際平和センターにおいて展示リニューアル計画を策定する予定でありましたが、5月29日の府市統合本部会議におきまして、近現代史の教育のための施設について検討することが決定されました。
それ以降、府市都市魅力戦略会議において、新設やピースおおさかも含む府市の既存施設活用も視野に入れまして、検討がなされてきたところでございます。
その結果、先日、近現代史教育のための施設につきましては、大阪に焦点を当てるというより、日本、世界レベルの施設という方向でさらに検討することとされ、ピースおおさかにつきましては、この構想とは切り離し、大阪に視点を置いてリニューアルを検討することとされました。
このピースおおさかのあります大阪城公園やその周辺には、さまざまな旧日本軍の関係施設、例えば旧陸軍第四師団の司令部庁舎、また、あの大阪大空襲の被災跡が残っております。
また、このピースおおさかのある大阪城公園自体は、皆様御存じのとおり、旧大阪砲兵工厰の跡でございます。こういったところであるからこそ、ピースおおさかという戦争と平和を考える施設がこの場所にあるということが、非常に大事であると考えております。
近現代史の教育のための施設とは切り離すということで、この現地リニューアルということになるかと思います。その方向に関しましては、私の会派としては評価をしたいと考えております。
そこで、昨(23)年の委員会でも私どもの会派から質問させていただきましたが、このリニューアルの方向性について改めて確認をさせてください。
また、このリニューアルをした後に、主にどういった人を来館者として想定してリニューアルをしようとしているのでしょうか、お願いいたします。
リニューアルの方向性でございますが、大阪空襲の犠牲者を追悼し平和を祈念するとともに、身近な大阪空襲を中心に、戦争の悲惨さを知り、平和の尊さを考えてもらう施設として、学習指導要領、教科書に沿って展示する、子どもにわかりやすくを基本に、見せ方を工夫する、次代を担う子どもに未来に向けた展望を示すということをリニューアルのポイントとして、抜本的に見直すこととしたいと考えております。
ピースおおさかの入館者は、小中学生が全体の六割から七割を占めておりまして、子どもの平和学習施設としてほぼ定着していることから、これら小中学生をメーンターゲットとして、展示の見せ方や手法にも配慮してまいりたいと考えております。
ぜひ、子どもたちにわかりやすく、そしてまた、自分で見て感じて平和について考えることができる、そういうような展示にしていただきたいと思います。
ことし(24年)前半は、先ほどの近現代史の教育のための施設との関係で、リニューアルの検討が進んでいなかったとお聞きをしておりますが、今後はどのようなスケジュールで進んでいくのでしょうか。
今後のスケジュールでございますが、当初は本(24)年度一年をかけまして、議会の御意見も伺いながら、リニューアル計画を策定する予定でございましたが、近現代史教育のための施設が、ピースおおさかを含む府市の既存施設活用も視野に入れて検討がなされてきました。このため、ピースおおさか単独での展示リニューアル計画の策定作業を中断せざるを得なかったものでございます。
本年度、展示リニューアルのための検討予算をいただいておりますので、残された時間は余りございませんが、今後大阪市やピースおおさかの運営主体でございます財団とともに、作業を急いでまいりたいと考えております。
さきの大戦でいわゆる大阪の大空襲と呼ばれるものが8回、その他小さいのを入れますと50数回あったというふうにお聞きをしております。私の住んでおります淀川区にも、三国に大きな工場があって、そこが空襲を受けたですとか、また、阪急十三駅の周りが空襲を受けたといったことを、私も記録写真を見て知った次第ですが、意外と当の地元が覚えていなかったりしております。
展示のリニューアルに関して、余り政治家が口を差し挟むのもいかがかとは思うのですが、せっかく大阪の過去の歴史を振り返るという意味でいえば、大空襲だけではなくて、より身近な所で、まさに私の住んだ淀川区ではこういう空襲があったとかというふうな、子どもたちが自分たちの地域にもあったのだというような事例をより細かく探していただいて、わかるような工夫をしていただければと思います。
2012年10月12日
次に、府政情報の発信についてお伺いをいたします。
府の情報発信のうち、フェイスブック、ブログ等についてお聞きをしますが、まずフェイスブックでございます。
フェイスブックは、今⑽月4日にユーザーが10億人を超えたそうですが、このまさに世界最大級のソーシャルネットワークサービス、インターネット上で人と人がつながる場所ということで、非常に便利なサービスでございます。私も活用しております。
そのおかげで、思わぬところに知り合いが広がったりなど、また昔なじみと距離を離れてなかなか会えないんですが、いつでも会ってるような気になるとか、非常に便利なものだと感じております。
気に入ったフェイスブックページのファンになると、自動的にそのページの記事が入ってきます。また、自分の友人にもその記事を紹介できるシェア機能というものがあることで、非常に有効な広報のツールということで、企業、団体、有名人、さまざまな人たち・団体が、このフェイスブックというのを活用しております。
大阪府でも公式のフェイスブックを開設されましたが、そのねらいと、また現在どのように運営をされているのか、お聞きをいたします。
フェイスブックについてお答えをさせていただきます。
ただいま議員からも御紹介をいただきましたが、フェイスブックは現在世界じゅうで10億人、そしてこの日本でも1400万人近い方が登録しているインターネット上の交流サービスでございまして、フェイスブックは、気に入ったページや記事に投票できる「いいね」という機能や、その記事を自分の友達に紹介できる「シェア」という機能、さらには記事に対してコメントを書き込むという機能がございます。
こういったフェイスブックの機能を活用して、より多くの人に府政情報を広げるとともに、府民の反応をリアルタイムに知ることができるという思いから、大阪府公式フェイスブックページを開設したものでございます。
