大阪府議会議員 かじき一彦 公明党

春3月 旅立ちの時 その3

3月17日(月) くもり

 わが事務所から徒歩3分の大阪市立西中島幼稚園の第76回保育修了式に出席しました。(写真1)

 13人の卒園児たちは一人ずつ名前を呼ばれ、修了証書を受け取ります。将来の夢は「阪急電車の運転士」「警察官」「消防士」「キャビンアテンダント」「ケーキ屋さん」「大谷翔平みたいに野球がうまくなりたい」など今も昔もいろいろです。「ママみたいに素敵なお母さん」と言った女の子のお母さん、涙ぐんでいました。

 地元地域を代表して来賓あいさつをした方は「おめでとう、と声をかけられたら大きな声で『ありがとうございます』と返事してくださいね」。子どもたちの元気な返事に和みました。

 卒園児を見送る際、担任の先生が一人ずつ抱きしめていました。やさしさがこちらにも伝わってきました。

 4月からは真新しいランドセルを背負い、ピカピカの1年生です。心も体もすくすく育っていってくださいね。

 おまけの1枚。園庭には卒園児の門出を祝うように梅がきれいに咲いていました。(写真2)


写真1

写真2

淀川大堰閘門、十三船着場の完成記念式典に出席

3月16日(日) 雨

 十三船着場前の広場で開かれた「淀川大堰閘門及び十三船着場利用開始記念報告会」に出席しました。(写真1)

 淀川大堰の上下流で水位差があるためこれまでできなかった船の通航を可能にするのが淀川大堰閘門です。この日「淀川ゲートウェイ」と命名されました。

 淀川流域の自治体などで構成する淀川舟運活性化協議会から大阪、京都の両府知事が祝辞を述べたほか、流域市町の首長らも集まっていました。改めて淀川流域の大きさを実感させてくれました。

 淀川ゲートウェイを初めて通航した船が十三船着場に到着(写真2)したのに合わせ、利用開始を記念したテープカットもありました。(写真3)

 これらの施設はもともとは大規模災害の発生時に大阪と京都方面を結び、救援物資や人員輸送に淀川を使う、という目的で整備しました。

 新たな可能性として大阪湾と京都・伏見までの間、観光目的で船を運航することが挙げられます。

 すでに八軒屋浜(大阪市中央区)と枚方の間は不定期ですが観光船が就航し、人気を集めていると聞いております。ぜひとも十三から大阪湾岸地域や枚方、京都方面との船が行き来してほしいと願っております。

 また、十三船着場の一帯は国から「かわまち」の指定を受けています。多目的に使える広場や水辺の様々な活動ができる空間も国が整備しました。どう活用するかは地元の大阪市、淀川区役所の腕にかかってきます。(写真4)

 私は2012年10月の大阪府議会本会議で京都・伏見から大阪湾まで淀川を生かした魅力づくりを取り上げました。淀川花火大会の帰路に乗った船から眺めた夜景がヒントとなりました。(写真5)

 以来、機会あるごとに大阪府議会や関西広域連合議会で淀川の舟運の可能性を訴えてきました。ようやくその舞台が整いました。引き続き、流域が一体となった魅力づくりに取り組んでいきます。

 おまけの1枚。式典の開幕を地元、大阪市立新北野中学校の吹奏楽部の皆さんが大阪・関西万博のオフィシャルテーマソング「この地球(ほし)の続きを」の演奏で飾ってくれました。(写真6)


写真1

写真2

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写真5

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府議会府民文化常任委員会で質疑

3月12日(水) 晴れ

 この日は①能登半島地域の子ども大阪観光招待事業②大阪都市魅力創造戦略③大阪府内周遊ツアー検討事業④万博のインパクトを生かしたMICE誘致⑤外国人観光客徴収金⑥万博会場での子どもたちの参加機会⑦万博開幕までの機運醸成⑧VISAと連携したインバウンドの誘客事業⑨スーパーシティ、の9項目を取り上げました。(写真)

 ①は2024年1月の能登半島地震の被災地4市町の小学5年生から中学3年生までの子どもたちとその保護者を大阪関西万博などに招待するものです。夏休み期間で2泊3日の旅程を3回用意し、対象者は親子合計で440人となる予定です。

 すでに募集枠を上回る応募があるため、私からは大阪に来ることができなかった人たちへのフォローをしてほしい、と要望しました。

 ②は2026年度から始まる新しい戦略の検討状況をお聞きしました。3月末に3回目の有識者会議を開く予定で、観光に関するデータなどまとめた報告書も間もなく完成するとのことです。

 私からは観光政策の立案にあたり、住民の生活を第一に考えることを柱に据えたオランダ・アムステルダム市の事例を紹介し、海外の先進事例や様々な立場の人たちの意見に耳を傾けるよう指摘しました。

 ③は大阪市域の外へ観光客に足を向けてもらうのが狙いです。2025年度は府が助成金を出し、3コース程度の周遊ツアーを民間事業者が実施します。実施後は有識者らにより効果を検証します。行政が補助をしなくても運営できるツアーづくりを目指します。

 ④は今後も成長が見込まれるMICE市場を取り込むべく、大阪の魅力をアピールしてほしい、との観点で取り上げました。2023年度から大阪府・市、大阪観光局で国際会議の開催に助成金を出しています。2025年度で終わる予定のため、助成金を続けるよう求めました。

