大阪府議会議員 かじき一彦 公明党

関西電力美浜原子力発電所、原子力研修センターを視察

7月21、22日(木、金) くもり時々雨

 この夏の電力供給はだれもが関心を持っていることと思います。公明党の大阪府議会議員団で関西電力美浜原子力発電所(福井県美浜町)、同原子力研修センター(同県高浜町)を視察しました。

 美浜原発では定期点検のため休止中の3号機の中へ。使用済み核燃料プールや原子炉格納容器の外側など、普段は見られない施設を見せてもらいました。

 ここにある1号機は日本初の加圧水型原子炉で、運転開始から今年11月で40年を迎えます。こちらも定期点検で止まっていますが、再開に向けての地元の同意や、ストレステストの方法など不透明な要素が多く、まだ見通しは立っていません。

 原子力研修センターでは、平成16年8月に起きた美浜原発3号機での配管破損で5名が亡くなった事故と再発防止策についての説明を受けました。

 原発を巡る議論が熱くなっています。低炭素社会実現に有用と考えてきた原発を現時点での電力需給、将来に向けた再生可能エネルギーの研究開発、放射性廃棄物の処理方法など多面的な検討が必要と感じています。

 写真は美浜原発3号機の中央制御室の前で撮影したもの(写真1)と、大飯原子力発電所の模型(写真2)です。


写真1

写真2

京都大学原子炉実験所を視察

7月13日(水) 晴れ

 大阪府原子炉問題審議会の一員として京都大学原子炉実験所(熊取町)を視察しました。ウランの核分裂を利用するという点では原子力発電所と一緒ですが、出力は最高で5000キロワットと原子力発電所の100分の1以下に過ぎず、ここで作業する人、視察に訪れた私たちとも防護服は着用していません。

 国内外を問わず広く学者や学生が研究に訪れ、利用目的も放射線そのものの研究のほか、医療や物質の成分分析など多岐にわたります。海外の28研究機関とも協定や覚書を結んでいます。

 この研究所で注目したいのは、原子炉から出てくる放射線のひとつ、中性子線を利用したがん治療法、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)です。がん細胞だけを殺すことができるため体にかかる負担も少なく、回復も早いそうです。病院に設置できる規模の装置も開発され、実用化に向けての研究が進んでいます。

 核分裂によって生まれるエネルギーの利用、放射性廃棄物の処理など冷静に議論をする必要があるのではないでしょうか

 写真は核分裂反応中の原子炉内部、原子炉本体、原子炉を格納する建物です。


原子炉内部

原子炉本体

原子炉を格納する建物