次に、運営についてでございますが、現在は各部局からの広報事項や一押しの府政情報を、府政情報室において選定しております。記事掲載に当たっては、わかりやすく親しみを持って読んでいただけるよう、語りかけるような文体で記事を作成するとともに、できるだけ写真や動画などもあわせて掲載するようにしております。
項目の選定に当たっては、府民の関心の高そうなものや、その時期折々の項目はもとより、日ごろ府政だよりなどではなかなか御紹介できないけれども、知っていただきたい、あるいは届けたい情報などを拾い出して掲載しているところでございます。
私もけさ、きょう10時から委員会で質問しますという旨を書き込みましたら、もう何人かから頑張ってねというような反応が来るというぐらい、非常にリアルタイムの強力な情報発信ツールだというのは実感をしております。
ましてや、パソコンだけではなくスマートフォン、まさに私も、朝新大阪からここまで来る電車の途中で書き込みをして、それを見た人も恐らく携帯やスマートフォンから返事が来るという、非常に恐ろしい限りなわけですが、この大阪府の公式Facebookのページ、先ほど朝9時半の時点で見ましたら1743人の人が「いいね」、つまりファンとなっているということです。
開設されて半年、運営されてどのような効果があったのか、また今感じていらっしゃる課題があるとするなら、どういうことなのでしょうか。
ことし(24年)3月の開設以降、大阪府公式フェイスブックのファンは順調に増加しておりまして、SNSの特徴である人と人のつながりを通じて、大阪府政の情報が確実に広がっておると実感しております。
具体的な記事の例で情報の広がりを御紹介をさせていただきますと、9月13日に掲載した府庁本館の食堂が、減塩ランチ、日替わりヘルシーセットを始めたという記事なんですけれども、1700人の大阪府公式フェイスブックのファンの方だけでなく、ファンの方のシェア機能により、ファンの友人1900人の皆さんにさらに記事が配信されたところでございます。
また、その友人からも広く記事をシェアすることが可能であることから、一つの記事配信で多くの方々に順々に口コミ的にPRすることができたと考えております。
一方課題についてなんですが、フェイスブックのサービスは無料で使用できる反面、自由にカスタマイズすることができず、ことし(24年)4月には仕様が一方的に変更されるなど、制約もあるのが実態であると考えております。
今後も、大阪府ホームページなどさまざまな広報媒体と連携させながら、有効に活用していきたいと考えております。
次に、平成22年9月30日に開設をされました「なんでござる大阪府庁職員ブログ」についてお伺いをいたします。
実は私が以前所属していた平成22年2月の議会で、若者に向けたそういう情報発信をしてはどうかという提案をいたしましたところ、こういう形で実際取り組んでいただいたのかなと、私、非常に喜んでおります。
このブログ、府民の皆さんに府政をもっと身近に感じていただけるよう、職員自身の、職員の皆様の言葉で、直接府民の皆様に府政について語りかける場として開設されたというふうに、たしかそのときも説明があったと思います。
私もちょくちょく見ております。本当に目立たない部署の人たちの話ですとか、また、その部のいろんなキャラクターを使った紹介ですとか、非常にそれぞれの部の特徴がよく出ていると思います。
このブログも、もうできて2年が過ぎましたが、このブログについて今どのように評価されているのでしょうか。
「なんでござる大阪府庁職員ブログ」についてお答えをいたします。
こちらのほうの運営は、先ほど御質問いただきましたフェイスブックとは異なりまして、各部局それぞれが記事投稿できるというシステムにしております。
読んで楽しい親しみやすいものにしようと、各部局の職員が工夫しながら記事を投稿しております。写真やイラストもふんだんに活用しながら、楽しく読んでいただけるサイトになっておりまして、開設からの2年間で約31万件のアクセスをいただくなど、読者の方からも御好評いただいていると感じております。
今後も、事業を担当する職員だからこそ発信できるホットな府政情報を掲載できるよう庁内に呼びかけますとともに、ブログの記事の紹介を、例えば先ほどの公式フェイスブックと連携させて行うなど、さらに多くの府民に発信していけるように努めていきたいと存じます。
府政情報の発信につきましては、これまで紙媒体の府政だより、そしてまた府のホームページ、メールマガジンを初め、さまざまなツールを活用して情報発信に取り組んでいらっしゃるわけでございますが、これらの媒体に加えて今回このフェイスブック、また2年前にブログが追加されるなど、広報のツールがさまざまふえております。
今後、どのようにさまざまな媒体を活用して府政情報の発信に取り組んでいこうと考えておられるのでしょうか。
府政情報室では、これまでから戦略的に広報を実施するという観点から、各部局が実施しているさまざまな取り組みでありますとか事業についての広報情報を、一元的に集約しております。
その上で、府が保有する自主媒体、すなわち広く府民に府政情報をお知らせする府政だより、あるいは府政に関心の高い層にタイムリーに府政情報を提供するメールマガジン、さらにはわかりやく親しみある府政情報を提供する「なんでござる大阪府庁職員ブログ」や大阪府ムービーニュースなど、それぞれの媒体を活用し、特性を生かしながら情報発信を実施しているところでございます。
また、こういった府が保有する自主媒体以外にも、映画配給会社とのコラボによるポスター等の制作ですとか、雑誌、タウン情報紙への記事提供など、民間企業とのタイアップによる広報活動も実施しております。
これらそれぞれ単体の取り組みと組み合わせるという形で、例えば公式フェイスブックにメールマガジンの記事の御紹介ですとか、ムービーニュースの情報を紹介するなど、各媒体を相互に有機的に連携させるということで、府政情報をより確実に、そして広く府民に届けられるよう努めているところでございます。