 ⑤は増え続けている外国人旅行者に府がいくらかの負担金を求めるというものです。有識者会議でも日本国内で導入されたことがない、外国人旅行者だけに負担をもめる必要性や目的などの点から課題が多い、ということで議論が続いています。

 私からは整理すべき課題が多く、慎重に判断するよう求めました。

 ⑥は府内市町村とともに開く「大阪ウイーク」で小中高校生が吹奏楽、バレエ、ダンスなどのパフォーマンスを披露するほか、高校生が健康や多様性など万博のテーマにちなんだトピックについて自分たちのアイデアを発表する「高校生EXPOサミット2025(仮称)」などが予定されているとのことです。

 2021年10月の府議会本会議の代表質問で、府議団政調会長(当時)だった私が「子どもたちの素晴らしいアイデアを万博会場で発表する機会を提供してはどうか」と提起し、「大阪パビリオンで検討する」旨の答弁を得ました。実現できたことをうれしく思っています。

 ⑦は4月13日の開幕に向けての情報発信などをお聞きしました。インフルエンサーを活用したテレビCMや公式ガイドブックの発売、4月5、6日のテストランの来場者による情報発信など万博に行きたいと思ってもらえるよう取り組む、とのことです。

 ⑧は泉州地域を対象にクレジットカードのVISA社と連携して来阪外国人旅行者に周遊観光を呼び掛けるものです。現時点で約60の店舗や施設がキャンペーンの参加を表明しており、包丁とぎを実演する店舗や相撲を観戦しながら食事を楽しむレストランなどが入っているそうです。

 私からは万博会場だけでなく周辺地域に関心を向けてもらうことは重要であり、VISA社から提供される決済データを次の施策に生かしてほしい、と求めました。

 ⑨はAIなどの先端技術を生活全般に活かし、住民が参画し、住民目線で、2030年頃に実現される未来社会を先行実現することを目指すというもの、です。茨城県つくば市と大阪市の2か所が選ばれています。

 これまではうめきた2期地区、夢洲といった現時点で人が住んでいない地域で計画が進んでいましたが、これからはすでに人々が暮らし、働く地域で計画をすすめるというものです。

 2025年度、地域や企業などから提案を募り、一定の要件を満たすものを選んで地域と企業のマッチング、規制改革提案などの支援を大阪府・市が連携して取り組みます。今後もその動向を注目していく必要があります。

 この日の質疑は大阪府議会のホームページで見ることができます。アドレスはこちら。http://www.gikai-chukei.jp 令和7年→府民文化 を選んでください。


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春3月 旅立ちの時 その2

3月4日(火) 雨

 大阪府立東淀川高校の卒業証書授与式に出席しました。68期生6クラス224人がこの日を迎えました。(写真1)

 東淀川高校は外国にルーツのある生徒の受け入れ枠がある8府立高校のうちの1つです。校長は「異なる文化や考え方の人たちと一緒に過ごしたことを将来に生かしてほしい」との趣旨の式辞を述べていました。

 卒業生の答辞を読み上げたのはなんと4人。うち1人は外国ルーツの男子生徒、もう1人は車いすで生活する女子生徒でした(写真2)。男子生徒は入学時、ほとんど日本語が話せなかったといいます。3年間の高校生活を通して友人ができ、大きく成長できた、と振り返っていました。

 車いすの女子生徒は入学時、体育館に通じるエレベーターがなかったことにショックを受けたそうです。それでも教員や友人の協力で楽しい3年間を過ごせたそうです。

 答辞をつくるにあたり、卒業生たちの思いを集めたそうです。「川高にきて心からよかったと思う」「卒業後もみんな頑張ろう」など高校生活が充実していたことがうかがえました。


写真1

写真2

関西広域連合議会で一般質問

3月1日(土) 晴れ

 大阪市内で開かれた関西広域連合議会で一般質問に立ちました。(写真)

 この日は①淀川流域の賑わいづくり②脱炭素社会に向けたアンモニアの燃料利用③ネーチャーポジティブ実現に向けた取り組み、の3項目を取り上げました。

 ①に関し、3月16日に淀川大堰閘門が運用を始めます。大阪湾から京都・伏見まで船の行き来ができるようになります。

 大阪・関西万博の期間中に運航される観光船の船内で日本酒の試飲や酒蔵を掲載した周遊地図の配付、講談師による川や舟運にまつわる歴史・文化の解説、などを予定しているそうです。

 また、流域の公園を活用し、魅力発信をするなど面的な広がりを持たせる、とのことです。

 ②は燃やしても二酸化炭素を排出しないアンモニアによる発電技術を万博の会期中に兵庫県内の事業所で実証実験を予定しています。また、関西の関係企業や広域連合構成府県市と連携し、水素やアンモニアなどを利用する先進事例を紹介するイベントを万博会期中に開くとのことです。

 ③は万博で「関西の活かしたい自然エリア」とその保全・活用を紹介するパネル展示をするそうです。積極的な情報発信を通し、エコツアーに参加する企業や団体を増やすことを目指します。

 さらに「30by30」目標、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする国際目標の達成に向け、「自然エリア」で得た知見を構成府県市へ還元する施策などを検討するとのことです。


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