今後も、これらさまざまな媒体を組み合わせるとともに、新たな広報ツールなども活用しながら、より効果的な広報活動に努めていきたいと存じます。
今回質疑を立てるに当たりまして、自分のした2年前の質疑を改めて読み返しておったんですが、そのとき、まさかフェイスブックというものがこれだけ人気になるとは夢にも思っていなかったわけでございます。
せんだって、ツイッターを使ってはどうかという提案もございました。これからもインターネットを活用した情報発信のツールというのは、さまざま新しいものが、思いつかへんようなものが出てくると思います。それぞれ役割、特徴があると思います。
これでなければならないとかいうものじゃないと思うんですが、うまくそれらを組み合わせることで、より効率的に効果的に大阪府の情報が、また大阪のまちの情報が多くの人に届くように、まさにベストミックスを心がけて取り組んでいっていただきたいと思います。
2012年10月12日
では、次のテーマに移ります。
次は万博記念公園です。万博記念公園の南側ゾーンの活性化事業についてでございます。
この事業は、府が独立行政法人日本万国博覧会記念機構から土地を借り受けて民間事業者に又貸しをし、民間のノウハウと資金を活用して、旧エキスポランドの閉園で失われたにぎわいを取り戻し、地域の活性化につながる事業の立地を促進するものであると認識しております。
公募の結果、選定された事業者からは、施設全体を多彩な集客機能で構成する複合型エンターテイメント施設が提案されており、大阪の都市魅力に資する施設として、また雇用の面からも、私も期待をしております。
その一方で、事業者の見込みですが、年間1600万人がここにやってくるということでございますので、地元ではこの周辺道路の交通渋滞を初め、日常生活への影響は大丈夫かということにつきまして、私ども地元の議員のところにも声が寄せられております。
現在事業者におきまして、吹田市の条例に基づく環境アセスメントの手続が進められているとお聞きをしておりますが、その進捗状況は今どのようになっているのでしょうか。
また、府としてこの手続、課題にどのようにかかわっているのかについてお聞きをいたします。
万博記念公園南側ゾーン活性化事業に係ります環境アセスメントの現在の状況につきましてお答え申し上げます。
吹田市環境まちづくり影響評価条例に基づき、本(24)年6月21日に事業者から環境影響評価提案書が吹田市に提出され、7月5日には学識経験者等で構成されます吹田市環境影響評価審査会に諮問されました。その後、7月から8月にかけまして、審査会や審査会交通部会、また事業者と地元住民の方々との提案書意見交換会が開催されたところでございます。
地元の方々が懸念されております周辺道路の交通問題などにつきましては、本府といたしましても大きな課題と認識しているところでございまして、本府としては、吹田市や事業者等と構成いたします万博公園南側エリア開発事業関係者連絡会の場を通じて関係機関と連携を強化し、本活性化事業が円滑に推進されるよう、努めているところでございます。
南側ゾーン活性化事業の成功には、何よりも地元の皆様の理解が重要であると考えます。そのためにも、事業者から地元の皆様に対して適宜きちんと事業の説明がなされますように、そしてまた府としても関係者連絡会を通して情報共有を図り、円滑に事業が推進されますように取り組んでいただきたいとお願いをしておきます。
次に、万博記念公園事業の事業承継についてお聞きをいたします。
国の事業仕分け以降、2年以上にわたりまして財務省と協議をした結果、土地は出資割合に応じて国と府で分割をし、国の保有予定となる日本庭園や自然文化園の地区については、府が公園全体を一体で管理運営するため、国から最大で2.5億円の土地の貸付料、まだ府が2.5億円払わなきゃいけないということになるとのことです。
収支見通しの上でいきますと、赤字にはならないということですが、なぜ府が有償で借りなければいけないのか、何でやというのが正直残るわけでございます。
そこで、他会派の代表質問がございましたが、なぜお金を払って借りなきゃいけないのかという理由を、そしてまた、収支見通しについて細かくちょっとお聞かせいただきたいと思います。
万博記念公園の事業承継に当たり、土地を出資割合で分割し、国保有予定地を本府が有償で借り上げる理由でございますが、公園事業は大阪府に任せるという国の事業仕分け結果を受け、この間、本府としては万博記念公園を一体で管理運営するに当たり、土地の取り扱いにつきまして、国に対し、共有もしくは無償貸し付けを主張してまいりました。しかしながら、財政法の規定によらざるを得ず、国保有予定地につきましては有償で借り上げることが必要でございます。
また、その背景といたしまして、1970年大阪万博の会場地の大半は、当時本府が地権者の方々の御理解のもと用地買収をして所有しておりまして、その跡地を公園化するに当たりましては、国が跡地利用対象地の約半分の土地を本府から一たん買い上げて、現在の独立行政法人日本万国博覧会記念機構の前身に当たります日本万国博覧会記念協会に現物出資したという経緯もございます。
こうした事情のもとに、本府への事業承継後の公園事業の収支見通しにつきまして、万博機構の平成24年度当初予算をベースに、独立行政法人会計を官庁会計ベースに置きかえまして試算をいたしましたところ、収入は入園料、それから野球場等各種施設の利用料、南側ゾーン活性化事業を含みます財産貸付料、さらには現在調整中の万博記念基金運用益からの繰り入れなどによりまして、年間約35億円程度と見込まれます。
一方支出のほうでございますが、公園の整備・改修費、管理諸費、人件費等で年間約32.5億円と見込まれますことから、国保有予定地の土地借上料に年間最大2.5億円を支払っても、公園の管理運営に係るトータルの収支におきまして、新たな財政負担のない形で運営ができるものと判断し、有償貸し付けに応じることとしたところでございます。
今の御説明をお聞きしておりますと、府が取り組んでいるこの南側活性化事業を初め、府として、いうたらお金を稼ぐという、いわゆるお金を稼ぐことをしなければ収支が回らないおそれがあるかと思います。府が一生懸命何とかしようと頑張ってるのに、国は一体何してんやと思う限りです。
私、東京に13年余り住んでおりましたが、東京は、本当に国がつくった施設がごろごろありますよね。国のお金でつくって、国が当然今も維持管理してますから、東京都は金払わんでもいいわけです。
万博は言うまでもありません、国家事業でやったものです。大阪府民だってちゃんと国にも税金払ってます。それやのに、これはもう大阪府のもんやから後は大阪府でやれというのはいかがなものかと、本当に憤ってる限りでございます。まだ何とか頑張ってくれというのを、国に対しては物を言うていかんとあかんなというのを改めて感じております。
また、今回管理主体が記念機構から府にかわることでさまざま懸念している地元の方もいらっしゃいます。詳しくは言いませんが、そういった経営主体がかわることで、ほんまに大丈夫かという心配に関しましては、払拭されるように努めていただきたいとお願いしておきます。
現在万博公園では、この南側ゾーンの活性化事業やスタジアム建設募金団体により、仮称ですが、吹田市立スタジアム建設事業が進められ、新たな魅力づくりが進められております。この府への事業承継の後は、こうした動きにとどまらず、府民ニーズを踏まえて、さらなるにぎわいづくりや地域の活性化に取り組んでいただきたいと思います。
もとより、日本庭園を初めとする貴重な財産である豊かな緑はしっかり守る、覚えてはる人も多いと思いますが、大阪万博のテーマ自体が「人類の進歩と調和」です。まさにこのテーマをぴしっとこれからも続けていける万博公園として、地元はもとより大阪府民、また日本の人たち、世界の人たちに愛される公園にしていっていただきたいと考えますが、府としてどのようにお考えでしょうか。
大阪万博の跡地につきましては、EXPO‘70が終わりました後、都市開発型の数々の案が浮上いたしましたものの、これらの案は採用されずに、パビリオンが林立しておりました会場跡地において、人工地盤上に森を再生するという世界的にも先例がない取り組みが、この40年間以上にわたりまして進められてきたところでございます。
本府といたしましては、万博記念公園の事業承継後、万博機構と同様、良好な状態で適切に管理運営を行い、緑に包まれた文化公園として後世に引き継ぐことが何よりも重要と考えております。
あわせまして、現在旧エキスポランド跡地において民間の資金とノウハウを活用した活性化事業に、先ほど委員からも御紹介いただきましたような事業に取り組んでいるところでございまして、事業承継後は万博記念公園を、府民ニーズを踏まえながら、地域経営の視点に立って運営し、にぎわいや地域の活性化につなげたいと考えております。
今後、府議会の御意見を踏まえまして国との協議を進めますとともに、府が事業承継した後も万博記念公園を適正に管理し、府民に愛される公園づくりを行えるよう、その検討を進めてまいりたいと存じます。
この万博記念公園、私の生まれ育ちましたまちからいいますと、地下鉄と北急に乗って、電車で一本で行ける小学校、中学校、高校の遠足の定番地でございました。また、親子でエキスポランドに遊びに行った楽しい思い出もいっぱいあります。そういう、私にとっても思い出深い所でございます。
これからも多くの人たちに、また子どもたちが楽しい夢を見てくれるような、そういう公園であっていただきたいと、切に願っております。
2012年10月12日
次のテーマに移ります。
次は大阪観光局です。
せんだって、他会派の方からの質問もございましたこの大阪観光局、観光集客を強力に進めるために、民間の観光のプロ組織として、平成25年度からこの大阪観光局というものが活動を始めるというふうにお聞きをしておりますが、既に大阪で観光集客の組織といえば、大阪観光コンベンション協会というものが存在をしております。
今ある組織にどのような課題や限界があって、だからこの観光局が必要なんだと、どのようなスキームでこの観光局をつくろうとしているのか、まずお聞かせください。
大阪観光コンベンション協会の課題と限界、そしてそれを踏まえた大阪観光局のスキームでございますが、これまでの観光振興事業の大部分につきましては、公益財団法人大阪観光コンベンション協会が事業主体となっており、その事業予算の多くは大阪府及び大阪市からの予算で占められ、詳細な事業内容が予算化の段階で固まっているため、協会みずからが事業の企画や戦略的な取り組みなどを行う裁量の余地がほとんどございません。
このようなことから、大阪の観光振興の目標に向けて強力に推進していく仕組みとしては限界があると考えております。
こうした課題を踏まえ、現在検討しております大阪観光局につきましては、競争性や効率性などの民間のノウハウを最大限に活用する組織とし、大阪観光局のトップにつきましては、経営力と専門ノウハウを有する専門家を据え、これまでと異なり、予算の執行を含めたトップの裁量と権限のもと、観光局としての事業目標達成に向けて結果を出すことを最優先に、事業実施できるスキームにしたいと考えております。
さらに、大阪観光局の事業実施状況に係るPDCAを徹底させるため、府、市、経済界、有識者などで構成する評価委員会で事業目標の達成状況を評価した上、達成時には報酬アップなどのメリット、未達成時には報酬のダウンやトップの交代などの経営責任をセットで導入したいと考えております。
新しくできます大阪観光局にどういう役割をさせるのかというところが、物すごく大事なことになってくると思うのですが、今現在でどのようなことをこの大阪観光局にさせようとしていらっしゃるのでしょうか、お考えをお願いします。
大阪観光局に実施をいただきたい事業の内容でございますけれども、大阪観光局におきましては、例えば国内外における集客プロモーション活動や、インターネットを活用した観光情報の発信など、観光振興やインバウンド誘致のための効果的な事業を実施していただきたいと考えております。
なお、大阪観光局に実施していただく事業につきましては、現在策定中の観光戦略を踏まえ、今後大阪観光局トップの裁量のもとで、しっかりと結果を出すために、市場ニーズを見きわめ、事業の重点化を行いながら組み立てていくことになると考えております。
大阪の代表として、観光局として活躍してもらうためには、行政の支援も大事と考えております。ただし、既に一般質問では答弁もありましたが、全部が全部行政が丸抱えというのではなく、観光局みずから、ちょっと汗かいて頑張って、そのお金を獲得する努力をするべきやとも思いますが、その辺はいかがでしょうか。
委員御指摘の、大阪観光局みずからが活動資金を生み出す努力についてでございますけれども、大阪観光局事業を安定的かつ継続的に運営するためには、大阪府市を初め経済界がしっかりと下支えをする必要があると認識をしております。
海外の政府観光局などの事例を見ましても、全体の活動費のうち行政の負担が占める割合は、ロンドンでは82%、香港やシンガポールでは90%と、その大半を行政が負担しているケースが多いのですが、大阪観光局の事業展開に当たりましては、経済界の協力を初め、観光局トップの豊富なアイデアやノウハウをもとに、観光施設や宿泊施設などの民間資金を最大限活用する枠組みや、大阪観光局自身の収益事業の展開により、活動資金を確保していくことが必要であると考えております。
この大阪観光局、トップの人選ですとか、またどういった組織体を想定されているのか、新しく大阪観光局という名前の法人をつくるのかどうかも含めまして、今どのようなことを考えていらっしゃるのか、お願いをいたします。
大阪観光局のトップや事業実施主体の選定についてでございますが、大阪観光局の運営に関しましては、事業実施による成果を最も重要視しており、事業実績評価で最も厳しい場合は、事業実施する組織そのものを交代させる必要があると考えております。
このため、大阪観光局という名称の法人を新たに設立すると事業実施主体が固定されることから、大阪観光局という名称の使用権を事業実施主体に付与する方法を考えているところでございます。
大阪観光局のトップにつきましては、現在専門的な経験やノウハウを有する候補者をリストアップしているところであり、候補者から大阪観光局事業の企画書を提出していただき、その内容を府、市、経済界でしっかりと見きわめた上で人選をしたいと考えております。
事業実施主体につきましては、観光振興のノウハウや実績を有することはもちろんですが、大阪観光局の事業はオール大阪で取り組んでいく必要があることから、事業を一定期間継続して実施できる財務基盤と組織を有すること、観光振興、インバウンド誘致などの事業実績を有すること、府内市町村や他府県、経済団体との連携が図れること、事業実施に当たり、広く府内観光事業者の参画が得られること、国内外の政府、自治体、観光事業者等とのネットワークを有すること、収益につながる自主事業のノウハウを有することといった要件を備える必要があると考えており、こういった点を踏まえ、今後トップの候補者に事業実施主体についても提案をいただき、その内容を審査した上で選定をしていきたいと考えております。
2012年10月12日
引き続き、観光関連ということで、国際会議場についてお聞きをいたします。
せんだって私一般質問で、この大阪府立国際会議場の運営に係る質問をさせていただいたわけですが、今後施設運営事業者の公募条件や選定方法を検討していきます、その上で株式会社大阪国際会議場が今現在持っている用地等の課題につきましては、会議場会社との協議が整えば、平成26年度から、新たな指定管理者による運営に向けて手続を進めていきますとの趣旨の御答弁をいただいたわけでございますが、会議場会社が所有する用地の課題というのは、具体的に言ったらどういうことなのでしょうか、お聞かせください。
株式会社大阪国際会議場が所有する用地の課題についてでございますが、同社が所有する用地につきましては、会議場建設当時、その用地を確保するため、平成4年及び6年に、大阪府と、株式会社大阪国際会議場の前身であります株式会社大阪国際貿易センターとの協議によりまして、国際会議場施設の敷地約1万平方メートルのうち、会社が所有する用地約7500平方メートルを使用貸借契約により無償で提供いただき、大阪府は国際会議場施設の運営管理を株式会社大阪国際会議場に行っていただくことで合意をした経緯がございます。
このような経緯も踏まえまして、大阪府立国際会議場の今後の運営につきましては、府より公募の方針をお示しし、昨(23)年11月より同社と協議を行ってまいりましたが、ことし(24年)の8月27日に開催されました同社の取締役会におきまして、その所有する用地の買い取り、または賃貸借への変更を条件として、施設運営事業者の公募を受け入れるという方針が議決されたところでございます。
この方針を受けまして、今後、大阪国際会議場の施設運営事業における新たな指定管理者を選定するための公募手続を進める前提といたしまして、同社所有地の買い取り、または賃貸借の変更につきまして、双方が合意できるよう協議を行っているものでございます。
大阪府立国際会議場の建設当時の合意によりますと、株式会社大阪国際会議場の施設運営事業者公募に向けて手続を進めるためには、大阪府が会議場会社の土地を買い取るか、または賃貸借にするかということが必要になってくるということやと理解しておりますが、今後大阪府としてどのようにこの課題に対応していくのでしょうか。
用地の課題に対する今後の対応でございますが、8月27日の会社取締役会の議決を受けまして、先⑼月、会社所有地の買い取り価格及び賃料の提示について、同社に依頼をしたところでございます。
これを受け、現在売却価格及び賃借に係る地代につきまして、府へ価格を提示するため、同社において不動産鑑定士による土地鑑定を行っているところであり、その結果により具体的な金額の提示を受けた上で、買い取り、または賃借のいずれの手法によるのが適切であるかを双方で協議を行い、その状況等を踏まえ、最終的に買い取り、または賃貸借について判断をしてまいりたいと考えております。
また、府といたしましても、会社が提示した売却価格または賃料につきまして、適正な価格かどうかをチェックをしていきたいと考えております。
先ほどの大阪観光局、そしてまた今回の国際会議場の指定管理者の公募につきましても、それぞれ今現在取り組んでいる事業主体がいるわけです。それを新たにトップを選ぶ、また新しい事業者に手を挙げてもらう、そのこと自体一向に構わないんですが、今いる人たちが有利になっても不利になってもいけない、まさに同じ条件で仕事をしてもらえるように、そしてまた、だめだったらかえればいいとよく言われるんですが、その事業者に、例えば3年なり5年なりお任せするわけです、その事業者がだめだったらかえるのは簡単かもしれませんが、失った3年、5年は取り返せません。
だから、そこに任せたら任せっきりではなくて、きちんと大阪府として目配りをして、その3年なり5年なり損をしないような、大阪にとって損にならないようなことをきちんと監督をしていただきたいということをお願いをしておきます。
2012年10月12日
では、次のテーマに移ります。
次はアーツカウンシルです。
現在大阪府と大阪市で、アーツカウンシル、これをつくるという方向で検討されているとお聞きをしております。とはいいましても、このアーツカウンシル、片仮名で言われて、私も一体これは何やということで、あれこれ調べてみたりするんですが、どこかに先輩があるともお聞きをしております。外国、また国内他都市の取り組み、どのようなものなのでしょうか、お聞かせいただけますでしょうか。
アーツカウンシルでございますが、アーツカウンシルというのは、一般的にはまず芸術文化に関する専門家で構成され、助成金等の審査、各種事業の評価等を行う第三者機関ということとされております。
その成り立ちといたしましては、第二次大戦直後の1946年にイギリスで初めて設立されたものを一号とし、現在ではノルウェー、シンガポールなどさまざまな国で同様の仕組みを持っております。
我が国におきましては、文化庁が、平成23年度から独立行政法人日本芸術文化振興会におきまして、日本版アーツカウンシルと銘打ち、各種助成制度の審査、そして改善提言などを行っておるところでございます。また東京都におきましても、今(24)年度中に同様の取り組みが行われるものと、こう聞いております。
府市統合本部の都市魅力戦略会議におきまして、大阪の文化行政の推進に当たりましては、文化の主役は府民・市民、行政はサポート役という基本的な考えに基づきまして、アーツカウンシルを設立すべきとの報告がなされたところです。
本府ではこの報告書を踏まえ、アーツカウンシルの設立につきまして検討を進めているところでございます。検討を進めるに当たりましては、条例に基づく大阪府文化振興会議の意見も聞きながら、大阪にふさわしい文化施策を展開するエンジンとなるような制度設計をしていきたいと考えております。
このアーツカウンシル、大阪でつくるとどのようなものになるのか、また、今現在大阪府がしている文化施策の展開がどのように変わるのでしょうか。
現在検討を進めておりますアーツカウンシルでは、大阪にふさわしい文化施策の展開を図るに当たりまして、文化振興計画を基本として、文化活動に携わる方や外部の専門家などによりまして、文化施策の評価検証、新たな提言などを行っていただき、それを踏まえて行政が事業を展開する、そういう仕組みを検討しておるところでございます。
多くの外部の専門家等によりまして、府市の文化施策が専門的観点から評価や提案がなされる、そういうことで文化振興計画の理念や目的をより効果的かつきめ細かく事業展開に反映できることを期待しておるところでございます。
また、アーツカウンシルに多くのアーチスト等が参画するということで、さまざまな意見が施策に反映され、府民、市民、文化団体などの新たな文化活動の掘り起こしにもつながり、民間の文化活動の活性化が図られる、こういうことも期待できると考えております。
こうしたアーツカウンシルの運営によりまして、府民を主役とした大阪にふさわしい文化行政の展開が一層図られるものと、こう考えております。
この都市魅力戦略会議の報告書を見ますと、大阪府と大阪市で、文化施策審議会を設置をして、それを母体にアーツカウンシルを設置するというふうにされているようですが、大阪府、大阪市で設置するに当たりましては、どのような課題があるのでしょうか。
確かに御指摘のとおり、府市統合本部の都市魅力戦略会議報告書におきましては、アーツカウンシルを府市で設置する文化施策審議会を母体として設置することを基本的な枠組みとしております。大阪府市におきましては、現在基本的にこの方向で制度設計の検討を進めておるところでございます。
府市文化施策審議会の設置に当たりましては、法令等に基づきどのようにして設置するのか、こういった課題、そして府市での役割分担、これをどのようにするのか、さらには構成員の位置づけをどうするのかなどといった課題があり、こういった課題に向け、現在検討を進めておるところでございます。
アーツカウンシル、大阪では府市文化施策審議会を母体として設置をするということですが、このアーツカウンシルの公正性、透明性、これをどのように確保していくのか、今のお考えをお聞かせください。
アーツカウンシルは、法令等に基づき府市で設置する文化施策審議会、これを母体として設置することによりまして、同審議会がアーツカウンシルの運営、そして構成員の人選などに関与し、アーツカウンシル自体の透明性、公正性が確保されるものと考えております。
また、アーツカウンシルによる事業の評価、企画、提言などは、審議会を通じて知事、市長に意見、提言等を行うということになりまして、府市はそれを踏まえて施策を推進していくということになりますが、その上で必要な予算措置や条例等につきましては、住民の代表であります議会におきまして御審議の上、議決いただくことを通じて、府民の視点からのチェックを受けることになると考えております。
2012年10月12日
それでは次に、本日最後のテーマに移ります。平成25年度以降のワッハ上方のあり方についてということでございます。
まず、現在ワッハ上方につきまして、目標入館者数が年間40万人ということでありましたが、現状はどのようになっているのでしょうか。
ワッハ上方の入館者数でございますが、指定管理者の吉本興業におきまして、企画展、イベントの開催、またNGKを初めとするほかの施設の観客を誘引するなど、集客のための取り組みを積極的に行いまして、その結果、平成23年度におきましては約16万人となっております。
これまでの約5万人に比べますと、大幅に増加したということになりますが、当初目標でございました40万人には届かなかったというのが現状でございます。
平成23年度の入館者数実績が16万人ということで、このペースだと今年度(24年度)も40万人というのは無理やと思います。
前の知事のとき、40万人の達成ができへんかったら、この施設は、現地の存続は取りやめやということで、そういうふうに考えていらしたわけですが、実際現実の問題、このワッハ上方、この後どうなるんでしょうか。
集客人数40万人は、ワッハ上方のあり方を判断します上で重要な指標であるということを認識しており、これが達成できないことについては、真摯に受けとめていかなければならないと考えております。
また、入館者数の状況を検証いたしますと、入館者数そのものは、先ほど申し上げましたとおり、大きく増加はしておりますものの、有料入館者数に至りましては、平成21年度で2万619人でございましたけども、これが約1万7161人となりまして、大体3500人ほどが減少していると、こういう状況です。
こうしたことからも、今のやり方が府民の支持を得られたと、こうはなかなか言いがたく、少なくとも現行形態のままでの現地存続、これは困難ではないかと考えております。
一方、平成21年度の戦略本部会議におきまして、資料の収集・保存及び資料の活用、いわゆる展示、ライブラリー、レファレンスでございますけども、これは公が果たすべき役割として位置づけられた。これを踏まえ、これを考慮して文化振興会議の有識者を初め関係者等の御意見も伺いますとともに、議会での議論等を十分に反映させていただき、総合的な観点から方針を決定していきたいと考えております。
ワッハ上方には現在約6万点収蔵資料があるとお聞きしております。これらは、まさに大阪府だからということで寄贈、寄託をされたものであると思います。こうした貴重な財産につきましてどのようにお考えでしょうか。
ワッハ上方の収蔵資料につきましては、平成8年のオープンのときには約2万6000点でございました。その後も府民を初めといたします演芸関係者の方からの寄贈、そして寄託をいただきまして、現在では六万点を超えているという状況にあります。
具体的には、珍しいSPレコード、そしてLPレコード、書籍、そのほか舞台衣装や小道具、漫才の台本、ポスター、そしてプログラムなどがございます。
府を信頼いただき、寄せられたこうした上方演芸の貴重な資料につきましては、資料の収集、保存、活用、これは公が果たすべき役割との認識のもと、適切に対応していきたい、こう考えております。
今後も資料の保存、活用ということは実施をしていくということですが、そのためには、恐らくこれからも寄贈される資料はふえてくると思いますが、収蔵庫を初め展示を行う場所というものが当然必要になってくるわけです。それはどのようにしようと今お考えなのでしょうか。
上方演芸に関する資料の収集、保存及び活用という機能は、今後も公として果たすべき役割と、こう認識のもと、現在これらの機能を最も効果的また効率的に展開できるよう、有識者等の意見も伺いながら、そのあり方について検討を行っているところでございます。
もう皆様御記憶に新しいと思いますが、今から3年前(21年)です、このワッハ上方、どないすんねんいうことで、議会でも大騒動になりました。まだ私もそのときおって、加治木君、ここは君の出番やなということで、先輩議員と、当時の課長また知事とさんざん議論したのはよう覚えております。
そのような物すごい議論、これは各党、各会派からの議論がありました。その積み重ねがあって、今の吉本さんが指定管理を受けて、この2年間やってくるということになったわけでございます。その中で公が果たすべき役割というのも整理されたものと考えております。この結論自体は、時間たちましたけど変わることはないと思いますし、また変えるべきやないと思います。
それを踏まえまして、今御答弁いただきましたとおり、資料の収集、保存及び活用については公の役割として考えるということですが、この収蔵資料のみでなく、いわゆる上方演芸の映像コンテンツ、ライブラリーの活用についても、その役割を果たすということになっていたはずだったと思います。
私もせんだってワッハ上方へ行きまして、本当に涙ぐましいまでにお客さんを集めようという努力をしてはるのはよく伝わってきました。
ボランティアガイドさんがあれやこれや、私もお笑いが好きなものですから、一緒になってああそうですかとか言って楽しませてもらって、最後の最後、ちょっと歩き疲れましたので、まさにライブラリーで、枝雀師匠の「高津の富」を見まして、大笑いして機嫌よく帰ったんですが、よく見ると、最後の最後にTBSというのと米朝事務所という二つのクレジットがあったわけです。
ということは、少なくともこの2つの会社が何がしかの権利を持っている。こういった複雑な権利関係があるからということで、ライブラリー、公の役割がというようなことがあったと思うんですが、この点について、今後どのようにしていこうと考えていらっしゃるのでしょうか。
委員御指摘のとおり、平成21年度の戦略本部会議におきまして、ワッハ上方の移転、そして機能の見直しが議論をされておりました。
その際に、公が果たすべき役割は、資料の収集、保存、活用とされたところでございますけども、その中には、資料の活用としてライブラリーも位置づけられておるところでございます。
府がこうした役割を担うからこそ、在阪放送局の皆様方に本府を信頼いただきまして、本来なら気軽に見ることができないような貴重な映像コンテンツを提供いただき、ライブラリーとして、そしてそれを府民の皆さんに無料で提供させていただくことができているというところでございます。
今後とも、府として公の役割を担い、こうした在阪放送局の協力も得ながら、貴重な上方演芸の映像を府民にごらんいただけるよう検討してまいりたいと考えております。
まずは目先の、当面の話も大事かと思います。3年前の議論のときは通天閣に持っていってはどうやということで、かなり話もいいとこまで行きましたね。通天閣ですとか、またこの春の議会では、大阪の歴博もどうやということも提案があったとお聞きをしておりますが、実際この辺はどうなんでしょうか。
通天閣につきましては、本府として平成23,24年度の二年間の現地存続を決定した時点におきまして現在白紙になっており、また物理的にも、本(24)年4月に通天閣におきまして、リニューアルオープンされておられます。そうしたことから、少なくとも3年前の案での実施、これは困難であり、検討するにいたしましても、改めての議論、こうなると考えております。
そしてまた、大阪歴史博物館でございますけれども、こちらへの移転という案につきましては、選択肢の一つとして今現在検討しており、設置者である大阪市と調整しておるところでございますが、移転に向けた実質的な進展を見るには至っていない状況でございます。
あれこれお聞きをしてまいりました。実際、この先具体的にどのように進めていこうと考えていらっしゃるのでしょうか、お願いします。
ワッハ上方の平成25年度以降の上方演芸振興事業、このあり方についてでございますけれども、文化振興会議の有識者等の御意見も伺い、そして議会での議論等も踏まえまして、年内には府としての方針を決定していきたい、こう考えております。
それではお待たせいたしました部長、最後にお聞きをさせてもらいます。
平成21年度の戦略本部会議におきまして、上方演芸の資料の収集、保存、活用は公が果たすべき役割というふうに位置づけられておりました。やっぱり大阪にとって、お笑いというのは切っても切れへんもんやと思います。この資料収集、保存、活用というのは、これ、公としてきちんとやっていくことが大阪のまちの文化を守ることにもなると思いますが、どのようにお考えでしょうか。
ワッハ上方ですけども、これは加治木委員も記者時代に取り上げていただいておりまして、そこの中にも書いてございますように、もともと砂川捨丸師匠の鼓を大阪府に寄贈いただいたというところからスタートしております。
当初はやはり公演機能であったり、あるいは人材育成機能であったり、相当幅広い機能を備えた施設でございました。その後財プロの議論等がございまして、議会の皆様方ともいろいろと議論をさしていただいて、平成21年7月の戦略本部会議におきまして、上方演芸の資料の収集、保存、活用は、公が果たすべき役割と決定したところでございます。
その後紆余曲折はございましたけれども、この原点は変わっていないというふうに考えております。
大阪の人間が二人集まったら必ず漫才になるとよく言われますけれども、上方演芸というのは、本当に大阪庶民の生き生きとしたエネルギーの中で、時代の世相、風俗を巧みに織り込みながらも変遷してきた大阪特有の笑いの文化でございまして、庶民文化そのものと言えるというふうに思っております。
上方演芸に関する資料は、先人たちが培い、連綿として引き継がれてきている上方演芸の歴史を物語る府民全体の財産というふうに考えておりまして、これらの資料を収集、保存、活用することは、その貴重な財産を後世に引き継ぐというだけではなくて、大阪の特色ある魅力を発信し、新しい笑いの文化を創造する上でも大変意義のあることだというふうに考えております。
ワッハ上方、上方演芸資料館にある約6万点の貴重な資料は、先ほど申しましたが、大阪府やからということでお預かりしているもの、また寄贈いただいたものです。こういった皆様のお気持ちをきちんと受けとめて、また大阪独自の上方演芸という貴重な文化を守るために、やはり府としての公の役割というものをきちっと果たしていただきたいと思います。
さりながら、ワッハの現実の運営を見ましたら、吉本興業さん、年間40万人いうて目標を掲げて、本当に涙ぐましいまでの努力をしてくれはりまして、昨(23)年度は前(22)年度の3倍以上というふうになったわけですが、目標の40万には届かず、逆に有料の入館者は減ってしもた。確かに、やはり現地でこのまんまの状態で存続するというのが大変やというのは、それもう仕方がない、つらいですけど、理解せんとあかんことやと思います。
しかしながら、このワッハ、大阪独自の笑いの文化の発信基地である難波千日前という場所で、企画展示やタレントによるイベントの開催、近隣施設との連携や年間パスポートの発行など、本当に創意工夫を凝らして、懸命に努力をして運営してきたものであります。それを、40万人という目標があかんかったということで、だからもうすぐやめやというのは、これも、すいません、いかがなものかと思います。
3年前にも、やはりこういうようなことは議論しました。これまでの経過を踏まえまして、この公の果たすべき役割につきましては今後も尊重してほしいと、強くお願いしておきます。
現行のままでの現地存続が難しいとしても、例えば形態を工夫して現地で事業見直しをすることはできへんのかとか、また移転するにしても、単にお金とか機能やとかだけではなくて、そもそも、難波千日前にワッハをつくったという意義を考えたら、そのコンセプトにふさわしい場所を考えるべきやと思います。
例えば、演芸が盛んやった、--今でも盛んですが、新世界、通天閣界隈であったり、また天満の繁昌亭界隈、また大阪の歴史、文化を伝える歴博など、やっぱり根っこのあるものです、根っこのある所にあるべきやと思いますし、上方だからこそ演芸を伝え、発信する場所としてふさわしいと思います。そういったこともしっかり考えていただきたいと思います。
また大阪市との連携を含め、あらゆる方策について検討を行うとともに、まさにこの貴重な財産をばらばらにすることのないように、また整理分析もきちんとしていただきますようにお願いをし、きっちりと後の世代に引き継いでいかれますようにお願いをしまして、私の質問を終わります。
一時間、ありがとうございました。